いよいよ3月の権利付き最終日まで残り1週間となってきましたが、今年の相場は年明けから強い動きが続いていますので最初に配当をもらうまでの期間は長くなりますが、3月の権利落ちで株価が下がるタイミングは絶好の購入チャンスとなる可能性もあります。
また、第3四半期までの流れを見ていると3月期銘柄の本決算には期待できる部分が大きく、決算発表がピークを迎える5月頃には更なる株高となる可能性もありますので、権利落ちの3月末から4月は貴重な買い場になるかもしれません。
という事で今回は、3月権利取り落ち後に購入を検討している12銘柄のうち、前半の6銘柄をまとめていきますが、3月期銘柄に限らず買いたい銘柄も含めていますのでご了承くだい。
投資方針
まず今回は私の投資方針からまとめていきますが、購入対象は日本の個別銘柄と米国ETFでトータルの配当利回り目標は5%としています。ただ、まだまだ日本の個別株で買いたい銘柄も多いですので、今後もしばらくは日本の個別高配当株を中心に購入していくつもりです。
購入は全てNISA口座で今年は夫婦2人分の成長投資枠480万円を購入上限としています。ちなみに現時点で今年の購入金額は約240万円となっていますので、半分近くは既に購入している事になります。
配当や優待が目的の中長期投資のため売却はしない方針で、受け取った配当金については基本的に再投資に回します。
そして、リスク分散のため、購入銘柄や業種、購入時期は分散させる方針です。
以上の投資方針のもと、3月権利落ち後に購入を検討している12個の高配当株の中から前半の6銘柄を個別に検証していきます。
【9513】Jパワー
最初の銘柄はJパワーで去年購入候補にしていた時期はありましたが購入できずにいましたので、今回改めて購入候補にしています。
Jパワーは日本最大の卸電気事業会社で、現在全国約100ヶ所の発電所で水力、風力、地熱、再生可能エネルギー、石炭火力など様々なエネルギーを利用して発電し、作った電力を各地域の電力会社などへ販売しています。
通期最終利益(億円)
銘柄名 | Jパワー |
2019年3月期 | 462 |
2020年3月期 | 422 |
2021年3月期 | 223 |
2022年3月期 | 696 |
2023年3月期 | 1136 |
2024年3月期(会社予想) | 670 |
2019年からの通期最終利益を見ていきますが、変動が大きくなっています。
特に2021年は大きく減益となっており、要因は電力価格高騰を受けてJEPXなどから電力を購入して販売している子会社で大幅な損失が発生し、第4四半期が大きな赤字に転落してしまったためです。
しかし、2022年以降は電力販売価格や石炭価格の上昇を背景に業績が大きく伸びており、前期は過去最高益を記録しています。
今期は資源価格の下落を想定し期初当初から大きく減益の見込みにしていたなか、第3四半期決算で火力の一部発電所の設備トラブルによる影響や日本卸電力取引所での販売における減益などを見込むとして90億円の下方修正を発表していますが、数年前と比較すると大きく伸びている状況で、通期進捗率も84%付近で推移しています。
配当推移
銘柄名 | Jパワー |
2015年 | 70 |
2016年 | 70 |
2017年 | 70 |
2018年 | 75 |
2019年 | 75 |
2020年 | 75 |
2021年 | 75 |
2022年 | 75 |
2023年 | 90 |
2024年(会社予想) | 90 |
2015年からの配当推移について、数年前までは75円で安定していましたが、前期は好調な業績を背景に久しぶりに15円の増配となっています。
そして今期業績は大きく減益見込みとなっていますが、配当は据え置きの予測としています。
Jパワーの配当方針は短期的な利益変動要因を除いて連結配当性向30% 程度を目安に利益水準、業績見通し、財務状況などを踏まえた上で、安定的かつ継続的な還元充実に努める方針です。
株価推移
株価は2015年に4690円の高値を付けましたが、その後は下落が続き2020年には1352円まで売られました。
その後、2022年以降は2000円から2500円付近での値動きが中心となっており、直近も2400円前後で推移しています。
株価指標(2024年3月19日)
銘柄 | コード | 株価 | PER | PBR | 配当 | 配当利回り | 配当性向 |
Jパワー | 9513 | 2484.5 | 6.8 | 0.38 | 90 | 3.62 | 24.6 |
