4月以降の日経平均は停滞が続いていましたが、6月末頃からは少し雰囲気が変わってきていたなか、7月以降の日経平均は4万2000円の大台をあっさりクリアし、史上最高値を連日更新するほど力強い動きになっています。
そんななか、個別銘柄を見ると日経平均と比較してまだ株価が停滞している銘柄も多く、特に今後の国内金利上昇を警戒し、利上げがマイナス材料になる銘柄は低迷が目立っています。ただ、今後の利上げについては既にある程度織り込まれている部分もあるかと思いますし、仮に利上げが行われたとしても今後の国内金利が外国の様に4%や5%まで上昇する可能性は低いですので、過度に警戒する必要はないと思います。
という事で今回は、利上げによる調達コスト増や景気後退を懸念してか、最近の株価は日経平均と比較して停滞していますが、今の株価なら購入チャンスに思えるリース5銘柄を検証しています。
【8591】オリックス
最初の銘柄はオリックスでリース業界の代表的な銘柄ですが、現在はリース業にとどまらず、不動産、金融、事業投資など様々な事業で海外を含む多くの企業と取引しています。
実際、リースを起点に「金融」と「モノ(物件)」の2つの専門性から関連するビジネスを拡大させており、直近の海外売上比率も約25%程度を占めています。
直近決算
オリックスは5月8日に本決算を発表しており、前期の通期最終利益は3461億円と558億円の増益となっているなか、配当も13円増配の年間98.6円としています。
今期予測は通期最終利益が3900億円と439億円の増益見込みとしていますが、配当は据え置きの年間98.6円予測で発表しています。
通期最終利益(億円)
銘柄名 | オリックス |
2019年3月期 | 3237 |
2020年3月期 | 3027 |
2021年3月期 | 1923 |
2022年3月期 | 3121 |
2023年3月期 | 2903 |
2024年3月期 | 3461 |
2025年3月期(会社予想) | 3900 |
2019年からの通期最終利益について、コロナショックの影響で大きく減益となった2021年以外は3000億円前後で安定していましたが、2022年の最終利益には弥生の売却益1632億円が含まれていた事もあり、2023年はその反動で減益となっています。
しかし、前期は不動産や事業投資・コンセッションが好調な事やクレジット社の株式一部譲渡による売却益を計上した事で3000億円台半ばの水準まで大きく増益となっており、今期も好調な流れは継続するとして更に増益の予測にしています。
配当推移
銘柄名 | オリックス |
2015年 | 36 |
2016年 | 45.75 |
2017年 | 52.25 |
2018年 | 66 |
2019年 | 76 |
2020年 | 76 |
2021年 | 78 |
2022年 | 85.6 |
2023年 | 85.6 |
2024年 | 98.6 |
2025年(会社予想) | 98.6 |
2015年からの配当推移について、たまに据え置きの年もありますが減配はなく、概ね順調に増配が続いている印象です。2023年は減益だった業績の影響で据え置きとなっていますが、前期は業績好調により13円の大幅増配となっており、今期も業績は大きく増益の見込みですが配当は現状据え置きの予測になっています。
ただ、今期の配当方針は配当性向39%、もしくは前年度配当金(98.6円)のいずれか高い方としていますので、業績次第では今後の大幅増配が期待できそうな状況です。
株価推移
株価はコロナショックで1100円まで売られた後は順調に値を戻し、2022年1月には2612円まで上昇しました。
その後は2000円台で停滞が続く時期もありましたが、去年春以降は上昇傾向で直近は3600円前後で推移しています。
株価指標(2024年7月12日時点)
銘柄 | コード | 株価 | PER | PBR | 配当 | 配当利回り | 配当性向 |
オリックス | 8591 | 3662 | 10.8 | 1.07 | 98.6 | 2.69 | 29.1 |
最近の株価はここ数年の高値圏で推移しているなか、今期配当は現状据え置き見込みですので配当利回りは2%半ばとなっています。
業績は今期も過去最高益見込みという事もありPERは市場平均と比較して割安で、配当性向は29%付近と目安の水準を10%程度下回っています。
投資判断
今までの内容からオリックスの投資判断について、ここ数年の最終利益は3000億円付近で停滞が続いていましたが、前期は大きく増益となっており、今期は4000億円に迫る予測になっています。配当も好調な業績と連動して前期は大幅増配になりましたが、今期は現状据え置きと物足りない水準です。
