さすがに最近の株価が下げ過ぎだと思う5つの高配当株

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銘柄検証

10月以降の株式市場は値動きが激しくなっていますが、それでも今年の株価は堅調に推移している銘柄が多い印象です。

しかし、そんな相場環境でも株価が下がり続けている銘柄もあります。

もちろん、業績が悪かったり配当が減配になったりしている場合は、全体の動きが強くても株価が下がる事は仕方がないですが、なかには売られている理由がはっきりしない銘柄や業績が良くても売られ続けている銘柄もあります。

そこで今回は、さすがに最近の株価が下げ過ぎに思える5つの高配当株を検証していきます。

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【1911】住友林業

最初の銘柄は住友林業です。

住友林業グループは、国内外における山林経営、植林事業からグローバルなネットワークによる木材・建材の調達、流通、製造、加工、住宅建築などを手掛けています。

また、2003年に米国での住宅事業を開始するなどM&Aを絡めて海外展開も進めており、直近の海外売上比率はアメリカを中心に5割を超えています。

直近決算

住友林業は12月決算のため、10月31日に第3四半期決算を発表しており、最終利益は637億円と前年同期比190億円の減益ですが、通期最終利益、年間配当予測に変更はありません。

前期比減益の要因は、米国戸建住宅事業の販売戸数の減少や利益率の低下に加え、米国不動産開発事業の売却物件の減少などのためとしています。

通期最終利益(億円)

銘柄名住友林業
2019年3月期291
2020年3月期278
2020年12月期303
2021年12月期871
2022年12月期1086
2023年12月期(会社予想)920

2019年からの通期最終利益を見ていきますが、住友林業は2020年より12月期決算へ変更していますので少し変則的ですが、2021年以降の業績は大きく伸びています。

業績が大きく伸びている要因は、米国の住宅市場で販売戸数や販売価格が上昇している事に加え、米国不動産開発事業も物件売却数・物件当たりの利益額の上昇により、海外住宅・不動産セグメントが大幅に伸びているための事です。

しかし、今期は利益の大部分を占める米国住宅市場の減速や土地・建設資材のコスト上昇により住宅市況が悪化する事を想定して減益見込みにしているなか、第3四半期時点の通期進捗率は69%付近と微妙な水準になっています。

配当推移

銘柄名住友林業
2015年3月21.5
2016年3月24
2017年3月35
2018年3月40
2019年3月40
2020年3月40
2020年12月35
2021年12月80
2022年12月125
2023年12月(会社予想)125

2015年からの配当推移について数年前までは40円付近の水準でしたが、2021年以降の配当は好調な業績を背景に大きく増配となっています。

そして、今期業績は減益見込みですが、配当は据え置きの予測としています。

住友林業の配当方針は、株主への利益還元を最重要課題の一つと認識し、これを継続的かつ安定的に実施することを基本方針としており、利益の状況に応じた適正な水準での利益還元を行うとしています。

株価推移

株価はコロナショックで1095円まで売られた後は、約1年をかけて2582円まで上昇しました。

その後は停滞する期間が長かったですが、去年夏以降は上昇ペースが加速して今年9月に4316円まで上昇した後、直近は3600円前後まで下落しています。

株価指標(2023年11月10日時点)

銘柄コード株価PERPBR配当配当利回り配当性向
住友林業191136018.00.981253.4727.8

最近の株価は下落しているなか、配当は高水準を維持している事で配当利回りは3%半ばとなっています。

今期業績は減益見込みですがPER、PBRは市場平均と比較して割安で、配当性向は28%付近と余裕を感じる水準です。

投資判断

今までの内容から住友林業の投資判断ですが、今期業績は減益見込みのなか第3四半期までの進捗率を見ると最終着地が心配な水準ではあります。

そんななか、業績の減要因となっている米国住宅市場の先行きは、住宅ローン金利上昇の影響や今後の景気後退懸念で不透明な状況です。

その様な事情もあり最近の株価は下落が続いていますが、数年前と比較すると業績や配当は大きく伸びていますので、購入チャンスにも思えます。

【6817】スミダコーポレーション

2番目の銘柄はスミダコーポレーションで、コイルメーカーのスミダ電機を中核とする電子部品グループです。

車載用や家電用コイル部品、車載用モジュール製品などを製造しているなか、EVやxEV市場は大きく成長しているとして、北米に開発拠点を増強しています。

そして、今後はEV、xEV関連に注力し、マーケットリーダになるともしています。

ちなみにxEVとは、電気だけでなく水素や燃料電池など様々な方法で電動化する自動車の総称です。

直近決算

スミダコーポレーションは12月決算のため、10月31日に第3四半期決算を発表しており、最終利益は43億円と前年同期比10億円の増益ですが、通期最終利益、年間配当予測に変更はありません。