最近の株価は停滞しているなか、前期は久しぶりの増配という事もあり配当利回りは3%半ばとなっています。今期業績は大きく減益見込みですがPER、PBRは市場平均と比較して割安で、配当性向は25%付近と余裕を感じる水準です。
Jパワーについて、今期業績は減益見込みですが数年前と比較すると大きく伸びているなか、指標面も割安です。
業績は電力価格の変動などにより大きく上下する可能性や老朽化による発電所の設備トラブルリスクに加え、稼働待ちの大間原発も懸念材料ではありますが、過去の配当推移には安定感があり、現状の配当性向にも余裕があります。
そんななか、最近の株価は2月15日に運転を停止した橘湾火力発電所で高温再熱蒸気管の一部にき裂が確認され、運転再開時期については2025年2月末頃を見込むと発表した事で値を下げていますので、状況を見ながら狙いたいと考えています。
【2730】エディオン
2つ目の銘柄は大手家電量販店のエディオンで、以前購入候補にしていた時期もありましたが、今回久しぶりに購入候補に選定しています。
大型店舗「エディオン」を全国に展開しており、フランチャイズ店舗も含めた店舗数は1200を超えています。
また、2022年にはニトリHDと資本業務提携を結び、去年はサンフレッチェ広島を子会社化するなど事業規模の拡大も進めています。
通期最終利益(億円)
銘柄名 | エディオン |
2019年3月期 | 116 |
2020年3月期 | 109 |
2021年3月期 | 166 |
2022年3月期 | 131 |
2023年3月期 | 113 |
2024年3月期(会社予想) | 115 |
2019年からの通期最終利益を見ていきますが、過去最高益を記録した2021年をピークに減益傾向が続いています。2021年に業績が大きく伸びた要因は特別定額給付⾦⽀給やテレワーク、巣ごもり需要などにより売上が伸びたためとの事です。
2022年以降は前年にあった特別定額給付金などの反動減や、夏場の天候不順の影響によりエアコンなどの季節家電商品が低調に推移した事で減益が続きました。
今期は人件費や設備費、管理費の上昇を見込む一方、コロナからの経済回復も見込めるとして増益の予測にしていますが、第3四半期時点の通期進捗率は69%付近と最終着地が心配な水準ではあります。
配当推移
銘柄名 | エディオン |
2015年 | 20 |
2016年 | 22 |
2017年 | 26 |
2018年 | 28 |
2019年 | 32 |
2020年 | 34 |
2021年 | 46 |
2022年 | 44 |
2023年 | 44 |
2024年(会社予想) | 44 |
2015年からの配当推移について、数年前までは増配が続いていましたがここ数年は44円付近で横ばいです。また、2022年の配当は金額だけ見ると2円の減配となっていますが、2021年は第20期記念配当が5円実施されていましたので、記念配当を考慮すると実質的には増配となります。
エディオンの配当方針は、株主への利益還元を経営の重要課題と認識しており配当については、業績および経営環境などを総合的に加味し配当性向30%以上の安定配当を基本⽅針としています。
株主優待
エディオンには株主優待があり、ECサイトでも利用可能な電子ギフトカードが保有株数や保有継続年数によってもらえますので詳細を表にまとめています。
保有株数 | 1年~2年未満 | 2年~3年未満 | 3年以上 |
100株~499株 | 1,000円 | 2,000円 | 3,000円 |
500株以上 | 2,000円 | 3,000円 | 4,000円 |
継続保有でもらえる金額も上昇しますので、長期保有者にとっては有難い株主優待です。
株価推移
株価はコロナショックで780円まで売られましたが、2021年には1300円を超える水準まで上昇しました。
その後は停滞する時期もありましたが、2022年以降の株価は右肩上がりの状況が続き、直近は1500円前後で推移しています。
株価指標(2024年3月19日時点)
銘柄 | コード | 株価 | PER | PBR | 配当 | 配当利回り | 配当性向 |
エディオン | 2730 | 1566 | 13.7 | 0.76 | 44 | 2.81 | 38.5 |
最近の株価は上昇しているなか、配当は据え置きが続いていますが配当利回りは3%前後となっています。今期業績は現状増益見込みですがPERは市場平均並みで、配当性向は38%付近と方針通りの水準です。