ただ、途中でお伝えした様に、オリックスの今期配当方針は配当性向39%、もしくは前年度配当金(98.6円)のいずれか高い方となっており、現状は下限の予測になっています。
ちなみに、最終利益が予測通り3900億円で推移した場合の配当性向39%は約133円となりますので、今期は現状から30円以上の大幅増配も期待できそうな状況です。
その辺りの状況もあってか、最近の株価はリース株の中では堅調に推移していますが、仮に現在の株価で今期配当が133円になった場合の配当利回りは3.6%付近となりますので、今の株価でも購入チャンスに見えてきます。
【8593】三菱HCキャピタル
2番目の銘柄は三菱HCキャピタルで、同じくリース銘柄の代表的な銘柄です。三菱HCキャピタルは機械や器具備品のリース、割賦販売、貸付を中心に、再生エネルギーや不動産、航空・モビリティ領域なども手掛けています。
また、直近業績の海外売上比率も3割程度に迫るほど国際的な企業です。
直近決算
三菱HCキャピタルは5月15日に本決算を発表しており、前期の通期最終利益は1238億円と76億円の増益となっているなか、配当は4円増配の間37円としています。
今期予測は通期最終利益が1350億円と112億円の増益見込みにしているなか、配当も3円増配の年間40円予測で発表しています。
通期最終利益(億円)
銘柄名 | 三菱HCキャピタル |
2019年3月期 | 687 |
2020年3月期 | 707 |
2021年3月期 | 553 |
2022年3月期 | 994 |
2023年3月期 | 1162 |
2024年3月期 | 1238 |
2025年3月期(会社予想) | 1350 |
2019年からの通期最終利益をみていきますが、コロナショックで業績が落ち込んだ2021年以外は順調に増益傾向となっています。2023年の業績が好調の要因は、2021年11月に完全子会社化した米国の海上コンテナリース会社CAIの利益貢献や貸倒関連費用の減少としており、前期は航空事業やロジスティクス事業における利益の計画比上振れや不動産事業や環境エネルギー事業における売却益の計画比が上振れたためとしています。
今期は前期特別利益の反動影響もありますが、航空事業をはじめとした各事業の伸長や前期に計上した大口損失の剥落などにより、更に増益の予測にしています。
配当推移
銘柄名 | 三菱HCキャピタル |
2015年 | 9.5 |
2016年 | 12.3 |
2017年 | 13 |
2018年 | 18 |
2019年 | 23.5 |
2020年 | 25 |
2021年 | 25.5 |
2022年 | 28 |
2023年 | 33 |
2024年 | 37 |
2025年(会社予想) | 40 |
2015年からの配当推移をまとめていますが順調に増配傾向が続いており、連続増配は前期までで25期連続です。増配額もコロナショック時の2021年は0.5円とぎりぎりの増配でしたが、前期は4円、今期も3円の増配見込みと、ここ数年の増配幅は好調な業績を背景に大きくなっています。
三菱HCキャピタルの配当方針は、株主還元は配当によって行うことを基本とし、利益成長を通じて配当総額を持続的に高めていくとしており、具体的な目安は配当性向40%以上としています。
株価推移
株価は2020年11月に437円まで下がりましたが、その後は上下を繰り返しながら値を戻しています。
そして、去年春以降は上昇ペースが加速し9月には1000円を超える場面もありましたが、そこからは1000円台前半で停滞が続いています。
株価指標(2024年7月12日時点)
銘柄 | コード | 株価 | PER | PBR | 配当 | 配当利回り | 配当性向 |
三菱HCキャピタル | 8593 | 1077 | 11.4 | 0.92 | 40 | 3.71 | 42.5 |
最近の株価は停滞が続いていますが、増配は継続していますので配当利回りは3%後半となっています。
業績も過去最高益が続いていますのでPER、PBRは市場平均よりも割安で、配当性向は42%付近と方針通りの水準です。
投資判断
今までの内容から三菱HCキャピタルの投資判断ですが、業績は過去最高益が続いているなか配当も20年以上連続増配が続いているほど、株主還元力も抜群です。それにも関わらず、今年の株価は1000円前後で停滞が続いており、全体が強い相場のなかでは完全に取り残されている印象です。
