【大規模自社株買いの理由】ヤマダHD、エディオンの本決算を検証

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銘柄検証

今回はヤマダHDとエディオンが先日発表した2022年3月期の本決算内容を事前に公表されていた四季報コンセンサス予想と比較していきます。

またヤマダHDは今回の決算で大規模な自社株買いを発表し話題にもなりましたので、自社株買いの内容や狙いについても検証していきます。

そして個人的にもヤマダHDは現在500株保有しており、エディオンは今後購入を検討している銘柄ですので高配当銘柄として投資可能か2銘柄の現状や今後を見ていきます。

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家電量販店の現状

家電量販店業界は近年、ネット通販の普及や販売店の多様化もあり売上は厳しい状況が続いていましたが、2021年3月期は特別定額給付⾦⽀給や「テレワーク」「巣ごもり需要」などにより売上は伸びています。

2022年3月期は前年の反動や緊急事態宣言による休業要請の影響、また⻑雨などの影響でエアコン等季節商品が苦戦している状況です。

最終利益会社予想とコンセンサス予想

銘柄コード最終利益会社予想(億円)コンセンサス予想(億円)
ヤマダHD9831590531
エディオン2730125125

そんな家電量販店の最終利益について決算発表前の会社予想と四季報のコンセンサス予想を表にまとめています。

ヤマダHDはコンセンサス予想の方が60億円程度低い予想になっており、エディオンは会社予想と変わらないコンセンサス予想になっていました。

以上の数字を踏まえてヤマダHDとエディオンの本決算を比較検証していきます。

ヤマダHD本近決算

ヤマダHDは5月6日に2022年3月期の本決算を発表していますが、最終利益は505億円と前年同期比で12億円の減益、従来の会社予想からは85億円、コンセンサス予想からは26億円少ない最終着地となっています。

非開示だった2022年3月期の配当は前期から据え置きの年間18円となりました。

今期予測は最終利益が519億円と14億円の増益見込みですが、配当予想は開示していません。

前期減益の要因はコロナ禍の巣ごもり需要や特別定額給付金による押し上げ効果、テレワーク普及に伴うパソコン需要があった反動としています。

自己株式の取得

またヤマダHDは2億株(発行済株式総数の23.9%)、1000億円を上限とする自社株買いを発表しており、取得方法は市場買付、期間は2022年5月9日から1年間としています。

自社株買いとは、上場企業が自らの資金を使って株式市場から自社の株式を買い戻すことです。

自社株買いによって発行済み株式数減少による1株当たり価値の向上や流通株式数減少による需給バランスの好転に繋がりますので、株価にはプラス要因となります。

近年自社株買いを行う企業は多いですが、通常比率は発行済株式の数%くらいが一般的ですので、今回の23.9%は比率の部分でも大きなポジティブサプライズとして受け止められています。

自社株買いには上限の株数や取得金額が定められていますので、実際にどの程度の株数を取得できるかは分かりませんが、今回の自社株買いはその比率からもヤマダHD自身が現在の株価を割安だと判断している事は確かだと思います。

配当推移

銘柄名ヤマダHD
2015年6
2016年12
2017年13
2018年13
2019年13
2020年10
2021年18
2022年18
2023年(会社予想)

ヤマダHDの2015年からの配当推移をまとめていますが2020年にコロナショックの影響で減配した時以外は概ね安定傾向です。

しかし、ヤマダHDは期末の一括配当な事に加え前期配当18円が公表されたのも今回の本決算発表時で、今期配当予想も現状非公表としています。

配当方針は配当の安定性と継続性を最重要政策とするとしており、現状の業績予想からいくと今期も18円前後の水準となりそうですが、金額が公表されていない点は不安な部分ではあります。

株価推移

株価はコロナショックで400円付近まで売られた後、2021年3月に600円を超える場面もありましたが、その後は再び下落傾向で最近はコロナショック時を下回る300円台後半での動きが続いていました。

