全市場配当利回り上位10社の投資判断を検証

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銘柄検証

今回は2021年10月時点の全市場配当利回り上位10銘柄が高配当銘柄として投資可能か個別に検証しています。

その前に2021年8月に当時の東証1部配当利回り上位10銘柄を今回同様に検証していますので今回の投稿と比較してみて下さい。

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東証1部配当利回り上位10銘柄(2021年8月20日時点)

順位銘柄コード株価予想配当配当利回り評価備考
1日本郵船910172907009.60×業績・配当の増減が大きすぎ
2商船三井910464605508.51×業績・配当の増減が大きすぎ
3アイモバイル653513181007.59×特別配当70円
4乾汽船930817651327.48×業績・配当の増減が大きすぎ
5極東貿易809322781456.37×特別配当75円(配当性向高すぎ)
6JT29142118.51306.14業績上向き傾向
7蛇の目ミシン工業6445652406.13記念配当15円
8小野建74141510926.09商品市況の恩恵だが、業績、配当は安定
9淺沼組185243702605.95業績・配当の増減が大きい
10ソフトバンク94341461865.89携帯会社の枠を超えた事業体制

8月の検証時では上位10銘柄中小野建とソフトバンクの2社をおすすめにしました。

JTは業績回復傾向でしたがもう少し様子を見たかった為、〇と△の間で□判断にしています。

全市場配当利回り上位10銘柄(2021年10月13日時点)

順位銘柄コード株価予想配当配当利回り評価備考
1明和産業810378811514.59×急激な増配が一時的な可能性が高くNG
2日本郵船910174607009.38×業績・配当の増減が大きすぎ
3㈱ベリテ9904444409.01×ここ数年配当性向100%超
4商船三井910467005508.21×業績・配当の増減が大きすぎ
5㈱カノークス80761300806.15配当性向50%で業績も安定傾向
6乾汽船930822371325.90×業績・配当の増減が大きすぎ
7極東貿易809324611455.89×特別配当で利回り上昇
8コナカ7494340205.88×業績不振
9㈱NEW ART HOLDINGS76381204705.81急激な増配で配当性向上昇傾向
10JT291422641305.74業績回復傾向

今回は全市場の上位10銘柄ですが、10位の配当利回りは8月よりも低くなっています。

全体的に株価も上がっており配当利回り6%以上の銘柄数も8月の方が多い状況です。

それでは各銘柄を個別に検証していきます。

10位 JT

JTは前回の□判断からおすすめ銘柄へ上方修正です。

海外たばこ事業が好調で更に最近の円安傾向もあり通期業績も7月発表の上方修正を更に上回りそうな雰囲気です。

今後の注目は今月末(10月29日)発表予定の第3Q決算です。

9位  NEW ART HOLDINGS

9位はジャスダック銘柄でブライダルジュエリーが主力のNEW ART HOLDINGSです。

急激な増配により配当利回りが上昇していますが、同時に配当性向も上昇傾向です。

  • 2020年 30円(31.3%)
  • 2021年 50円(69.9%)
  • 2022年 70円予想(67.2%)

中長期投資銘柄としては、もう少し動向を見極めたいところ。

8位 コナカ

紳士服チェーン大手のコナカですが、ここ数年の業績は赤字の為、中長期の高配当株銘柄としてはNGです。

7位 極東貿易

極東貿易は年間配当145円のうち特別配当75円の影響で配当利回りが上昇しています。

8月時点より株価が上がっていますので普通配当70円で計算すると配当利回りは2%後半です。

また、極東貿易は2024年3月期までは配当性向100%を維持すると積極的な株主還元姿勢を表明しています。

積極的な株主還元姿勢は評価したいところですが、100%は高すぎじゃないかと感じます。

6位 乾汽船、4位商船三井、2位日本郵船 

6位、4位、2位は8月に引き続き商船株がランクインです。

3銘柄とも8月時点より株価が上がり、配当利回りは下がっていますがそれでも依然高水準です。

好調の要因は北米航路の好調でコロナからの消費回復が鮮明なアメリカは、中国からの輸入が急増しています。


需要の急増に船舶やコンテナ、人員の供給が追い付かず、運賃や利益率が上昇しています。

商船業界は昔から需給関係によって業績の振れ幅が大きく、その度に配当も増減していますので現状はかなりの高配当銘柄ですが、中長期の投資としては検討しにくい銘柄です。

5位 カノークス

カノークスは名証2部で中部が地盤の鉄鋼商社です。

カノークスは8月末に業績の上方修正と同時に増配を発表し配当利回りが上昇しています。

業績好調の要因は鋼材在庫の逼迫が顕在化し、鋼材市況が上昇していることに加え国内自動車生産が回復基調で、当初の予想を上回るペースで業績が推移しているとの事です。

配当も年間50円予測から80円に増配し、今後の配当性向は50%を目安にするとの指針も発表しています。

名証2部というのが少し気になりますが、トヨタなどの自動車メーカーが主力客先で業績も安定傾向です。

しかし、現在株価は上方修正を受けてかなり上がっており、また自動車メーカーの減産の動きも続いている為、今後株価が調整する局面があれば中長期銘柄としてもアリかなという感じです。

3位 ベリテ

ベリテは東証2部で宝飾品小売り大手です。

業績は安定していますが、ここ数年は配当性向が100%を超えており中長期投資銘柄としてはNG。

1位 明和産業

明和産業は、2021年8月末に年間配当15円から115円に増配を発表しています。

増配は2022年に予定されている東証再編に絡み、プライム市場への選択方針決定を踏まえたものです。

現状流通株式時価総額についてプライム市場への基準を満たしていない為、流通株式時価総額の向上に向けた施策を進めいていくとの事です。

つまり増配により株価を上げ時価総額を上げたい意向ですので、増配も一時的な可能性が高く中長期投資銘柄としてはNG。

まとめ

今回は全市場の配当利回り上位10銘柄を個別に検証しました。

なかなか業績、配当が安定している優良高配当銘柄は少ないですが、引き続き状況を見極めつつ高配当株投資を行いたいと考えています。

今回の検証内容はYouTubeで動画版も投稿していますのであわせてご覧ください。

【2021年10月】全市場の配当利回り上位10社が高配当銘柄として投資可能か検証

40代元証券マンの高配当株投資(YouTube編)

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