他のリース株も同じ様な状況ですので、株価が低迷している要因は今後の金利上昇による調達コスト増や景気後退を懸念している印象ですが、いくら何でも現状は停滞し過ぎに見えてきます。
以上の点を踏まえると、知名度はオリックスと比較して劣りますが、今後の継続的な増配も期待できますので、今の株価ならお買い得に見えてきます。
【8566】リコーリース
3番目の銘柄はリコーリースで複合機やパソコンなどのオフィス関連機器に加え、医療機器や産業工作機械、計測器などのファイナンス・リースや法人向けに融資を行っているリコー系のリース会社です。
最近は公平な株主還元の流れから株主優待を廃止する企業が多いなか、リコーリースは依然クオカードなどがもらえる株主優待を継続しています。
直近決算
リコーリースは5月2日に本決算を発表しており、前期の通期最終利益は112億円と36億円の減益となっていますが、配当は5円増配の年間150円としています。
今期予測は通期最終利益が147億円と35億円の増益見込みとしているなか、配当は15円増配の年間165円予測で発表しています。
通期最終利益(億円)
銘柄名 | リコーリース |
2019年3月期 | 119 |
2020年3月期 | 118 |
2021年3月期 | 120 |
2022年3月期 | 134 |
2023年3月期 | 148 |
2024年3月期 | 112 |
2025年3月期(会社予想) | 147 |
2019年からの通期最終利益を見ていきますが、コロナショックの影響も関係なく順調に増益が続いていました。業績好調の要因は、資産利回り改善の継続やリース&レンタル事業の伸長によるものとしており、2023年は過去最高益を記録しています。
そんななか、前期はコロナ関連レンタル特需による反動減や投資有価証券の評価損51億円の計上が響いて久しぶりの減益となりましたが、本業は順調に推移しているとの事で今期は増益の予測にしています。
配当推移
銘柄名 | リコーリース |
2015年 | 50 |
2016年 | 55 |
2017年 | 60 |
2018年 | 70 |
2019年 | 80 |
2020年 | 90 |
2021年 | 100 |
2022年 | 120 |
2023年 | 145 |
2025年(会社予想) | 165 |
2015年からの配当推移を見ていきますが、減配はもちろん据え置きの年すらなく順調に増配が継続しており、前期までで29期連続増配を継続中です。前期は業績が大きく落ち込むなかでも5円の増配を行っており、今期は期初から15円の大幅増配見込みになっています。
リコーリースの配当方針は、配当の累進性と業界トップクラスの還元⽔準を意識し、持続的な成⻑と適正な資本構成及び財務体質の強化を図り、株主還元の拡充を⽬指すとしており、配当性向は26年3月期に40%以上、30年3月期に50%を⽬安としています。
株主優待
リコーリースには株主優待があり、保有株数や保有継続年数によってQUOカードかカタログギフトがもらえますので、詳細を表にまとめています。
保有株数 | 保有継続年数 | 金額 | 優待品 | |||
100株~299株 | 1年未満 | 2000円相当 | QUOカード | |||
1年以上3年未満 | 4000円相当 | |||||
3年以上 | 5000円相当 | |||||
300株以上 | 1年未満 | 5000円相当 | カタログギフト | |||
1年以上3年未満 | 8000円相当 | |||||
3年以上 | 1万円相当 |
特に継続保有年数が3年を超えると金額もかなり大きくなりますので、中長期投資家には有難い株主優待です。
株価推移
株価はコロナショックで2423円まで売られた後は、停滞する時期を挟みながら上昇しています。
しかし、去年春頃からは右肩上がりの状況で今年3月には5580円まで上昇しましたが、直近は5300円前後で推移しています。
株価指標(2024年7月12日時点)
銘柄 | コード | 株価 | PER | PBR | 配当 | 配当利回り | 配当性向 |
リコーリース | 8566 | 5360 | 11.2 | 0.74 | 165 | 3.08 | 34.6 |
最近の株価は直近高値から下落しているなか、増配が続いている事で配当利回りは3%前半となっています。
今期業績は増益見込みですのでPER、PBRは市場平均と比較して割安で、配当性向は34%付近と余裕を感じる水準です。
投資判断
