【業績絶好調!!】今期最高益が期待できる高配当株4選

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銘柄検証

最近の相場はシリコンバレー銀行の経営破綻をきっかけに世界的な金融不安への懸念から大きく揺れ動く展開となっています。株式投資の基本は株価が安い時に購入する事ですが、いざ株価が下がり続ける状況に直面すると、まだまだ下がりそうな気がして買えなくなる様な時があるかもしれません。

そんな時、やはり購入に向けて勇気を与えてくれるのは好調な業績だと思います。業績が好調であれば多少株価が下がってもいずれ戻ってくる事が期待できますし、逆に相場全体につられて株価を下げる場面は購入チャンスと捉える事ができます。

そこで今回は、今期業績が過去最高益となりそうな高配当株を4銘柄検証していきます。

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【1419】タマホーム

最初の銘柄はタマホームです。

タマホームは住宅事業に特化しているハウスメーカーで、現状売上の約8割を住宅関連事業が占めています。そして住宅の中でも注文建築の木造住宅に特化しており、価格が他のメーカーと比較して安い事や宣伝にも力を入れている事で近年急速に成長している企業です。

直近決算

タマホームは5月決算のため、1月11日に第2四半期決算を発表しており、最終利益は45億円と前年同期比で4億円の増益となっています。

業績好調のため通期最終利益見込みを85億円へ1億円上方修正し、配当は従来予想から5円増額の年間135円で発表していましたが、配当については約1週間後に創業25周年の記念配当を35円実施するとして年間170円へ再度増額しています。

業績好調の要因は、戦略商品である地域限定商品及び期間限定商品を中心に受注は堅調に推移し、1棟当たり販売単価も上昇傾向を維持したためとの事です。

通期最終利益(億円)

銘柄名タマホーム
2019年5月期39
2020年5月期51
2021年5月期71
2022年5月期82
2023年5月期(会社予想)85

2019年からの通期最終利益を見ていきますが、ここ数年で大きく伸びている状況です。

業績好調の要因は、住宅取得支援策の実施やコロナ禍における生活様式の変化を背景に住宅取得への関心が高まり、新設住宅着工戸数が2020年夏頃より回復するなど、需要が堅調に推移したためとしています。

前期以降はロシアウクライナ情勢の深刻化により、円安や資源・原材料価格の上昇が進みましたが過去最高益を継続しており、今期も更に増益の見込みとしています。

配当推移

銘柄名タマホーム
2015年10
2016年10
2017年15
2018年30
2019年53
2020年70
2021年100
2022年125
2023年(会社予想)170

2015年からの配当推移を見ていきますが順調に増配が続いているなか、最近の増配幅は業績好調を背景に大きくなっています。そして今期の年間配当は先程触れた様に記念配当35円も込みの金額ですが、大きく増配見込みです。

タマホームの配当方針は、株主の皆様への利益還元を重要な経営課題の一つと認識しており、経営成績に応じて株主の皆様への利益還元を継続的に行うことを基本方針としています。

株主優待

タマホームには継続保有年数によってクオカードがもらえる株主優待がありますので、内容を表にまとめています。

タマホーム保有継続年数金額優待品
100株以上3年未満500円クオカード
3年以上1000円クオカード

金額はそこまで大きくないですが、5月と11月の年2回権利確定があります。

株価推移

株価はコロナショックで898円まで下げましたが、2021年7月には3000円を超える水準まで上昇しています。その後は反落し2000円台での動きが中心でしたが、今回の第2四半期決算後株価は大きく上昇し、直近は3500円前後で推移しています。

株価指標(2023年3月24日時点)

銘柄コード株価PERPBR配当配当利回り配当性向
タマホーム1419350011.93.201704.8657.6

最近の株価は上場来の高値付近で推移していますが、大幅増配を受けて配当利回りは5%前後と高水準です。

株価急騰の影響もありPERにそれ程割安感はなく、配当性向は57%付近となっています。

投資判断

今までの内容からタマホームの投資判断ですが、業績、配当は順調に伸びており、5%前後の配当利回りも魅力的です。

しかし、住宅市場は今後の金利引き上げや景気後退が懸念材料で、業績も過去最高益は記録していますが、以前程の勢いは無くなっている印象です。

以上の点を踏まえタマホームについては、今後の業績推移に加え国内の金利動向をもう少し見守りたいかなというところです。

【2163】アルトナー

2番目の銘柄はアルトナーです。

アルトナーは設計技術者の人材派遣に特化しており、主な取引先は本田技研、ニコン、テルモなどです。設計開発から設計技術周辺に至る業務自体も受注し、顧客企業の幅広い要望にも応える事が可能としています。

また社名のアルトナーは、より優れたクオリティを追求する「Art」と、顧客の信頼に応える「Partner」を意味しているとの事です。

直近決算

アルトナーは1月決算のため3月14日に本決算を発表しており、前期最終利益は8.9億円と約1.7億円の増益で配当は25.5円増配の年間60円となっています。

今期の予測は最終利益が9.2億円と前期比約3000万円の増益、配当は4円増配の年間64円見込みとしています。

増益が続いている要因は、コロナ禍、ロシアウクライナ情勢、資源価格・為替の変動などによる大きな影響はなく、技術者要請が活発なためとの事です。

通期最終利益(億円)

