今年の株式市場は非常に強い動きが続いており、日経平均も久しぶりに3万円の大台を回復しています。
最近の相場が強い要因としては、好調な企業決算や株主還元の向上に加え、日銀による金融緩和策の継続、東証によるPBR是正要請、継続している円安、バフェット氏の日本株買い増しを始めとする外国人の日本株買いなど様々な要因が挙げられるかと思います。
そんななか今回は、これらの要因とは別に今の相場が本当に強い1つの理由を検証していきます。
今年の相場が本当に強い1つの理由
今の相場が本当に強い1つの理由として信用倍率の低下が挙げられますが、信用倍率とは信用取引における「買い残」と「売り残」の比率の事を指します。
信用取引とは
そもそも信用取引とは、現金や株券などの金融商品を担保として預け入れる代わりに、証券会社からお金や株券を借り入れて行う取引の事です。
現金は100%、金融商品は時価の80%前後が評価額とみなされ、評価額の約3.3倍までの取引が可能です。
具体的な例として、現金100万円を担保にしている場合は約330万円分の取引が可能となります。
これだけでも信用取引のリスクの高さを感じる事ができるかと思いますが、信用取引で1番怖い事は取引額が大きくなるため、預けている担保以上に損失が発生してしまう可能性がある事です。
信用取引のリスク
今回の場合で見ていくと、預けている現金は100万円ですが、相場の状況次第では決済時に100万円以上の損失が発生し、追加の決済費用を支払わないといけなくなる場合があります。
また、「追証」という言葉を聞いた事がある人もいるかと思いますが、これは相場が思う様に動かず、最低保証金維持率を下回った時に追加で保証金を入れないといけなくなる事です。
最低保証金維持率は証券会社によって異なりますが、概ね20%から30%に設定されています。
つまり、先ほど例に挙げた現金100万円を担保に330万円分の株式を売買した場合の維持率は手数料などを考慮しないと約30%(100万円÷330万円)となります。
最低保証金維持率が30%の証券会社の場合は、この状態が「フルレバレッジ」となります。
レバレッジとは「てこの原理」という意味で、レバレッジをフルに掛けているのでフルレバレッジと呼ばれます。
更に先ほどの例で見ていくと、現金100万円の担保で330万円分株式を購入していた場合、その後に株価が上がれば良いですが、仮に30万円分株価が下がった場合は値下がり分が担保から差し引かれますので、維持率は約21%(70万円÷330万円)となります。
取引をしている証券会社の最低維持率が25%だった場合、維持率が25%まで戻る様に追加で担保を入れないといけませんが、これが「追証」となります。
また、追証を入れて維持率を戻したとしても、その後更に株価が下がれば再び追加で担保を入れないといけません。
この様に信用取引は、株価が思惑と反対に動いた場合に担保以上の損失が発生する可能性や追加の担保が必要になる場合もありますので、通常の現物取引よりも注意が必要です。
「カラ売り」とは
信用取引についての説明が長くなりましたが、ここからが今回の本題で現物取引と信用取引の大きな違いは現在保有していない銘柄でも売却する事が可能な点です。
信用取引では現在保有していない銘柄でも今後株価が下がりそうだと思う場合は、新規の売却から入る「カラ売り」をする事ができ、「カラ売り」されている株数の事を「売り残」、信用取引で買われている株数の事を「買い残」と呼びます。
通常の現物取引では購入した銘柄を売却する事で決済するかと思いますが、カラ売りした銘柄については買い戻す事で決済します。
そして、ここが1番重要なポイントですが、信用取引の決済期限は6ヶ月と決められています。
つまり、カラ売りが多く売り残が多い銘柄は今後6ヶ月以内の買い需要が多いと言い換える事もでき、買い残が多い銘柄は今後6ヶ月以内の売り需要が多いと言えます。
そのため、売り残が多い銘柄を需給が良い、買い残が多い銘柄を需給が悪いと表現する事もあります。
実際、本当に相場が強い時はカラ売りをしていた投資家が相場の強さに耐えられず、損失覚悟で買い戻しを行う事で更に株価が上昇する「踏み上げ相場」に繋がる事も多いです。
日経平均レバレッジETF信用残推移
それでは最近の相場はどうなのか、1つの例として日経平均レバレッジETFの今年に入ってからの信用残推移を表にまとめていますが、大きく変動している事が分かるかと思います。
日付 | 売り残 | 買い残 | 信用倍率 |
2023/1/6 | 946,375 | 13,998,688 | 14.79 |
2023/1/13 | 916,781 | 13,090,680 | 14.28 |
2023/1/20 | 923,079 | 11,275,414 | 12.22 |
2023/1/27 | 1,723,673 | 7,870,662 | 4.57 |
2023/2/3 | 2,245,253 | 6,593,934 | 2.94 |
2023/2/10 | 2,443,073 | 5,727,764 | 2.34 |
2023/2/17 | 2,262,553 | 5,625,994 | 2.49 |
2023/2/24 | 2,263,143 | 5,645,272 | 2.49 |
2023/3/3 | 2,899,054 | 4,480,218 | 1.55 |