今までの内容からリコーリースの投資判断について、前期業績は減益になりましたが、本業は順調に推移しており、配当も30年近く連続増配が続いています。そんななか、今年の株価は5000円台前半で停滞が続いており、何度も史上最高値を更新している日経平均と比較すると出遅れ感は否めません。
以上の点に加え、現状の配当性向に余裕がある事や2030年に配当性向50%を目指す配当方針を踏まえると、今の株価はお買い得だったと思える日が、いつか来そうな気はします。
【8425】みずほリース
4番目の銘柄はみずほリースで情報関連、産業・工作機械などの国内機器、不動産、ファイナンス・投資、海外・航空機・船舶など幅広いリースビジネスを国内外で展開しています。
また、最近では環境エネルギーや医療ヘルスケア事業にも注力しているところです。
そんななか、今年3月末に株式の5分割を行っています。
直近決算
みずほリースは5月14日に本決算を発表しており、前期の通期最終利益は352億円と69億円の増益となっているなか、配当も9円増配の年間38.4円としています。
今期予測は通期最終利益が380億円と28億円の増益見込みとしているなか、配当は1.6円増配の年間40円予測で発表しています。
通期最終利益(億円)
銘柄名 | みずほリース |
2019年3月期 | 165 |
2020年3月期 | 175 |
2021年3月期 | 217 |
2022年3月期 | 149 |
2023年3月期 | 283 |
2024年3月期 | 352 |
2025年3月期(会社予想) | 380 |
2019年からの通期最終利益について、コロナショックも関係なく順調に増益が続いていましたが、2022年は大きく減益となっています。2022年に業績が大きく低迷した要因は、航空業界の低迷による業績悪化やロシアウクライナ情勢に伴う減損計上に加え、前年にあった投資有価証券売却益の反動としています。
しかし、2023年以降はコロナからの経済回復や営業資産の着実な積上げ継続によるベース収益の伸張に加え、新規投資した先の利益貢献などを要因に過去最高益が続いており、今期も増益の見込みにしています。
配当推移
銘柄名 | みずほリース |
2015年 | 11.2 |
2016年 | 12 |
2017年 | 12.8 |
2018年 | 14 |
2019年 | 15.6 |
2020年 | 16.4 |
2021年 | 18.4 |
2022年 | 22 |
2023年 | 29.4 |
2024年 | 38.4 |
2025年(会社予想) | 40 |
2015年からの配当推移をまとめていますが順調に増配が継続しており、連続増配は前期までで19期連続となっています。そんななか、最近の増配幅は業績好調を背景に大きくなっており、2015年と比較すると今期見込みは4倍弱の水準です。
みずほリースの配当方針は収益力の向上を図りつつ、業績に応じた配当を実施するという基本方針のもと、2025年度までに配当性向30%を目指すとしています。
株価推移
株価はコロナショックで333円まで値を下げた後、2021年9月には769円まで上昇しました。
その後は600円台で停滞する期間が長かったですが、去年後半に1000円付近まで上昇した後は停滞が続き、直近も1100円前後で推移しています。
株価指標(2024年7月12日時点)
銘柄 | コード | 株価 | PER | PBR | 配当 | 配当利回り | 配当性向 |
みずほリース | 8425 | 1121 | 8.3 | 1.02 | 40 | 3.57 | 29.5 |
最近の株価は1000円台前半で停滞していますが、増配が継続している事で配当利回りは3%半ばとなっています。
業績好調によりPERは市場平均より割安で、配当性向は29%付近と余裕を感じる水準です。
投資判断
今までの内容からみずほリースの投資判断について、ロシアウクライナ情勢の影響で業績を落とす時期はありましたが、直近は過去最高益が続くなか20年近い連続増配も継続中です。
そんななか、今年の株価は1000円台前半で停滞が続いており、やはり他のリース銘柄同様に力強い日経平均と比較して停滞感が目立ちます。ただ、今までの配当推移や現在の余裕ある配当性向を踏まえると、今後も連続増配が続く可能性は高そうですので、高配当株として保有しておきたい銘柄です。
【8424】芙蓉総合リース
最後の銘柄は芙蓉総合リースです。芙蓉総合リースは、みずほ系の総合リース会社で情報関連、事務機器のほか不動産リースに強みがあります。また、「前例のない場所へ」をテーマにリースの枠組みを超え新たな領域へ果敢にチャレンジしていくとしており、医療福祉事業や再生可能エネルギー事業も手掛けています。