銘柄名アルトナー
2019年1月期5.4
2020年1月期6.1
2021年1月期6.2
2022年1月期7.2
2023年1月期8.9
2024年1月期(会社予想)9.2

2019年からの通期最終利益を見ていきますが順調に増益が続いており、今期も過去最高益を更新する見込みとなっています。増益が続いている要因は、ソフトウェア化の進展により半導体のニーズが急増している事やカーボンニュートラルに関連する電気自動車(EV)、 燃料電池自動車(FCV)、自動運転など半導体関連の技術者ニーズが活発に推移しているためとの事です。

最終利益の規模感はそれ程大きくありませんが、市場環境の追い風もあり業績は順調に伸び続けている印象です。

配当推移

銘柄名アルトナー
2015年6.25
2016年8.75
2017年11.25
2018年15
2019年18
2020年20.5
2021年23
2022年34.5
2023年60
2024年(会社予想)64

2015年からの配当推移について据え置きの年すらなく順調に増配が続いていますが、前期は一気に2倍近い増配となっています。前期配当が大きく増配となった要因は会社設立60周年と上場15周年の記念配当を17円実施したためです。

記念配当は前期のみの取り組みですが、今期は普通配当だけで更に4円の増配見込みとなっています。

アルトナーの配当方針は今後の事業展開や業績及び経営環境、経営基盤の強化を総合的に考慮し、株主に対する安定的な配当を実施することを経営の最重要課題と位置付けており、配当性向50%をベースに検討する方針です。

株価推移

株価はコロナショックで490円まで売られた後は900円前後での動きが中心でした。しかし、去年後半からはじわじわと値を上げ、今回の本決算後は1300円付近まで急騰しました。

株価指標(2023年3月24日)

銘柄コード株価PERPBR配当配当利回り配当性向
アルトナー2163130715.103.43644.9073.9

直近の株価は急騰していますが大幅増配により、配当利回りは5%前後と高水準です。

業績は過去最高益ですがPER、PBRに割安感はなく、配当性向は74%付近と目安の50%を大きく上回っています。

投資判断

今までの内容からアルトナーの投資判断ですが、設計技術者に特化した人材派遣というのは面白い存在だと思います。終身雇用制度が崩壊しつつある現代において、この様な雇用形態はエンジニアにとっても顧客企業にとっても将来性がある印象です。

ただ、今期の配当性向は75%付近と高水準な事や今後の人材確保問題、現状の指標面が割高である事を考慮すると最優先で狙うのは難しいかなというところです。

【7270】SUBARU

3番目の銘柄はSUBARUです。

SUBARUはレガシィやインプレッサシリーズなどの人気車種を製造する自動車メーカーで、アメリカを中心に海外でも人気があります。

他の自動車メーカー同様に脱炭素社会への対応として、2030年までに全世界販売台数の40%以上を電動車へ移行する目標を掲げています。

直近決算

SUBARUは2月8日に第3四半期決算を発表しており、最終利益は1544億円と前年同期比で916億円の大幅増益となっていますが、通期最終利益、年間配当見込みに変更はありません。

業績好調の要因は原材料価格の高騰は続いているものの、米国を中心に堅調な販売が継続していることに加え、円安のプラス影響のためとしています。

通期最終利益(億円)

銘柄名SUBARU
2019年3月期1414
2020年3月期1525
2021年3月期765
2022年3月期700
2023年3月期(会社予想)2100

2019年からの通期最終利益について見ていきますが増減が激しくなっており、2021年頃はコロナショックの影響に加え半導体の供給不足などの影響で大きく減益となっています。

今期はコロナからの経済回復や円安の追い風もあり過去最高益の水準へ大幅増益見込みとなっているなか、第3四半期時点の通期進捗率も73%付近と順調に推移しています。

配当推移

銘柄名SUBARU
2015年68
2016年144
2017年144
2018年144
2019年144
2020年100
2021年56
2022年56
2023年(会社予想)76

2015年からの配当推移について数年前までは144円で安定していましたが、2020年以降は変動が激しくなっています。2021年は業績低迷を背景に大幅減配となっており、今期はコロナ前を上回る水準へ業績は回復していますが、現状の配当見込みはコロナ前の水準へ戻っていないです。

SUBARUの配当方針は株主還元は配当を主に継続的・安定的な還元を基本としつつ、業績連動の考え方に基づき毎期の業績、投資計画、経営環境を勘案して決定するとしており、具体的な目安は連結配当性向30%~50%としています。

株価推移

株価は2017年には5000円付近で推移していましたが、そこからは右肩下がりの状況です。

そしてコロナショック以降は2000円を挟んだ動きが中心で、直近の株価も2000円前後で推移しています。

株価指標(2023年3月24日時点)

