いよいよ今週末からは3月期銘柄の本決算発表が本格化しますが、今年はトランプ関税によって想定されるアメリカのインフレ再燃や景気後退に加え、世界経済全体の先行きも懸念されている状況ですので、国内企業も今期見込みをどの様に発表するのか、悩ましいところだと思います。
特に日本企業は従来から期初の予測を保守的に発表する銘柄も多いですので、トランプ関税の動向が全く読めない状況においては、今期の配当予測を控えめに発表する企業が増える可能性もありますが、同時に日本企業の株主還元力は確実に上昇しており、今期も大幅増配が期待できそうな銘柄もたくさんあります。
という事で今回は、現在保有している3月決算全42銘柄が今回の決算で今期配当見込みをいくらで発表するのか、個人的な見解や四季報予想も踏まえて、決算発表日ごとに検証していきたいと思います。
【4月25日(金)】発表銘柄
まずは保有銘柄の先陣を切って4月25日に本決算を発表するAREHDとスカパーJSATの2銘柄ですが、最初にこの表の見方を説明しておきます。まず、1番左が銘柄名で次がコード番号、その右が前期配当の会社予測額、その次が私が予想する前期配当の確定金額、そして1番右が私が予想する今期の配当金額となっていますので、それぞれ個別に検証していきます。
銘柄 | コード | 前期配当(会社予測) | 前期確定配当(個人的予想) | 今期配当(個人的予想) | |
AREHD | 5857 | 80 | 90 | 90 | |
スカパーJSAT | 9412 | 27 | 27 | 30 |
最初のAREホールディングスは、現状前期配当の会社予測が10円減配の80円見込みになっていますが、第3四半期時点の通期進捗率は86%付近と業績は順調に推移していますので、個人的には期待も込めて前期配当は元の90円へ戻る予想にしています。ただ、ここ数年で見ると業績は苦戦している事もあり、今期配当は据え置きの90円予想にしています。ちなみに四季報は前期配当が会社予測通りの80円、今期配当は80円~90円予想ですので、とりあえず今期までに90円に戻ってくれれば御の字です。
次は宇宙事業の成長で業績絶好調のスカパーJSATですが、前期配当は第3四半期決算で5円増額された事もあり、個人的にも会社予測通り27円予想としていますが、今期も業績は宇宙事業の好調で更なる増益が期待できますので、四季報では28円予想になっていますが、個人的には3円増配でキリの良い30円予想にしています。
【4月28日(月)】発表銘柄
銘柄 | コード | 前期配当(会社予測) | 前期確定配当 (個人的予想) | 今期配当(個人的予想) | |
豊田通商 | 8015 | 100 | 100 | 110 | |
大和証券 | 8601 | 44 | 58 | 44 |
続いては、連休谷間の4月28日に本決算を発表する豊田通商と大和証券の2銘柄ですが、豊田通商は前期も過去最高益の見込みにしているなか、進捗率も順調ですので、現状約7円の増配予測にしている前期配当の上積みも期待したいところですが、自動車関連の営業利益が7割近くを占めており、トランプ関税の影響も大きい事から会社予測通り100円の最終着地予想としています。ただ、豊田通商は今期まで累進配当を宣言しており、現状の配当性向も30%付近と余裕がありますので、今期業績は減益見込みになるかもしれませんが、配当は最低でも10円程度の増配は期待できると思い、個人的には110円の予想にしています。ちなみに四季報では前期配当を100円、今期配当を100円~110円予想にしていますので、この辺りでは落ち着きそうです。
大和証券については、前期配当の会社予測が下限として設定している44円になっていますが、中間配当は28円出しており、更なる増額が確定的な状況です。そんななか、配当性向は半期毎に50%としていますので、第3四半期のEPS33.1円と前年第4四半期の27.7円を参考に下期配当を30円と予想し、個人的には年間で58円の予想にしています。ただ、今期配当をいくらで発表するかは予想が難しいところで、下限配当の設定を切り上げてくれればベストですが、とりあえずは下限の44円で発表する予想にしておきます。ちなみに四季報では前期配当を56円、今期配当を53円~56円見込みとしていますので、特に今期配当見込みをいくらで発表するのか注目ですが、未定となる可能性も十分ありそうです。