前期比増益の要因は、EVやxEVおよびグリーンエネルギー関連のビジネスが拡大している事や為替の影響としていますが、第3四半期単体で見ると世界経済の減速に伴う市場全体の需要後退や品質問題に関連する引当金約6.5億円の計上で、前年同期から半減しています。

通期最終利益(億円)

銘柄名スミダ
2019年12月期15
2020年12月期8
2021年12月期26
2022年12月期50
2023年12月期(会社予想)51

2019年からの通期最終利益を見ていきますが変動が大きくなっており、2020年はコロナショックの影響により大きく減益となっています。

2021年以降は半導体不足や原材料費高騰の影響を受けつつも、EVやxEV、太陽光発電関連の売上が伸びた事に加え、円安の影響で大きく伸びており、前期は過去最高益を記録しています。

そして、今期もEV関連の需要は拡大する見込みとして更に増益の予測にしているなか、第3四半期時点の通期進捗率は84%付近と順調に推移していますが、先ほど触れた様に第3四半期単体の業績は低迷していますので、今後が不安な状況ではあります。

配当推移

銘柄名スミダ
2015年26
2016年34
2017年45
2018年27
2019年24
2020年9
2021年28
2022年47
2023年(会社予想)47

2015年からの配当推移を見ていきますがこちらも変動が大きくなっており、2020年にかけては減配が続きました。

しかし、2021年以降は業績の回復を背景に大きく増配となっており、前期配当は数年前の高値を超えています。

今期は現状据え置きの見込みとしていますが、今後も業績が伸びて行けば更なる増配も期待できそうな印象です。

スミダコーポレーションの配当方針は配当による利益の配分を最優先に考え、連結配当性向25%~30%を勘案した配当を実施としています。

株価推移

株価は2017年7月に2400円の高値を付けた後は右肩下がりで、コロナショックでは533円まで値を下げました。

その後は上下を繰り返しながらも反発し、今年8月には1797円まで上昇しましたが、直近は1100円前後まで急落しています。

株価指標(2023年11月10日時点)

銘柄コード株価PERPBR配当配当利回り配当性向
スミダ681711287.20.60474.1730.1

最近の株価は急落しているなか、配当は高水準を維持していますので配当利回りは4%前半と高水準です。

業績は増益が続いていますのでPER、PBRは市場平均よりも割安で、配当性向は30%付近と方針通りの水準です。

投資判断

今までの内容からスミダコーポレーションの投資判断ですが、最近の業績はEV市場の成長と共に好調を維持しており、配当も大きく増えています。

そんななか、10月以降の株価は下落が続いており、特に第3四半期決算発表後は急落しています。

株価が急落している要因は、第3四半期決算を受けて今後の世界経済の減速からの業績低迷を懸念している印象ですが、それは他の銘柄でも同様の事ですので、いくら何でも最近の株価は売られすぎに思えます。

【2317】システナ

3番目の銘柄はシステナです。

システナは独立系のシステム開発会社で、ITソリューション提案やIT・クラウドサービス、IT商品の提供に加え、保守・運用までトータルなシステム支援を手掛けています。

自動運転や車載システム、社会インフラ、ネットビジネスに加え、公共系の基幹・周辺システム開発など幅広い分野に進出しています。

直近決算

システナは10月26日に第2四半期決算を発表しており、最終利益は29億円と前年同期比1億円の減益となっていますが、通期最終利益、年間配当予測に変更はありません。

前期比減益の要因は、ネットビジネス分野で不採算プロジェクトが発生した影響としています。

通期最終利益(億円)

銘柄名システナ
2020年3月期54
2021年3月期49
2022年3月期59
2023年3月期73
2024年3月期(会社予想)72

2020年からの通期最終利益について、コロナ感染拡大の影響を受けた2021年は減益となっていますが、その後は順調に増益が続いています。

そして前期は、コロナからの経済回復が進むなか車載事業で大型案件を受注できた事やIT機器の導入、インフラ構築、クラウド活用、保守運用に至る高付加価値のワンストップサービス案件が増えた事で過去最高益を記録しています。

今期も引き続きDX関連の堅調な需要は続くと見込んでいますが、資源高や物価高など先行き不透明感があるとして微減益の予測にしているなか、第2四半期時点の通期進捗率は40%付近と少し心配な水準になっています。