しかし今回の決算を受けて翌営業日に株価はストップ高となり、その後は482円まで上昇しましたが、直近は460円付近での動きです。

高値からは下落しましたが、決算発表前と比較すると80円程度上昇しています。

エディオン本決算

エディオンは5月10日に2022年3月期の本決算を発表しています。

最終利益は131億円と前年同期比35億円の減益ですが、会社予想、コンセンサス予想からは6億円増の着地で、年間配当は従来予想通り44円のままです。

今期予測は最終利益が140億円と9億円増益見込み、配当は据え置きの年間44円見込みで発表しています。

前期減益の要因については、特別定額給付⾦や巣ごもり需要等により2021年3月期が相対的に⾼かったことに加え、休業要請や異例の⻑⾬などが影響したとしています。

配当推移

銘柄名エディオン
2015年20
2016年22
2017年26
2018年28
2019年32
2020年34
2021年46
2022年44
2023年(会社予想)44

2015年からの配当推移をまとめていますが、ここ数年は44円付近で横ばいです。2022年の配当は2円減配となっていますが、2021年は第20期記念配当が5円実施されていましたので、記念配当を考慮すると実質的には増配となります。

エディオンの配当方針は、株主への利益還元を経営の重要課題と認識しており配当については、業績および経営環境等を総合的に加味し配当性向30% 以上の安定配当を基本⽅針としています。

株価推移

株価はコロナショックで780円まで売られましたが、2021年は特別定額給付⾦⽀給の影響で業績も回復し、株価も1300円を超える場面がありました。

2022年は前期からの反動や度重なる緊急事態宣言による休業などの影響で業績は落ち込み、株価も再び1000円台半ばまで売られています。

しかし、第3四半期決算以降株価は急上昇し、ロシアウクライナ問題で途中下げる場面もありましたが、4月末にニトリとの業務提携を発表した事や今回の決算を受けて株価は1200円台を回復しています。

業績推移比較

ヤマダHDとエディオンの2018年からの最終利益推移を比較検証していきます。

銘柄名ヤマダHDエディオン
2018年3月期29789
2019年3月期146116
2020年3月期246109
2021年3月期517166
2022年3月期505131
2023年3月期(会社予想)519140

ヤマダHDの最終利益はここ数年横ばいが続いていますが、数年前と比較すると企業買収の効果もあり大きく増えています。

エディオンの2022年3月期はコロナ特需の反動もあり減益となりましたが、それでもコロナ前の水準は上回っています。

そして2社とも今期は現状増益見込みで発表しています。

会社予想、コンセンサス予想との比較

2銘柄の最終利益について会社予想とコンセンサス予想との比較を表にしています。

銘柄コード最終利益(億円)最終利益会社予想(億円)コンセンサス予想(億円)
ヤマダHD9831505590531
エディオン2730131125125

ヤマダHDの最終利益は会社予想、コンセンサス予想ともに下回りましたが、大規模な自社株買いの発表により株価は上昇しました。

エディオンの最終利益は会社予想、コンセンサス予想ともに上回っており、決算発表後の株価はしっかりした動きとなっています。

配当推移比較

2015年からの配当推移を比較していきます。

銘柄名ヤマダHDエディオン
2015年620
2016年1222
2017年1326
2018年1328
2019年1332
2020年1034
2021年1846
2022年1844
2023年(会社予想)44

ヤマダHDのここ数年の配当は安定していますが、今期も配当予測は開示されていません。

現状のEPSは昨年と同水準の59.3円ですので、今後余程の事がない限り今期も18円は維持できそうな感じです。

エディオンは先程触れた様に2021年に記念配当5円が実施されている為、記念配当を考慮すると順調に増配傾向ですが、今期は現状据え置きの44円見込みで発表されています。

株価指標比較(2022年5月13日時点)