【4月30日(水)】発表銘柄
銘柄 | コード | 前期配当(会社予測) | 前期確定配当 (個人的予想) | 今期配当(個人的予想) | |
伊藤忠エネクス | 8133 | 58 | 58 | 60 |
4月30日は伊藤忠エネクス1銘柄だけとなりますが、前期配当は第3四半期決算で2円増額されている事もあり、このまま会社予測通り58円で確定する予想にしています。今期予測について、伊藤忠エネクスの最近の配当は2円~4円の増配が多いですので、今期も最初はキリも良いですし、2円増配の60円発表を予想します。ちなみに四季報では前期配当を58円、今期配当を58円~60円予想にしていますので、波乱要因は少なめの銘柄だと思います。
【5月1日(木)】発表銘柄
銘柄 | コード | 前期配当(会社予測) | 前期確定配当 (個人的予想) | 今期配当(個人的予想) | |
三井物産 | 8031 | 100 | 100 | 110 |
5月1日も保有銘柄では三井物産のみの発表ですが、前期業績は1割程度の減益見込みにしているなか、配当は既に15円増配の予測にしていますので、このまま100円での着地を予想しています。今期予測は難しいところですが、年間配当額が100円で同じ総合商社の三菱商事は既に今月頭に今期配当予測を10円増配の年間110円で発表しており、三井物産も累進配当を継続中ですので、個人的にも同額の110円を予想金額にします。
ちなみに四季報は前期配当を100円、今期は100円~120円の予想にしています。
【5月2日(金)】発表銘柄
5月2日は4連休直前ですが、週末という事で数もかなり多くなっており、保有銘柄もこちらの5銘柄が決算発表を予定していますので順番に見ていきます。
銘柄 | コード | 前期配当(会社予測) | 前期確定配当 (個人的予想) | 今期配当(個人的予想) | |
伊藤ハム米久 | 2296 | 145 | 145 | 330 | |
伊藤忠 | 8001 | 200 | 200 | 220 | |
丸紅 | 8002 | 95 | 95 | 100 | |
三菱商事 | 8058 | 100 | 100 | 110 | |
リコーリース | 8566 | 175 | 175 | 190 |
最初は今月購入した伊藤ハム米久で、前期業績は減益のなか、配当は既に20円の増配見込みになっていますので、このまま変更は無いかと思います。そんななか、伊藤ハム米久は今期が経営統合10周年にあたるため、記念配当175円を実施する事を先月発表しており、普通配当については累進配当方針に沿って、本決算で発表するとしています。従って、今期は既に175円の増配が確定していますが、業績は苦戦が続いていますので、普通配当は10円の増配にして今期の合計配当金は330円を個人的な予想にしています。
ここからは総合商社が続きますが、伊藤忠は前期業績を過去最高益の見込みにしており、配当も既に40円の大幅増配予測にしていますが、配当方針は年間200円か配当性向30%のいずれか高い方としています。ただ、最終利益が予測通りの着地でも配当性向30%は186円ですので、よほど業績が上振れしない限りは、このまま200円で確定しそうです。今期予測は難しいところで、四季報では5円増配の予想になっていますが、伊藤忠の直近配当は最低でも20円増配していますし、総合商社の今期増配率は1割程度になりそうですので、個人的には20円増配の年間220円予想にしています。
三菱商事については先ほどのところでも触れましたが、丸紅も既に2027年度までの中期経営計画を発表しており、新たな配当方針については総還元性向40%を目安とし、また年間配当100円を基点とする累進配当の継続を表明していますので、それぞれ前期の最終着地は会社予測通りのうえ、今期は発表済みの金額を記載しています。
最後のリコーリースについて、前期業績は過去最高益並みと好調ですが、配当は既に25円の大幅増配予測ですので、このままの最終着地を予想しています。ただ、今期までに配当性向を40%以上にする配当方針を表明しており、今期配当は業績が前期並みだった場合でも15円増配の約190円となりますので、こちらを個人的な予想にしています。ちなみに四季報では前期配当を175円~180円、今期配当を205円~210円予想としていますので、私の予想を大きく超える増配が期待できるかもしれません。