配当推移

システナ
2015年1.88
2016年2
2017年2.25
2018年2.88
2019年4
2020年5
2021年5
2022年6
2023年8
2024年(会社予想)10

2015年からの配当推移について、システナは何度か株式分割を行っているため金額を調整していますので、かなり細かい数字になっていますが減配はなく、順調に増配が続いています。

特に最近は好調な業績を背景に増配額も大きくなっていますので、今期見込みは2015年と比較すると5倍以上の水準です。

システナの配当方針は、各事業年度の業績および財務状況ならびに経営基盤の強化と今後の事業展開などを勘案し、連結配当性向40%以上を目標に積極的に実施としています。

株価推移

株価はコロナショックで259円まで売られましたが、2021年9月には622円まで上昇しました。

しかし、そこからは右肩下がりの状況で、直近は250円前後で推移しています。

株価指標(2023年11月10日時点)

銘柄コード株価PERPBR配当配当利回り配当性向
システナ231725813.82.80103.8853.5

最近の株価は低迷していますが、配当は増配が続いていますので配当利回りは4%前後と高水準です。

業績は増益が続いていますがPERは市場平均並みで、配当性向は53%付近となっています。

投資判断

今までの内容からシステナの投資判断ですが、DX関連の堅調な需要を背景に最近の業績は増益傾向となっているなか、配当も増配が続いています。

そんななか、今期第2四半期までの進捗率は少し心配な水準で指標面に割安感もなく、配当性向も50%を超えていますが、さすがに最近の株価は低迷し過ぎの様に見えます。

今後の業績もDX市場の成長と共に伸びて行きそうな印象ですので、高配当株として気になる銘柄です。

【6301】コマツ

4番目の銘柄はコマツで油圧ショベルやブルドーザなどを製造する総合建設機械メーカーです。

海外の売上比率は9割近くを占めるほど国際的な企業で、建設機械の世界シェアは第2位となっています。

直近決算

コマツは10月27日に第2四半期決算を発表しており、最終利益は2055億円と前年同期比430億円の増益となっています。

業績好調に伴い、通期最終利益を3400億円へ410億円上方修正し、配当も年間144円へ5円の増額を発表しています。

業績好調の要因は、販売価格の改善や円安の影響で建設機械・車両部門が堅調に推移したためとしています。

通期最終利益(億円)

銘柄名コマツ
2020年3月期1538
2021年3月期1062
2022年3月期2249
2023年3月期3263
2024年3月期(会社予想)3400

2020年からの通期最終利益を見ていきますが増減の激しい展開が続いており、2021年にかけてはコロナショックの影響で大きく減益となっています。

その後はコロナからの経済回復で業績は回復しており、前期は建設機械・車両部門の物流増や販売価格改善に加え、円安の追い風があった事で過去最高益を記録しています。

今期は販売価格のプラス影響はあるものの、為替のマイナス影響や物流減を想定し当初は減益見込みとしていましたが、第2四半期決算で通期見通しを上方修正した事で増益見込みになっており、また上方修正後でも通期進捗率は60%付近となっています。

配当推移

銘柄名コマツ
2015年58
2016年58
2017年58
2018年84
2019年110
2020年94
2021年55
2022年96
2023年139
2024年(会社予想)144

2015年からの配当推移を見ていきますが、業績が大きく落ち込んだ2021年にかけては減配となっている年もありますが、概ね順調に増配が続いています。

そして前期は好調な業績を背景に大きく増配となっており、今期も当初は据え置きの見込みとしていましたが、第2四半期決算で業績の上方修正とあわせ増配予測に修正しています。

コマツの配当方針は、成長への投資を主体としながら株主還元とのバランスをとるとしており、具体的な目安を連結配当性向40%以上としています。

株価推移

株価は2018年に4475円の高値を付けた後は右肩下がりの状況が続き、コロナショックでは1507円まで値を下げました。

その後は上下を繰り返しながらも上昇し今年9月には4511円まで上昇しましたが、直近は3600円前後まで反落しています。

株価指標(2023年11月10日時点)