2023/3/10 | 3,034,821 | 3,123,057 | 1.03 |
2023/3/17 | 1,763,379 | 5,590,007 | 3.17 |
2023/3/24 | 1,596,491 | 5,023,517 | 3.15 |
2023/3/31 | 2,587,236 | 3,137,163 | 1.21 |
2023/4/7 | 2,259,241 | 3,610,362 | 1.60 |
2023/4/14 | 3,524,367 | 2,729,513 | 0.77 |
2023/4/21 | 4,149,787 | 3,456,008 | 0.83 |
2023/4/28 | 3,665,218 | 3,081,121 | 0.84 |
2023/5/12 | 4,239,555 | 3,346,990 | 0.79 |
2023/5/19 | 4,512,437 | 3,718,820 | 0.82 |
2023/5/26 | 4,337,891 | 3,516,403 | 0.81 |
2023/6/2 | 4,146,499 | 2,391,590 | 0.58 |
2023/6/9 | 3,720,792 | 2,899,436 | 0.78 |
年明けの時点では売り残よりも買い残の方が大きく、信用倍率も14倍付近で推移していました。
しかし、年明け以降の相場は強い展開が続いた事で3月上旬にかけては買い残が徐々に減少し、売り残が増えている状況です。その後、シリコンバレー銀行破綻の問題で日経平均は大きく下げましたので、3月下旬にかけては売り残が減少し、買い残が増えています。
4月以降は再び相場に強さが戻りましたので売り残が増えると共に買い残は減少し、遂に信用倍率も1倍を切る水準まで低下しました。
この様に相場が強い時は売り残が増える傾向がありますし、逆に買い残については利益を出せる状況のため売却が進み、減少していく事が多いです。
そのため、相場が本当に強い時は信用の売り残が増える中でも株価が上がり続ける事で踏み上げ相場となり、また買い残が減少する事で需給も良くなり上値が更に軽くなります。
そして、信用倍率の目安は1倍を下回ると低水準とされますので、ここからは最近信用売り残が増えている銘柄や信用倍率が1倍を割れている個別銘柄を検証していきます。
【7267】ホンダ
信用倍率が1倍を割れている最初の銘柄はホンダです。
ホンダは日本を代表する輸送機器メーカーで、オートバイの販売台数、売上高は世界1位となっており、国内に限らず北米やアジアなど世界各国に製品を販売しています。
信用倍率について、去年までの株価は3000円台で停滞する期間が長く買い残が増えている状況でしたが、今年に入り日経平均と連動して株価が上昇していくなかで、直近の信用倍率は1倍を割れています。
信用残推移
日付 | 売り残 | 買い残 | 信用倍率 |
2023/1/6 | 166,700 | 2,025,500 | 12.15 |
2023/1/13 | 151,300 | 2,192,700 | 14.49 |
2023/1/20 | 114,300 | 2,390,900 | 20.92 |
2023/1/27 | 176,500 | 2,066,800 | 11.71 |
2023/2/3 | 227,000 | 1,987,800 | 8.76 |
2023/2/10 | 179,400 | 1,941,300 | 10.82 |
2023/2/17 | 358,400 | 1,799,000 | 5.02 |
2023/2/24 | 402,000 | 1,488,000 | 3.70 |
2023/3/3 | 540,300 | 1,114,400 | 2.06 |
2023/3/10 | 584,800 | 1,003,500 | 1.72 |
2023/3/17 | 254,900 | 1,173,700 | 4.60 |
2023/3/24 | 322,900 | 1,080,700 | 3.35 |
2023/3/31 | 279,000 | 970,900 | 3.48 |
2023/4/7 | 313,300 | 1,016,000 | 3.24 |
2023/4/14 | 395,900 | 1,067,800 | 2.70 |
2023/4/21 | 386,200 | 966,300 | 2.50 |
2023/4/28 | 420,100 | 795,100 | 1.89 |
2023/5/12 | 630,200 | 1,005,000 | 1.59 |
2023/5/19 | 753,900 | 743,700 | 0.99 |
2023/5/26 | 832,800 | 944,900 | 1.13 |
2023/6/2 | 856,100 | 808,200 | 0.94 |
2023/6/9 | 970,600 | 919,400 | 0.95 |
こちらがホンダの今年に入ってからの信用残推移ですが、年明け時点の信用倍率は10倍を超えており、1月下旬にかけては20倍を超えている場面もありました。
その後は株価が上昇するにつれて買い残が減り、売り残が増えていく事で信用倍率も低下しています。