【5月8日(木)】発表銘柄
続いてはGWも明け、いよいよ決算発表も本格化する5月8日からこちらの3銘柄を見ていきます。
銘柄 | コード | 前期配当(会社予測) | 前期確定配当 (個人的予想) | 今期配当(個人的予想) | |
武田薬品 | 4502 | 196 | 196 | 204 | |
アルヒ | 7198 | 40 | 40 | 40 | |
ソフトバンク | 9434 | 8.6 | 8.6 | 8.6 |
最初は武田薬品ですが、前期配当は現状8円の増配予測で累進配当を導入した2024年以降は同額の増配が続いていますので、今期も8円増配の204円を個人的な予想金額にしています。ちなみに四季報では前期配当を196円、今期配当を196円~204円予想にしていますので、据え置きの可能性も無くはなさそうです。
アルヒの前期業績は久しぶりに増益予測になっていますが、現状の配当性向は100%付近ですので、前期配当は会社予測通りの40円で今期も据え置きの予想にしています。ちなみに四季報では前期配当を40円、今期配当を40円~42円予想としていますので、個人的には減配さえなければ良い考えですが、まさかの増配があるかもです。
最後はソフトバンクですが、こちらも前期、今期ともに現状の8.6円で据え置きの予想にしています。業績は好調を維持しており、今期はそろそろ増配も期待したいのですが、株主優待も新設しますので、据え置きが妥当かなという印象で、四季報も同じ予想になっています。
【5月9日(金)】発表銘柄
5月9日は週末という事で決算発表もかなり多くなっているなか、保有銘柄からもこちらの7銘柄が本決算発表を予定していますので順番に見ていきます。
銘柄 | コード | 前期配当(会社予測) | 前期確定配当 (個人的予想) | 今期配当(個人的予想) | |
エクシオG | 1951 | 62 | 62 | 65 | |
SPK | 7466 | 60 | 60 | 65 | |
稲畑産業 | 8098 | 125 | 125 | 130 | |
イエローハット | 9882 | 35 | 35 | 50 | |
住友倉庫 | 9303 | 103 | 103 | 105 | |
NTT | 9432 | 5.2 | 5.2 | 5.4 | |
エディオン | 2730 | 46 | 46 | 47 |
最初はエクシオグループですが、現在10年以上の連続増配を継続中で業績も順調に推移していますので、既に2円の増配予測にしている前期配当はそのままにしていますが、今期は3円増配の65円予想にしており、四季報は63円~67円の予想になっています。
SPKも日本を代表する連続増配銘柄ですので、既に10円の大幅増配予測にしている前期配当はそのままにしていますが、今期配当は5円増配の65円予想にしており、四季報も同額の65円予想です。
稲畑産業は累進配当を宣言しているなか、最近は5円刻みの増配が続いていますので、今期も5円増配の130円予想にしており、四季報も同額の予想になっています。
イエローハットは今期から配当性向の目安を15%引き上げ45%にする事を既に表明していますので特に大幅増配が期待できる銘柄で、前期配当は会社予測通りにしていますが、今期配当は前期の最終利益に45%を掛けた50円を個人的な予想にしており、四季報は50円~60円予想と業績次第では更なる増配も期待できる予想にしています。
住友倉庫の配当は最近小刻みな増配が続いていますので、今期も2円増配の105円予想にしており、四季報では101円~103円の予想になっています。
NTTは株式25分割の影響もあり、最近は0.1円から0.2円の増配とかなり小刻みですが、今期業績は前期の反動で増益が期待できる事もあり、0.2円増配の5.4円予想にしており、四季報も5.2円~5.4円の予想にしています。
最後のエディオンも小幅ですが、増配を継続してくれる銘柄ですので、今期は1円増配の47円を個人的な予想にしており、四季報は46円~48円の予想になっています。
【5月12日(月)】発表銘柄
決算シーズンも最後の週に入りましたが、5月12日は月曜日という事もあり、数はこちらの3銘柄と少なめですが、注目銘柄が集まっています。