銘柄コード株価PERPBR配当配当利回り配当性向
コマツ6301364010.11.201443.9640.1

最近の株価は直近高値から下落しているなか、今期配当も増配見込みとなった事で配当利回りは4%前後となっています。

業績も増益見込みになりましたのでPERは市場平均よりも割安で、配当性向は40%付近と方針通りの水準です。

投資判断

今までの内容からコマツの投資判断ですが、最近の業績は順調に推移しているなか大幅増配が続いている事で配当利回りも上昇しています。

今期も当初は減益見込みとしていますが、先日の第2四半期決算で通期見通しを上方修正した事で増益、増配の予測になっています。

しかし、好調な決算を受けても9月以降の株価は急落しています。

この辺りは今後の世界経済後退を懸念しているのかもしれませんが、短期的にはさすがに売られすぎに見えてきます。

【3333】あさひ

最後の銘柄はあさひです。

あさひは、自転車の専門店「サイクルベースあさひ」を全国に展開しており、店舗数は500を超えていますので、馴染みがある人も多いかと思います。

取り扱い商品は一般的な自転車からスポーツサイクル、電動アシスト自転車に加え、パーツなども販売しています。

そして、ネット通販も強化しており、PB率も高くなっています。

直近決算

あさひは2月決算銘柄ですので、9月25日に第2四半期決算を発表しており、最終利益は29億円とほぼ前年並みの水準となっており、通期最終利益、年間配当予測に変更はありません。

業績が前年並みの要因は、仕入れコスト上昇など厳しい経営環境は継続していますが、去年行った価格改定も反映されているためとしています。

通期最終利益(億円)

銘柄名あさひ
2020年2月期25
2021年2月期47
2022年2月期35
2023年2月期33
2024年2月期(会社予想)34

2020年からの通期最終利益を見ていきますが、2021年に大きく伸びた後は30億円台で安定しています。

2021年の業績が好調だった要因は、コロナ禍による移動手段の見直しや健康意識の高まりなどの需要増加へ対応した事に加え、インターネット販売を強化したためとの事です。

2022年以降減益の要因はコロナ禍の需要は継続しているとして売上は増えていますが、仕入れコストや人件費の増加に加え、出店、店舗リニューアルなどの諸経費が膨らんだためとしています。

今期も同様の展開は続きますが、去年行った価格改定も反映されるとして増益見込みにしているなか、第2四半期時点の通期進捗率は85%付近と順調に推移しています。

ただ、あさひは例年3月から5月の第1四半期業績が突出しており、第2四半期時点では前期比増益ですが、進捗率は過去5年の平均には達していない状況です。

配当推移

銘柄名あさひ
2015年12
2016年14
2017年14
2018年14
2019年18
2020年18
2021年28
2022年28
2023年28
2024年(会社予想)45

2015年からの配推推移について、数年前までは10円台で推移していましたが、業績好調により2021年は大きく増配となっています。

そして2022年以降の業績は先程も触れた様に減益傾向となっていますが配当は据え置いており、今期見込みは45円と一気に17円の増配になっています。

今期大幅増配の要因について、あさひは配当による直接的な利益還元への集約が適切と判断し、今期から株主優待を廃止しています。

株主優待の廃止に合わせて、今期より配当性向 35%を目安にした事で大きく増配となっています。

株価推移

株価はコロナショックで934円まで売られた後は、約半年で2000円付近まで反発しました。

しかし、その後はずるずる売られる展開となり、直近は1300円前後で推移しています。

株価指標(2023年11月10日時点)

銘柄コード株価PERPBR配当配当利回り配当性向
あさひ3333131010.10.91453.4434.6

最近の株価は低迷しているなか、今期配当は大きく増配見込みですので配当利回りは3%半ばとなっています。

業績は安定しているなかPER、PBRは市場平均よりも割安で、配当性向は35%付近と方針通りの水準です。

投資判断

今までの内容からあさひの投資判断について、数年前のピークと比較すると業績は低迷していますが、最終利益は30億円台で安定しています。

そんななか、今期から見直された配当方針や現在の配当性向を考慮すると今後の増配にも期待できそうな印象です。

その割に最近の株価は低迷し過ぎの様にも見え、指標面も割安ですので、高配当株として狙いたくなる銘柄です。

まとめ

今回は最近の株価がさすがに売られ過ぎに見える5銘柄を検証しました。

住友林業以外の4銘柄は直近業績も増益か前期並みで推移しており、住友林業も今期は減益となっていますが、数年前と比較すると業績は大きく伸びている状況です。

その様ななか5銘柄の株価が売られている要因は、今後の世界経済後退からの業績低迷などの将来を懸念して売られている印象です。

もちろん、株式市場は先行指標ですので、ある程度将来を見越して売買する事は大切ですが、さすがに今回検証した5銘柄の株価は売られ過ぎの様にも見えましたので、高配当株として気になるところです。

最近の株価が売られすぎに思える5つの高配当株はYouTubeで動画版も投稿していますので、あわせてご覧ください。

さすがに最近の株価が下げ過ぎに思える5つの高配当株

40代元証券マンの高配当株投資(YouTube編)

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