そして3月に全体が調整した場面で売り残が減っている時期はありますが、4月以降は再び株価上昇と連動し売り残も増加しています。
3月以降の買い残は100万株前後で大きな変動はありませんが、売り残の増加により信用倍率が低下しました。
以上の様に信用残のボリューム自体はそこまで大きくありませんが、最近の株価上昇により需給は大きく改善されています。
通期最終利益(億円)
銘柄名 | ホンダ |
2019年3月期 | 6103 |
2020年3月期 | 4557 |
2021年3月期 | 6574 |
2022年3月期 | 7070 |
2023年3月期 | 6952 |
2024年3月期(会社予想) | 8000 |
2019年からの通期最終利益を見ていきますが、コロナショックで大きく減益となった2020年以降は順調に推移していましたが、前期は減益での最終着地となりました。
前期減益の要因は半導体の供給不足の影響による四輪車の生産・販売台数減少に加え、原材料価格の高騰やインフレ影響による製造コストの上昇などとしています。
しかし、今期業績はインフレ影響による製造コストの上昇や為替の円高影響などはあるものの、 従来から取り組んできた商品価値向上に見合う値付けや事業体質の更なる強化や四輪車の生産・販売台数増加に加え、持分法による投資利益の増加により大幅増益見込みとしています。
配当推移
銘柄名 | ホンダ |
2015年 | 88 |
2016年 | 88 |
2017年 | 92 |
2018年 | 100 |
2019年 | 111 |
2020年 | 112 |
2021年 | 110 |
2022年 | 120 |
2023年 | 120 |
2024年(会社予想) | 150 |
2015年からの配当について、コロナショックの影響を受けた2021年は減配になっていますが、概ね順調に増配傾向です。
増配幅は年によって差がありますが2022年は10円と大きくなっており、前期は据え置きとなりましたが、今期は一気に30円と大幅増配の見込みになっています。
ホンダの配当方針は、連結配当性向30%を目安に安定的・継続的に行うよう努める方針です。
株主優待
ホンダには株主優待があり、100株以上の保有で希望者全員にホンダのカレンダーが1部もらえます。
また、いずれも抽選にはなりますが、1年以上の継続保有でレースやEnjoy Hondaの入場券、3年以上の継続保有で事務所やHonda Jetの見学会に参加できますので、ホンダファンの人にとっては嬉しい株主優待です。
株価推移
株価はコロナショック時に2120円まで売られましたが、その後は上下を繰り返しながら3000円を超える水準まで上昇しています。
そこからは3000円台での動きが中心でしたが、今年5月以降の株価は急騰しており直近は4400円付近まで上昇しています。
株価指標(2023年6月23日時点)
銘柄 | コード | 株価 | PER | PBR | 配当 | 配当利回り | 配当性向 |
ホンダ | 7267 | 4342 | 9.0 | 0.64 | 150 | 3.45 | 31.0 |
直近の株価は大きく上昇していますが、増配が継続している事で配当利回りは3%半ばとなっています。
業績好調を背景にPERは市場平均と比較して割安で、配当性向は31%付近と方針通りの水準です。
投資判断
今までの内容からホンダの投資判断について、前期の最終着地は少し物足りない水準でしたが、今期の予測は業績、配当ともに期待を大きく上回る内容でした。
好調な決算を受けて5月以降の株価はかなり上昇していますが、指標面に割高感はなく信用残の需給も良い状況です。
しかし、信用残自体のボリュームはそこまで大きくなく、株価もかなり急スピードで上昇していますので、今後の調整局面を待ちたい気持ちもあります。
【8410】セブン銀行
2番目の銘柄はセブン銀行で「セブン&アイ・ホールディングス」傘下の銀行となっており、コンビニのATM事業では最大手になります。
セブン銀行の主な収益源は、グループ店舗に設置しているATMからの利用手数料が占めており、他の銀行とは大きく異なる部分です。
そしてここ数年の株価は200円台で低迷するなか、信用倍率は1倍割れの状況が続いています。
信用残推移
日付 | 売り残 | 買い残 | 信用倍率 |
2023/1/6 | 3,427,100 | 3,254,200 | 0.95 |
2023/1/13 | 3,486,700 | 2,188,100 | 0.63 |
2023/1/20 | 3,379,900 | 2,751,600 | 0.81 |
2023/1/27 | 3,209,500 | 2,584,700 | 0.81 |
2023/2/3 | 3,074,500 | 3,143,400 | 1.02 |
2023/2/10 | 3,013,200 | 2,624,300 | 0.87 |
2023/2/17 | 3,345,500 | 2,870,000 | 0.86 |
2023/2/24 | 3,838,700 | 2,669,000 | 0.70 |
2023/3/3 | 4,000,400 | 2,273,700 | 0.57 |
2023/3/10 | 3,922,500 | 2,275,500 | 0.58 |
2023/3/17 | 3,094,600 | 2,495,800 | 0.81 |