銘柄 | コード | 前期配当(会社予測) | 前期確定配当 (個人的予想) | 今期配当(個人的予想) | |
ENEOS | 5020 | 26 | 26 | 26 | |
オリックス | 8591 | 98.6 | 133 | 133 | |
センコーHD | 9069 | 46 | 46 | 50 |
最初のENEOSは第2四半期決算で前期配当を久しぶりに4円の増配見込みとしていますので、前期はそのまま着地の予想にしており、今期もこの流れで増配を期待したいところですが、直近は業績が芳しくないですので、個人的にはとりあえず据え置きの予想にしています。ただ、四季報では26円~28円の予想にしていますので、今期も1円で良いから増配を継続して欲しいところです。
続いては、注目のオリックスで前期配当は据え置きの98.6円予測になっていますが、配当方針では98.6円か配当性向39%の高い方としており、前期の最終利益が予測通りだった場合の配当性向39%は約133円となりますので、個人的には前期配当の確定額を約34円増配の133円予想にしています。そして、今期予測については恐らく今期も前期配当を下限に設定すると思いますので、据え置きの133円を個人的な予想にしています。ちなみに四季報では前期配当を133円~137円、今期配当を133円~138円予想としていますので、いずれにしても現在の水準からの大幅増配は確定的です。
最後はセンコーグループで最近の業績は過去最高益が続いているなか、トランプ関税の影響も関係ない運輸業ですので、既に8円の増配予測になっている前期配当はそのままの予想にしていますが、今期は4円増配でキリの良い50円を個人的な予想にしています。ちなみに四季報では前期配当を46円、今期配当を51円~52円予想としていますので、私の予想を超える増配も期待できそうです。
【5月13日(火)】発表銘柄
続いては決算発表の数も一気に増える5月13日から4銘柄が本決算を発表しますので、順番に見ていきます。
銘柄 | コード | 前期配当(会社予測) | 前期確定配当 (個人的予想) | 今期配当(個人的予想) | |
大林組 | 1802 | 80 | 85 | 90 | |
大和ハウス | 1925 | 147 | 147 | 150 | |
日本空調 | 4658 | 40 | 40 | 42 | |
みずほリース | 8425 | 43 | 43 | 48 |
最初は大林組で直近の業績は4月10日に業績の上方修正を行うほど好調に推移しています。ただ、大林組はDOEを配当方針にしている事もあってか前期配当の増額は一緒に発表されず、また増益要因には政策株式の売却も含まれていましたので予想が難しいところです。ただ、前期業績は2倍程度の大幅増益見込みになっていますので、現在5円の増配見込みとなっている前期配当も更に5円程度は増やしてくれそうと思い個人的には85円での最終着地予想、そして今期も更に5円の増配で90円の予想にしています。ちなみに四季報では前期配当がそのまま80円、今期を80円~90円予想にしています。
大和ハウスについて、最近の業績は減益が続いていますが、10年以上の連続増配を継続中ですので、既に4円増配の前期配当はそのままですが、今期は3円増配でキリの良い150円予想にしています。ちなみに四季報では前期配当は147円、今期配当は154円~159円予想としていますので、四季報通りの発表を期待します。
日本空調サービスは下限配当を40円としていますので、前期はそのまま会社予測通りで、今期は2円増配の42円予想にしており、四季報でも今期予想を42円~43円予想としています。
最後はリース銘柄のみずほリースで、20年近い連続増配を継続中ですので、既に約5円の増配見込みにしている前期配当はそのままの予想ですが、今期も5円増配の48円予想にしており、四季報では今期配当を45円~47円予想と少し控えめにしています。
【5月14日(水)】発表銘柄
続いては、今回の決算シーズンもピークを迎えた5月14日からこちらの6銘柄の配当額を予想していきます。
銘柄 | コード | 前期配当(会社予測) | 前期確定配当 (個人的予想) | 今期配当(個人的予想) | |
ニッスイ | 1332 | 28 | 28 | 30 | |