直近決算
芙蓉総合リースは5月8日に本決算を発表しており、前期の通期最終利益は472億円と83億円の増益となっているなか、配当は97円増配の年間440円としています。
今期予測は通期最終利益が450億円と22億円の減益見込みにしていますが、配当は10円増配の年間450円予測で発表しています。
通期最終利益(億円)
銘柄名 | 芙蓉総合リース |
2019年3月期 | 255 |
2020年3月期 | 261 |
2021年3月期 | 295 |
2022年3月期 | 338 |
2023年3月期 | 389 |
2024年3月期 | 472 |
2025年3月期(会社予想) | 450 |
2019年からの通期最終利益を見ていきますが、コロナショックでも減益には陥っておらず、前期までで9期連続の過去最高益となっています。増益が続いている要因は、エネルギー環境や不動産などの戦略分野へ経営資源を集中的に投下した事により戦略分野の領域拡大が実現している事に加え、持分法投資利益など営業外収益も拡大したためとの事です。
しかし、今期は年度後半での国内金利上昇を主因とした資金調達コストの増加を見込んでいる事や前期特殊要因の反動もあり、減益予測で発表しています。
配当推移
銘柄名 | 芙蓉総合リース |
2015年 | 80 |
2016年 | 100 |
2017年 | 130 |
2018年 | 146 |
2019年 | 188 |
2020年 | 205 |
2021年 | 240 |
2022年 | 285 |
2023年 | 343 |
2024年 | 440 |
2025年(会社予想) | 450 |
2015年からの配当推移を見ていきますが、好調な業績と連動して順調に増配が続いています。特に最近の増配ペースには勢いが付いており、前期は一気に100円近い増配幅で今期は現状10円の増配予測ですが、2015年と比較すると5倍以上の水準です。
芙蓉総合リースの配当方針は、株主の皆様への長期的・安定的な利益還元に努めることを基本方針としており、具体的な数値としては配当性向30%以上を目指すとしています。
株主優待
芙蓉総合リースには、100株以上の株主に対してカタログギフトか図書カードがもらえる株主優待があります。
金額は2年未満の継続保有で3000円相当、2年以上の継続保有で5000円相当となっていますが、現在の株価だと100株で100万円を超えますので、なかなか手を出しにくい存在です。
株価推移
株価はコロナショックで4585円まで下落した後は、停滞する時期も挟みながら上昇しています。
そして去年春以降は上昇ペースが加速し、今年4月には1万4000円を超える場面もありましたが、直近は1万2000円前後まで下落しています。
株価指標(2024年7月12日時点)
銘柄 | コード | 株価 | PER | PBR | 配当 | 配当利回り | 配当性向 |
芙蓉総合リース | 8424 | 12220 | 8.2 | 0.85 | 450 | 3.68 | 30.1 |
最近の株価は直近高値から下落しているなか、最近は増配ペースも大きいため配当利回りは3%半ばとなっています。
今期業績は減益見込みですがPER、PBRは市場平均と比較して割安で、配当性向は30%付近と方針通りの水準です。
投資判断
今までの内容から芙蓉総合リースの投資判断ですが、業績や配当は順調に推移しており、リース銘柄らしく株主還元力も抜群です。今期業績は現状減益見込みにしていますが、減益率は5%程度ですので、今後の展開次第では今期も増益となる可能性は十分ありそうです。
そんななか、直近の株価は下落が続いていますが、最低購入金額は120万円前後と高額ですので、今後の連続増配だけでなく、株式分割への期待も込めて気になる銘柄です。
まとめ
今回は今年の力強い日経平均と比較して株価の停滞が続く5つのリース株を検証しました。リース株は従来から高配当株として人気が高い銘柄ですが、最近の株価は今後の国内金利上昇や景気後退への懸念から停滞が続いている銘柄が多い印象です。
もちろん、今後の展開次第ではリース企業にとって厳しい状況が待ち受けているかもしれませんが、今回検証した様に仮に業績が落ち込んだとしても簡単には減配しない銘柄がリース株には揃っています。以上の点を踏まえると、現在の様に停滞が続いているリース銘柄の株価は、中長期投資の高配当株として購入チャンスに思えてきます。
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