2023/3/24 | 3,112,700 | 3,119,500 | 1.00 |
2023/3/31 | 3,092,000 | 2,166,900 | 0.70 |
2023/4/7 | 3,350,700 | 2,993,200 | 0.89 |
2023/4/14 | 3,468,900 | 3,152,700 | 0.91 |
2023/4/21 | 3,929,700 | 2,116,800 | 0.54 |
2023/4/28 | 3,311,000 | 2,680,200 | 0.81 |
2023/5/12 | 3,009,700 | 2,500,400 | 0.83 |
2023/5/19 | 3,054,300 | 2,828,000 | 0.93 |
2023/5/26 | 2,906,000 | 2,741,000 | 0.94 |
2023/6/2 | 2,998,300 | 1,896,200 | 0.63 |
2023/6/9 | 3,188,500 | 1,951,600 | 0.61 |
セブン銀行の今年に入ってからの信用残推移を見ていきますが、基本的に1倍を割れている状況です。
3月頭には売り残が400万株を超え信用倍率も0.5倍付近まで低下しており、その後売り残が少し減少した事で信用倍率も上昇しましたが、依然売り残は300万株付近と高水準を維持しています。
そして直近の株価は小幅ですが上昇している事もあってか、買い残の減少により再度信用倍率は低下している状況です。
通期最終利益(億円)
銘柄名 | セブン銀行 |
2019年3月期 | 132 |
2020年3月期 | 261 |
2021年3月期 | 259 |
2022年3月期 | 208 |
2023年3月期 | 188 |
2024年3月期(会社予想) | 165 |
2019年からの通期最終利益を見ていきますが、2020年に過去最高益を記録した後は減益傾向が続いており、2021年頃に減益が続いていた要因は、コロナ禍による人流減少やキャッシュレス化の流れなどが要因でした。
直近の業績はコロナからの経済回復で売上は増えており、今期もアジアにおけるATM設置台数の拡大を進める事に加え、第4世代ATMを活用した金融・非金融を問わないサービスの拡大を更に進める事で増収見込みとしていますが、費用が先行するため最終利益は減益見込みとしています。
配当推移
銘柄名 | セブン銀行 |
2015年 | 8 |
2016年 | 8.5 |
2017年 | 9 |
2018年 | 10 |
2019年 | 11 |
2020年 | 11 |
2021年 | 11 |
2022年 | 11 |
2023年 | 11 |
2024年(会社予想) | 11 |
2015年からの配当推移を見ていきますが、2019年以降は年間11円で横ばいです。
セブン銀行の配当方針は、株主に対する利益の還元を経営上重要な施策の一つとして位置づけており、配当性向については年間40%を維持としています。
株価推移
株価は2015年に661円の高値を付けた後は、右肩下がりの状況です。
そして、2020年12月に215円まで売られた後は200円台での動きが続いていますが、直近は290円付近まで上昇しています。
株価指標(2023年6月23日時点)
銘柄 | コード | 株価 | PER | PBR | 配当 | 配当利回り | 配当性向 |
セブン銀行 | 8410 | 283.7 | 20.2 | 1.33 | 11 | 3.88 | 78.6 |
最近の株価はじわじわ上昇していますが配当は横ばいの状況が続いていますので、配当利回りは3%後半の水準です。
業績は減益が続いているためPER、PBRは市場平均より割高で、配当性向は79%付近と目安としている40%以上を大きく上回っています。
投資判断
今までの内容からセブン銀行の投資判断について、売上は増収が続いていますが先行投資などの費用で業績は減益が続いています。
売上は増えているだけに先行投資が落ち着けば利益も伸びて行きそうに思いますが、今期予測も大きく減益見込みのため、もう少し時間はかかるのかもしれません。
しかし、直近の株価はじわじわ上昇している事で信用倍率は1倍割れの状況が続いており、最低購入金額も3万円前後と格安です。
以上の点を踏まえると、将来の増益を期待して100株、200株くらい購入しても面白いかもしれません。
まとめ
今回は今の相場が強い理由の1つとして信用残の推移に注目してみました。
途中で説明した様に信用倍率が低いという事は今後6ヶ月間の買い需要が多いと言えますが、そもそも信用売り残が多いという事は今後株価が下がると考えている人が多いという事も言えますので、単純に信用倍率の低さだけを見て購入する事は危険です。
しかし、本当に強い相場は売り方の買い戻し「踏み上げ」により値を上げていくケースも多いですし、買い残が多い銘柄の上値は重たくなる場合もあります。
以上の点を踏まえると、購入を検討している銘柄の信用倍率もチェックする様にしておくと、思わぬ有望株が発見できるかもしれません。
今年の相場が本当に強い1つの理由についてはYouTubeで動画版も投稿していますので、あわせてご覧ください。
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