宮地エンジニア | 3431 | 97.5 | 97.5 | 97.5 | |
日本紙パルプ | 8032 | 25 | 25 | 27 | |
三井住友FG | 8316 | 120 | 120 | 140 | |
東京センチュ | 8439 | 58 | 58 | 64 | |
KDDI | 9433 | 72.5 | 72.5 | 75 |
最初はニッスイで前期配当は第3四半期決算で4円増額していますので会社予測通りの予想、今期配当は2円増配でキリの良い30円予想にしており、四季報でも同水準の予想になっています。
宮地エンジニアリングは去年発表した中期経営計画見直しのなかで、既に今期までの配当予測を97.5円と表明していましたので、会社予測通りの金額にしています。
日本紙パルプ商事は第3四半期決算で業績の下方修正を発表していますので少し心配ですが、前期から累進配当を導入していますので、前期配当はそのままの着地、今期配当は2円増配の年間27円を個人的な予想にしており、四季報の今期予想は26円~30円となっています。
そして、5月14日最大の注目銘柄は何と言っても三井住友FGで、最近は業績好調によって大幅増配が続いており、前期も既に30円の増配見込みになっています。さすがにここからの増額は厳しいと思いますので、前期はそのままの予想にしており、今期もできれば期初から同額30円の増配を期待したいところですが、控えめに20円増配の140円を個人的な予想にしています。ちなみに四季報では前期配当が120円~125円、今期配当が145円~150円予想となっていますので、私の予想など無視した大幅増配を期待したいです。
東京センチュリーもリース銘柄らしく株主還元力は抜群で、既に6円の増配見込みにしている前期配当はそのままの予想ですが、今期も期初から同額6円増配の64円を個人的な予想にしています。ちなみに四季報では前期、今期配当ともに58円~63円予想にしています。
最後はKDDIですが、最近は2.5円から5円の増配が続いていますので、今期も2.5円増配の75円予想にしており、四季報も同水準の予想になっています。
【5月15日(木)】発表銘柄
今回の決算シーズンも終盤を迎えた5月15日には、こちらの3銘柄が本決算発表を予定していますので、順番に見ていきます。
銘柄 | コード | 前期配当(会社予測) | 前期確定配当 (個人的予想) | 今期配当(個人的予想) | |
三菱UFJ | 8306 | 60 | 60 | 70 | |
三菱HC | 8593 | 40 | 40 | 43 | |
ジャックス | 8584 | 180 | 180 | 180 |
最初はやはり注目の三菱UFJFGで最近の業績は過去最高益を大きく更新しており、配当も増配が続いていますが、前期配当は既に19円の大幅増配見込みとなっていますので、さすがにここからの上乗せは厳しいと思います。ただ、今期も業績はトランプ関税による影響で日銀の利上げ観測が後退しているとはいえ、これまでの利上げ影響もあり増益予測で発表してくれると思いますので、配当も10円増配の70円で予想しています。ちなみに四季報では前期配当を60円~62円、今期配当を60円~68円予想としており、今期予想は控えめな気もしますが、実際にどうなるのか注目です。
三菱HCキャピタルはリース業種の代表的な銘柄で20年以上となる日本トップクラスの連続増配を継続中です。そんななか、最近の増配幅は3円~4円となっていますので、既に3円の増配見込みになっている前期配当はそのままの予想で、今期は3円増配の43円予想にしています。ちなみに四季報では前期配当を40円~42円、今期配当を45円~48円の予想にしています。
最後のジャックスは既に今期からの3ヵ年計画を発表しており、今期業績は10億円の減益見込みとしていますが、配当方針もDOE3.0%か配当性向40%のいずれか高い方に変更していますので、今期は何とか据え置きで耐えてくれれば良しとします。ちなみに四季報では前期配当を180円、今期配当を170円~180円予想としていますので、やはり減配の可能性もありそうです。
【5月20日(火)】発表銘柄
続いては少し期間が空きましたが、今回の決算シーズン最後となる保険株2銘柄です。
