東証一部配当利回り上位10銘柄の投資判断を検証【2021年8月20日時点】

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銘柄検証

最近は日経平均株価も冴えない展開が続いています。

しかし、高配当株投資には下げている時こそ買い向かう精神力が必要です。

そこで今回は8月20日時点の東証一部配当利回り上位10社が優良高配当銘柄として購入可能か検討していきます。

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東証一部配当利回り上位10銘柄

4月末にも同様の検証を行ったのですが、約4ヶ月で上位10社の銘柄がかなり入れ替わっています。

そこでまずは4月末時点と現在の上位10社を比較して下さい。

2021年4月26日時点

順位銘柄コード株価予想配当配当利回り評価備考
1日本アジアグループ375194630031.71×特別配当300円の為、配当利回り上昇
2エイベックス786014881218.13×本社ビル譲渡による特別利益で配当増
3芝浦機械61042632199.37.57×業績は赤字だが、特別配当を実施
4JT291420741306.27業績不振。今後も減配の可能性有り
5コナカ7494329206.08×業績不振
6極東証券8706822506.08業績・配当の増減が大きい
7ソフトバンク94341426866.03夢もリスクも大きい
8淺沼組185244752505.59業績・配当の増減が大きい
9東海東京フィナンシャルグループ8616396225.56業績・配当の増減が大きい
10日本郵政㈱6178911505.49×色々問題有り

2021年8月20日時点

順位銘柄コード株価予想配当配当利回り評価備考
1日本郵船910172907009.60×業績・配当の増減が大きすぎ
2商船三井910464605508.51×業績・配当の増減が大きすぎ
3アイモバイル653513181007.59×特別配当70円
4乾汽船930817651327.48×業績・配当の増減が大きすぎ
5極東貿易809322781456.37×特別配当75円(配当性向高すぎ)
6JT29142118.51306.14業績上向き傾向
7蛇の目ミシン工業6445652406.13記念配当15円
8小野建74141510926.09商品市況の恩恵だが、業績、配当は安定
9淺沼組185243702605.95業績・配当の増減が大きい
10ソフトバンク94341461865.89携帯会社の枠を超えた事業体制

以上の様に4月末から残っているのはJT、淺沼組、ソフトバンクの3社のみです。

それでは現在の上位10銘柄を順番に検証していきます。

日本郵船(1位)、商船三井(2位)、乾汽船(4位)

まず1番大きな入れ替えは商船業界から3銘柄(日本郵船、商船三井、乾汽船)入っている点です。

商船株の配当利回りが上がっている要因は、各社とも業績、配当を上方修正したからです。

各社とも下記のように年間配当額を増配しています。

3社の年間配当額

  • 日本郵船 200円から700円
  • 商船三井 150円から550円
  • 乾汽船           6円から132円

商船各社の業績、配当が上方修正されたのは、北米航路の好調が1番の要因です。
コロナからの消費回復が鮮明なアメリカは、中国からの輸入が急増しています。

需要の急増に船舶やコンテナ、人員の供給が追い付かず、運賃や利益率が上昇しています。

しかし、それにしても増配の額をみてもあまりにも振れ幅が大きく感じます。

商船業界は昔から需給関係によって業績の振れ幅が大きく、その度に配当も増減していますので現状はかなりの高配当銘柄ですが、中長期の投資としては検討しにくい銘柄です。

3位 アイモバイル

アイモバイルはふるさと納税の「ふるなび」を運営していますが、上場5周年の記念配当として70円を増配した為、第3位に入っています。

普通配当は30円ですので、記念配当がなくなると配当利回りは2%前半です。

5位 極東貿易 

極東貿易は年間配当145円のうち特別配当75円の影響で配当利回りが上昇しています。

普通配当70円で計算すると配当利回りは3%前半です。

3%前半ですので悪くはないですが、極東貿易は2024年3月期までは配当性向100%を維持すると積極的な株主還元姿勢を表明しています。

積極的な株主還元姿勢は評価したいところですが、100%は高すぎじゃないかと感じます。

6位 JT

4月末の時点では再度減配の恐れもあり、おすすめ銘柄にはしていませんでしたが、7月末発表の半期決算の内容も良く株価も落ち着いてきている為、購入を検討しても良いかなというレベルに少し上方修正で評価を〇と△の間で□にしました。

7位 蛇の目ミシン工業

蛇の目ミシン工業も記念配当15円で配当利回りが上昇しています。

普通配当25円でも配当利回りは3%後半ですので悪くはないですが、業績にブレが大きく積極的には買いにくいかなというところです。

8位 浅沼組

ここ数年の業績は黒字だが、業績、配当にかなり大きな増減がある為、中長期保有銘柄としては△。

9位 小野建

8月発表の第1四半期決算で業績、配当(60円から92円)を上方修正の為配当利回りも上昇。

業績好調の要因は主力販売商品である鉄鋼商品の原料価格上昇。

商品市況の恩恵を受けている状況だが、今までも業績、配当は安定傾向。

10位 ソフトバンク

8月発表の第1四半期決算の内容も順調に推移。

コロナや携帯料金値下げの影響も関係なく、事業拡大中。

まとめ

東証一部の配当利回り上位10銘柄を検証していきましたが、今回も配当利回りの高さだけで買うのは危険な銘柄が多いと感じました。

特に最近発表された3月決算銘柄の第1四半期決算は、去年のコロナ禍からの反動もあり好調な銘柄が多く、増配している企業もあります。

しかし、コロナ問題については現在進行形の課題であり、今後どうなるか不透明な部分が多いです。

高配当株投資で1番大切な事は何よりも安定ですので、この様な状況だからこそ改めて業績、配当の安定している銘柄を選定していきたいと考えています。

東証一部配当利回り上位10位銘柄は2021年9月分を動画でYouTubeに投稿し
ていますので、あわせてご覧ください。

【2021年9月】東証一部配当利回り上位10社の投資判断を検証

40代元証券マンの高配当株投資(YouTube編)

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