銘柄コード株価PERPBR配当配当利回り配当性向
SUBARU727020637.50.78763.6827.7

最近の株価は動きが止まっているなか、今期は増配という事もあり配当利回りは3%半ばの水準です。業績好調によりPER、PBRは市場平均よりも割安で、配当性向は28%付近となっています。

投資判断

今までの内容からSUBARUの投資判断ですが、今期業績はコロナからの経済回復や円安の影響で過去最高益の水準へV字回復見込みとなっており、配当性向も現状目安の下限を下回っていますので、今後更なる増額が期待できるかもしれません。

しかし自動車業界の今後はSUBARUに限りませんが、ガソリン車廃止への対応で明暗が分かれそうな印象です。という事で個人的に自動車株は既にホンダを保有している事もあり、SUBARUについてはもう少し様子を見たいかなというところです。

【8425】みずほリース

最後の銘柄はみずほリースです。

みずほリースは2019年により一層の事業成長及び企業価値の向上を実現していくため、みずほ銀行と資本業務提携を実施し、商号を興銀リースからみずほリースに変更しています。

リース及び割賦といった「モノ」に係わるファイナンスを中心に発展し、現在では法人向け総合金融サービスグループとして国内外で積極的に事業を展開しています。

直近決算

みずほリースは2月7日に第3四半期決算を発表しており、最終利益は247億円と前年同期比で74億円の増益となっていますが、通期最終利益、年間配当見込みに変更はありません。業績好調の要因は収益性の高いファイナンスや不動産分野での資産積上に加え採算重視の取り組みなどを継続したためとの事です。

第3四半期時点の通期進捗率も95%付近と順調に推移していますが、国内外でのインフレ継続など先行き不透明感は払拭できていないとして業績予想は据え置いています。

通期最終利益(億円)

銘柄名みずほリース
2019年3月期165
2020年3月期175
2021年3月期217
2022年3月期149
2023年3月期(会社予想)260

2019年からの通期最終利益についてコロナショックも関係なく順調に増益が続いていましたが、前期は大きく減益となっています。前期大幅減益の要因は、航空業界の低迷による業績悪化及びロシアウクライナ情勢に伴う減損計上に加え、前期にあった投資有価証券売却益の反動としています。

しかし、今期はベースの収益力が着実に伸長し各セグメントの利益が前年同期比で大幅に増加した事や21年度に新規投資した先の利益貢献を要因に過去最高益の水準へV字回復する見込みになっています。

配当推移

銘柄名みずほリース
2015年56
2016年60
2017年64
2018年70
2019年78
2020年82
2021年92
2022年110
2023年(会社予想)130

2015年からの配当推移をまとめていますが順調に増配が継続しています。業績が大きく落ち込んだ2022年でも増配しており、今期は現状20円増配と好調な業績を背景に増配幅も大きくなっています。

みずほリースの配当方針は、収益力の向上を図りつつ業績に応じた配当を実施することを基本方針としており、具体的な数値としては配当性向25%以上を目標にしています。

株主優待

みずほリースには、100株以上の保有でクオカードがもらえる株主優待があり、継続保有期間が1年未満で3000円相当、1年以上で4000円相当となっています。

最初から3000円相当のクオカードがもらえますので、なかなか良い株主優待です。

株価推移

株価はコロナショックで1666円まで値を下げた後、2021年9月には3845円まで上昇しました。その後は業績低迷を背景に2000台まで値を下げる場面もありましたが、直近は3400円前後で推移しています。

株価指標(2023年3月24日時点)

銘柄コード株価PERPBR配当配当利回り配当性向
みずほリース842534706.50.631303.7524.2

最近の株価は3000円台で安定しているなか増配が継続している事で、配当利回りは3%後半の水準です。

今期業績は好調によりPER、PBRは市場平均より割安で、配当性向は24%付近と方針通りの水準です。

投資判断

今までの内容からみずほリースの投資判断について、前期はロシアウクライナ情勢の影響もあり大きく業績を落としましたが、今期は過去最高益の水準へV字回復する見込みで配当も順調に増配傾向です。

来期以降も業績が伸びていくかは様子を見る必要がありますが、多少の減益でも減配しない事は証明済みで現状の配当性向にも余裕はあります。

以上の点を踏まえ現在の株価はここ数年の高値圏ではありますが、十分高配当株として狙える銘柄だと思います。

まとめ

今回は今期業績が過去最高益を更新しそうな4銘柄を検証しました。もちろん現在の業績だけでなく今後の業績推移や指標面、配当性向など他にも気にするポイントは複数ありますが、今期業績が過去最高益の水準である事は購入候補にできる1つの要因だと思います。

しかし、業績が好調なだけに株価も高値圏で推移している銘柄が多かったですので、冒頭でも触れた様に今後も相場全体の下落が続き、それにつられて株価を下げる場面があれば購入チャンスかもしれません。

今期過去最高益を記録しそうな4銘柄については、YouTubeで動画版を投稿していますのであわせてご覧ください。

【業績絶好調!!】今期過去最高益が期待できる4つの高配当株

40代元証券マンの高配当株投資(YouTube編)

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