銘柄 | コード | 前期配当(会社予測) | 前期確定配当 (個人的予想) | 今期配当(個人的予想) | |
MS&AD | 8725 | 145 | 145 | 150 | |
東京海上HD | 8766 | 162 | 162 | 170 |
まずMS&ADについて、前期配当は55円の大幅増配見込みになっていますが、そのうち45円は政策株式売却による特別配当となっていますので、前期はそのままの最終着地を予想していますが、今期見込みは難しいところです。ただ、普通配当は前年実績を下回らない方針としていますし、配当性向を調整する事で全体としても増配基調が維持できればともしていましたので、特別配当の金額は減るかもしれませんが、トータルでは5円増配の150円を個人的な予想にしています。ちなみに四季報では今期配当を140円予想にしていますので、減配の可能性も無くはないです。
東京海上HDも最近は増配が続いており、前期も第2四半期決算で3円増額した事で39円の大幅増配見込みになっています。従って前期配当はそのまま162円の予想にしていますが、今期は8円増配の170円予想にしています。ちなみに四季報では前期、今期ともに162円の予想にしています。
【決算発表日未定銘柄】
ここまでは私が保有している3月期銘柄の配当額を決算発表日ごとに予想してきましたが、こちらの3銘柄は現時点で決算発表日が公表されていませんでしたので、最後に検証していきます。
銘柄 | コード | 前期配当(会社予測) | 前期確定配当 (個人的予想) | 今期配当(個人的予想) | |
いすゞ自動車 | 7202 | 92 | 92 | 92 | |
ホンダ | 7267 | 68 | 68 | 68 | |
ミラースHD | 8897 | 30 | 30 | 35 |
まず、いすゞとホンダの自動車メーカー2銘柄ですが、トランプ関税の影響を1番受ける業種であり、依然状況が流動的な今、今期予測を作成する事はかなり困難である事が推測されます。そんななか、2銘柄ともここ数年の配当は増配が継続していますが、前期配当は両方とも据え置き予測ですので、個人的にも減配だけは避けて欲しいとの思いも込めて、今期予想は据え置きとしています。
ちなみに四季報では、いすゞ自動車の今期配当を92円~100円予想、ホンダは70円~72円予想にしていますので、四季報通りの発表になって欲しいところです。
最後のミラースHDは業績が絶好調のなか、最近は4円以上の増配を継続しており、前期も現状6円の増配見込みになっていますので、前期はそのままの予想で、今期は5円増配でキリの良い35円予想にしています。ちなみに四季報では前期配当を30円、今期予想を30円~34円予想としています。
今回の決算発表の個人的希望
最後に今回の決算発表の個人的な希望をまとめていきたいと思います。1つ目は1銘柄も減配しない事です。基本的に最近の日本企業は株主還元力向上のもと減配を発表する企業は少なく、今年はトランプ関税という不安要素もありますが、何とか減配銘柄ゼロを期待したいです。
2つ目の希望は合計配当金の8万円UPです。ここまで検証した42銘柄が私の予想した通りの増配を行ってくれた場合、配当金は合計約6万2000円増える事になります。保有しているだけで配当金が増える増配は本当に有難い存在ですが、希望としては1割程度の増配を期待していますので、現状3月決算銘柄の配当金が合計約80万円である事を踏まえ、私の予想を更に超える増配で合計8万円以上増えてくれれば言う事は無いです。
まとめ
今回は今週末から本格化する3月決算銘柄の本決算発表を前に、個人的に保有している全42銘柄の配当額を予想していきました。日本企業は従来から業績予測を保守的に発表する傾向が強く、特に今年の様にトランプ関税の動向が読めない状況のなかでは、例年以上に控えめな予測で発表する企業が増える事も想定されます。
従って、個人的にも今回の予想は少し控えめにしていますが、私の予想など大きく外れて結構ですので、こういう時こそ日本企業の底力と株主還元力を見せつけ、全ての銘柄に大幅増配を期待したいです。そんな実際の結果がどうだったかの答え合わせは、決算が出揃った後にまとめて行いますので宜しくお願いします。
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