エディオンについて、今期業績は増益見込みとなっていますが、第3四半期までの進捗率を踏まえると今期も減益着地となる可能性はありそうです。
ただ、その様な状況でも配当は安定しており、現状の配当性向を見ると来期以降も現行水準の配当は期待できそうな印象です。
以上の点を踏まえると、配当利回りが3%を超える水準まで株価が下がるのを待ちたい気持ちもありますが、電子ギフトカードがもらえる株主優待も含め、権利落ちで株価が下がる場面を狙いたいと思っています。
【2503】キリンHD
3番目の銘柄はキリンHDで現在100株保有しており、またキリンHDは12月決算ですので3月の権利落ちとは関係ないですが、今回久しぶりに買い増しを検討しています。
キリンHDはキリンビールやキリンビバレッジなどを傘下に持つキリングループの持株会社です。
酒類や清涼飲料水事業の他、医薬品・ヘルスサイエンス製品をグローバルに展開しており、直近の海外売上比率はアメリカを中心に4割近くを占めています。
通期最終利益(億円)
銘柄名 | キリン |
2018年12月期 | 1642 |
2019年12月期 | 596 |
2020年12月期 | 719 |
2021年12月期 | 597 |
2022年12月期 | 1110 |
2023年12月期 | 1126 |
2024年12月期(会社予想) | 1310 |
2018年からの通期最終利益を見ていきますが増減が大きくなっており、2020年頃はコロナ感染拡大による緊急事態宣言の影響やミャンマーの政情不安によるミャンマー事業の落ち込みで低迷が続いていました。
しかし、2022年以降は原材料費高騰やミャンマー事業撤退に絡む損失の影響を受けつつもコロナからの経済回復による酒類事業の回復や医領域、北米飲料事業の好調に加え、円安の追い風もあった事で増益が続いており、今期も好調な流れは続くとして増益の予測になっています。
配当推移
銘柄名 | キリン |
2015年 | 38 |
2016年 | 39 |
2017年 | 46 |
2018年 | 51 |
2019年 | 64 |
2020年 | 65 |
2021年 | 65 |
2022年 | 69 |
2023年 | 71 |
2024年(会社予想) | 71 |
2015年からの配当推移について、2019年までは順調に増配が続いていましたが、業績が低迷した2020年以降は60円台で停滞が続きました。
しかし、2022年は業績の回復に伴い久しぶりに4円の増配となっており、前期も当初は据え置きの予測になっていましたが本決算で2円の増額が発表され、今期は現状据え置きの見込みとなっています。
キリンHDの配当方針は、基本的にはEPSを増加させることで配当を中心に実施としており、具体的な目安は平準化EPSに対する配当性向40%以上を継続としています。
株主優待
キリンHDには株主優待があり、キリンビールやキリンビバレッジ商品、メルシャンワインの詰め合わせセットに加え、ビアレストラン「キリンシテイ」で使用できるお食事券などから選択する事ができます。
そして、100株以上から株主優待はもらえますが、1000株以上で各商品のグレードが上がる様になっています。
株価推移
株価はコロナショックで1825円まで売られた後、約半年で2462円まで急速に値を戻しました。
しかし、2021年頃からは2000円を挟んだ水準で停滞が続き、直近も2100円前後で推移しています。
株価指標(2024年3月19日時点)
銘柄 | コード | 株価 | PER | PBR | 配当 | 配当利回り | 配当性向 |
キリンHD | 2503 | 2109 | 13.0 | 1.51 | 71 | 3.37 | 43.9 |
ここ数年の株価は停滞が続いているなか、配当は増配が続いていますので配当利回りは3%半ばとなっています。
今期業績は増益見込みですがPERは市場平均並みで、配当性向は44%付近と方針通りの水準です。
キリンHDについて、数年前の業績や配当はコロナ感染拡大やミャンマー市場に絡む損失で停滞が続いていましたが、最近はコロナからの経済回復やミャンマー市場からの撤退で回復傾向となっています。
通常であれば業績の回復と共に株価も上昇しそうですが、何故かキリンHDの株価は停滞が続いています。ただ、最近は株価の停滞が続いていた銘柄でも業績や配当が順調に推移していれば突如勢いが付くケースもありますので、3月の権利落ちとは関係ありませんが購入候補にしています。