ヤマダHDとエディオンの株価等指標を比較検証していきます。

銘柄コード株価PERPBR配当配当利回り配当性向
ヤマダHD98314667.510.59
エディオン273012178.890.62443.6232.10

ヤマダHDは今期配当見込みが公表されていませんが、前期と同じ18円で計算すると配当利回りは3%後半の水準です。

今回の決算を受けて株価が大きく上昇している為、決算前と比較して配当利回りは下がっています。

エディオンも今回の決算を受けて株価が上がっていますので、配当利回りは3%半ばの水準です。

また2銘柄ともPER、PBRは市場平均よりも低い水準です。

株主優待

ヤマダHDとエディオンには株主優待制度もありますので内容をまとめています。

ヤマダHD優待

基準日100株~499株500株~999株1000株~9999株10000株以上
3月末500円分(1枚)2,000円分(4枚)5,000円分(10枚)25,000円分(50枚)
9月末1,000円分(2枚)3,000円分(6枚)5,000円分(10枚)25,000円分(50枚)

ヤマダHDはヤマダデンキなどで使用出来るお買物優待券が3月と9月の年2回保有株数によって貰えます。

保有株数が増えるごとに貰える優待券も増えていきますが、1回のお買い上げ金額が税込み合計金額1,000円以上につき、1,000円ごとに1枚(500円)利用可能な条件となっていますので注意は必要です。

エディオン優待

保有株数ギフトカード
100株~499株3,000円
500株~999株10,000円
1000株~1999株15,000円
2000株~4999株20,000円
5000株~9999株25,000円
10000株以上50,000円

※1年以上保有で下記金額が加算

保有株数ギフトカード
100株から999株1,000円
1000株以上2,000円

エディオンの株主優待は、エディオンなどで使用出来るギフトカードが貰える優待ですが、保有株数によってかなり細かく金額が設定されています。また1年以上の長期保有によって優待額が加算されますので、中長期投資家にとっては有難い優待です。

ヤマダHDとエディオンの今後

ヤマダHDは、引き続き家電に限らず「暮らしまるごと」 をコンセプトに、様々なお客様のニーズに応える品揃えを実現した多様な店舗業態を目指すとしています。

エディオンはニトリとの業務提携により、物流ネットワークや設置サービス、店舗開発に向けた協働、商品の相互交流と商品ラインアップ拡充、EC事業、リフォーム事業でのシナジー創出などについて協議・検討を行い新たな価値創造を図るとしています。

以上の様に2銘柄とも今後は家電量販店に限らない企業を目指すようです。

ヤマダHDとエディオンの投資判断

今回の決算を受けて2銘柄の投資判断ですが、決算については特別良くも無く、悪くもなくといったところでしょうか。

ヤマダHDについては従来予想よりも悪い着地でしたが、自社株買いのサプライズに話題を持っていかれた格好です。

エディオンは従来予想よりも少し良い着地になっており、前期は減益ですがコロナ特需の反動を考慮すれば健闘している方かと思います。

2銘柄とも今回の決算を受けて株価は上昇していますが、ヤマダHDはまだ数年単位でみると安値圏で、エディオンは1000円から1200円のボックス圏を上回ってきている状況です。

以上の点を踏まえ2銘柄とも今後株価が下がる場面では購入を検討したい銘柄ではありますが、特にヤマダHDは今後約1年間自社株買いによる買い支えが期待できます。

自社株買いの取得株数は上限2億株で取得価格の上限は1000億円ですので、もちろん株価が上昇し過ぎると自社株買いが2億株に届かない可能性はありますが、逆に株価が下がる場面では買い支えとして期待できると思います。

とういう事で個人的にもヤマダHDは500株保有しており、エディオンも購入を検討していましたが、今回の決算を受けて引き続き今後株価が下がる場面があればヤマダHDの買い増しやエディオンの購入を狙いたいと考えています。

ヤマダHDとエディオンの2022年3月期決算検証はYoutubeで動画版も投稿していますのであわせてご覧ください。

ヤマダHD、エディオンの2022年本決算内容を比較検証

40代元証券マンの高配当株投資(YouTube編)

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