【1928】積水ハウス
4番目の銘柄は積水ハウスで戸建てや賃貸住宅、マンションなど幅広い物件を手掛けているなか、アメリカを中心に海外市場の開拓も進めており、直近の海外売上比率は2割に迫る水準です。
住宅メーカーにとって今後の金利先高観やアメリカの住宅市場の行方は懸念事項でもありますが、配当は継続して増配が続いていますので、積水ハウスも1月決算で3月の権利取り落ちとは関係ありませんが、今回購入候補にしています。
通期最終利益(億円)
銘柄名 | 積水ハウス |
2019年1月期 | 1285 |
2020年1月期 | 1412 |
2021年1月期 | 1235 |
2022年1月期 | 1539 |
2023年1月期 | 1845 |
2024年1月期 | 2023 |
2025年1月期(会社予想) | 2030 |
2019年からの通期最終利益について、コロナショックの影響を受けた2021年は減益となっていますが、2022年以降は増益が続いており、前期は過去最高益となっています。
業績好調の要因は高付加価値住宅の提案やボリューム効果もあり国内市場が順調に回復している事に加え、アメリカを中心に海外市場も堅調に推移しているためとの事です。
そして、今期も好調な流れは継続する見込みとして更に増益の予測にしています。
配当推移
銘柄名 | 積水ハウス |
2015年 | 50 |
2016年 | 54 |
2017年 | 64 |
2018年 | 77 |
2019年 | 79 |
2020年 | 81 |
2021年 | 84 |
2022年 | 90 |
2023年 | 110 |
2024年 | 123 |
2025年(会社予想) | 125 |
2015年からの配当推移を見ていきますが、減配はもちろん据え置きの年すらなく順調に増配が続いており、前期までで12年連続の増配となっています。
また、最近の増配幅は業績好調を受けて大きくなっており、今期も2円の増配見込みとしています。
積水ハウスの配当方針は中期的な平均配当性向40%以上に加え、一株当たり配当金の下限値を年間110円と設定しています。
株主優待
積水ハウスには株主優待もあり、1000株以上の保有で魚沼産のコシヒカリが5kgもらえます。しかし、1000株保有が条件となっており今の株価だと300万円以上必要ですので、優待目当てで買うのは厳しそうです。
株価推移
株価はコロナショックで1551円まで売られた後は、上下を繰り返しながらも順調に上昇しています。
そんななか、2023年以降は上昇ペースも加速し、直近は3300円前後で推移しています。
株価指標(2024年3月19日時点)
銘柄 | コード | 株価 | PER | PBR | 配当 | 配当利回り | 配当性向 |
積水ハウス | 1928 | 3403 | 10.9 | 1.26 | 125 | 3.67 | 39.9 |
最近の株価は上昇が続いていますが、今期配当も増配見込みとなりましたので配当利回りは3%半ばとなっています。業績は増益が続いていますのでPERは市場平均と比較して割安で、配当性向は40%付近と方針通りの水準です。
積水ハウスについて、業績や配当が順調に推移するなか、株価も上昇が続いていますが依然配当利回りは3%半ばをキープしています。
そんななか、住宅メーカーにとって金利上昇は住宅ローン金利の上昇に繋がるためマイナス材料となりますが、アメリカ市場では既に今後の利下げも期待できる状況ですので、今後も業績は順調に推移しそうな印象です。
以上の点を踏まえると、国内市場は今後の利上げにより停滞する可能性はありますが、海外市場の堅調な展開にも期待して購入を検討しています。
【8630】SOMPOホールディングス
5番目の銘柄はSOMPOホールディングスで、去年年末の時点で今年の購入候補にしていましたが、最近の株価上昇に付いていけずにいましたので、3月の権利落ち後を狙いたいと考えています。
SOMPOホールディングスは、損保ジャパンやひまわり生命保険を傘下に持つ保険持株会社で東京海上、MS&ADと並ぶ三大メガ損保です。
主力の自動車保険を中心に国内損保事業、海外保険事業、国内生保事業、介護・シニア事業などを手掛けています。
通期最終利益(億円)
銘柄名 | SOMPO |
2019年3月期 | 1466 |
2020年3月期 | 1225 |
2021年3月期 | 1424 |
2022年3月期 | 2248 |
2023年3月期 | 264 |
2024年3月期(会社予想) | 3240 |
2019年からの通期最終利益について、2020年頃は1000億円台で安定していましたが、2022年は2000億円台へ一気に業績が伸び、前期は大きく減益となっています。
2022年に業績が大きく伸びた要因は、コロナ影響の剥落や資産運用の粗利益増加、海外保険コマーシャルの大幅レートアップなどの影響としており、前期大幅減益の要因は自然災害や新型コロナのみなし入院給付による支払いなど一過性要因のためとの事です。
今期は前期の一過性要因剥落や収益構造改革による収支改善に加え、海外保険事業の好調を想定し、大きく増益の見込みとしているなか、第3四半期時点の通期進捗率は99%付近と既に予測並みの利益は稼げている状況です。
配当推移
銘柄名 | SOMPO |
2015年 | 70 |
2016年 | 80 |
2017年 | 90 |
2018年 | 110 |
2019年 | 130 |
2020年 | 150 |
2021年 | 170 |
2022年 | 210 |
2023年 | 260 |
2024年(会社予想) | 300 |
2015年からの配当推移を見ていきますが、業績が大きく落ち込んだ前期も減配どころか増配を継続しており、前期までで9期連続の増配となっています。
特に最近は増配額も大きくなっており、2015年と比較すると今期見込みは4倍以上の水準です。
SOMPOホールディングスの配当方針は、利益成長に合わせた着実な増配をベースとした透明性の高い株主還元方針を堅持するとの事で、具体的な目安を修正連結利益の50%としています。
株価推移
株価はコロナショックで2405円まで下げた後は、右肩上がりの状況が続いています。
そんななか、去年後半以降は今後の金利先高観や金融庁からの政策保有株売却要請の影響もあり急騰しており、直近は9000円前後で推移しています。
株価指標(2024年3月19日時点)
銘柄 | コード | 株価 | PER | PBR | 配当 | 配当利回り | 配当性向 |
SOMPOHD | 8630 | 9358 | 9.5 | 1.20 | 300 | 3.21 | 30.5 |
最近の株価は大きく急騰していますので、増配も続いていますが配当利回りは3%前半まで低下しています。今期業績は増益見込みのためPERは市場平均と比較して割安で、配当性向は30%付近と余裕を感じる水準です。
SOMPOホールディングスについて、最近の業績や配当は大きく伸びているなか、株価も急騰していますので最低購入金額も90万円付近と、なかなか手が出しにくい水準になっています。個人的にも最低購入金額が90万円だと購入対象にする事は厳しいですが、SOMPOHDは3月末に株式の3分割を控えていますので、権利落ち後は最低購入金額も30万円付近まで下がります。
また、最近の株価はかなりのペースで上昇していますので、権利落ち後は株式分割で増えた株数が売り圧力になり、配当分以上に株価を下げる可能性もあります。
以上の点も踏まえ、SOMPOHDについては、3月の権利落ち後に大きく株価が下がる場面があれば狙いたいと考えています。
【1951】エクシオグループ
前半最後の銘柄はエクシオグループで、2月の購入候補にしていましたが購入できませんでしたので改めて購入候補にしています。
エクシオグループは、主にNTTグループなど通信事業者向けの電気・通信基盤構築を手掛けている電気通信工事事業者です。
通信キャリア事業はNTTグループやNCC向けに基地局から端末機器に至る通信設備の設計や施工、保守までの一元的なサービスを提供しており、その他に都市インフラやシステムソリューション事業も行っています。
通期最終利益(億円)
銘柄名 | エクシオG |
2020年3月期 | 156 |
2021年3月期 | 241 |
2022年3月期 | 277 |
2023年3月期 | 222 |
2024年3月期(会社予想) | 236 |
2020年からの通期最終利益について、2022年をピークに減益傾向ではありますが、200億円台で安定はしています。
2022年に業績が伸びている要因は、通信キャリア事業について地方エリアにおける高度無線環境整備推進事業を着実に進めた事や都市インフラ事業においては、大規模データセンター構築やリニア中央新幹線関連の大型案件を受注できた影響としており、前期はモバイルキャリアの投資抑制やのれん一括償却により減益となっています。
今期は都市インフラやシステムソリューション事業の拡大により増益見込みとしているなか、第3四半期時点の通期進捗率は47%付近と低調な水準になってはいますが、例年第4四半期で稼ぐ傾向があるため、第3四半期決算で売上見込みなどは下方修正されましたが、最終利益の見込みに変更はありませんでした。
配当推移
銘柄名 | エクシオG |
2015年 | 32 |
2016年 | 38 |
2017年 | 46 |
2018年 | 50 |
2019年 | 70 |
2020年 | 80 |
2021年 | 82 |
2022年 | 96 |
2023年 | 102 |
2024年(会社予想) | 120 |
2015年からの配当推移を見ていきますが、減配はもちろん据え置きの年すらなく順調に増配を継続しており、増配は前期までで11期連続となっています。
特に最近の増配幅は業績が安定するなか大きくなっており、今期見込みは2015年と比較すると4倍弱の水準です。
エクシオグループの配当方針は、DOE4%を基準に連続増配により株主還元を充実としています。
株価推移
株価はコロナショックで1906円まで売られた後、約1年で3000円付近まで上昇しました。
その後は再び2000円付近まで下落しましたが、去年以降は右肩上がりの状況で直近は3200円前後で推移しています。
株価指標(2024年3月19日時点)
銘柄 | コード | 株価 | PER | PBR | 配当 | 配当利回り | 配当性向 |
エクシオグループ | 1951 | 3286 | 14.6 | 1.13 | 120 | 3.65 | 53.5 |
最近の株価は上昇していますが、増配も継続しているため配当利回りは3%半ばの水準です。今期業績は増益見込みですがPER、PBRに割安感はなく、配当性向は53%付近となっています。
エクシオグループについて、業績が安定しているなか10年以上増配が継続している事で配当利回りは高水準を維持しています。
事業内容もNTT向けを中心に安定感があるなか最近の株価は上昇していますが、去年後半からは停滞しており、年明けの株価も他の高配当株と比較してそこまで上昇していません。
そんななか、3月末には株式分割も控えており、権利落ち以降は最低購入金額も10万円台まで下がりますので今回購入候補に選んでいます。
2024年3月権利落ち後に購入を検討している6銘柄(2024年3月19日時点)
今回検証した3月の権利落ち後に購入を検討している6銘柄の最新情報を表にまとめています。
銘柄 | コード | 株価 | PER | PBR | 配当 | 配当利回り | 配当性向 |
Jパワー | 9513 | 2484.5 | 6.8 | 0.38 | 90 | 3.62 | 24.6 |
エディオン | 2730 | 1566 | 13.7 | 0.76 | 44 | 2.81 | 38.5 |
キリンHD | 2503 | 2109 | 13.0 | 1.51 | 71 | 3.37 | 43.9 |
積水ハウス | 1928 | 3403 | 10.9 | 1.26 | 125 | 3.67 | 39.9 |
SOMPOHD | 8630 | 9358 | 9.5 | 1.20 | 300 | 3.21 | 30.5 |
エクシオグループ | 1951 | 3286 | 14.6 | 1.13 | 120 | 3.65 | 53.5 |
冒頭でもお伝えした様に年明け以降強い動きが続く株式市場にとって3月の権利落ちは絶好の買い場となる可能性があります。そのため、特に3月末に株式分割を控えているSOMPOHDやエクシオグループは分割で増えた株数が配当分以上の売り圧力となる可能性もありますので注目したいところです。
また、キリンHDや積水ハウスは3月の権利落ちとは関係ありませんが、いずれも高配当株として気になる銘柄ですので、権利落ちとは関係なく積極的に狙いたいとも考えています。
まとめ
今回は2024年3月権利落ち後に購入を検討している12銘柄の前半6銘柄を検証しました。
まだまだ、権利落ちまでは1週間残っており、引き続き権利取り前の急落を狙いたいと考えていますが、権利落ち後の準備も進めたいと思いますので、後半の6銘柄についてまとめた記事は今週23日(土)の朝7時に投稿します。
3月権利落ち後に購入を検討している銘柄はYouTubeで動画版も投稿していますので、あわせてご覧ください。
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