【増配は正義!!】来期の大幅増配が期待できる11個の高配当株

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銘柄検証

今年の株式市場は年明けから強い動きが続いていますので、保有銘柄の含み益が大きく膨らんでいる投資家の方達も多いかと思いますが、株価上昇により新規購入が難しくなっている事も事実です。

特に高配当株投資の場合は株価上昇により配当利回りも低下してしまうため、狙っている銘柄の株価上昇は悩ましい部分でもあります。

ただ、最近の日本株は株主還元力を向上させている銘柄も多く、また先月発表された決算を見ていても5月にピークを迎える3月期銘柄の本決算では、空前の増配ラッシュを期待したくなるほど決算内容が好調な銘柄も目立ちました。

という事で今回は、4つのテーマに分けたうえで、来期の大幅増配が期待できそうな11個の銘柄を検証していきます。

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過去の配当推移から大幅増配が期待できる銘柄

まず1つ目のテーマは、過去の配当推移から大幅増配が期待できそうな銘柄です。やはり今後の配当額を予測するうえで過去の配当推移は何よりも参考になる数値です。

何故なら過去の配当推移で減配していない銘柄や連続して増配している銘柄に加え、最近の増配幅が大きくなっている銘柄には今後の増配期待も高まりますので、最初のテーマでは過去の配当推移から来期の大幅増配が期待できそうな5銘柄を見ていきます。

【1332】ニッスイ

過去の配当推移から大幅増配が期待できる最初の銘柄はニッスイで、水産品の加工や物流を手掛ける大手水産メーカーです。

世界各海域での水産物漁獲から買付、養殖、加工などを手掛ける水産事業と家庭用・業務用冷凍食品や缶詰、練り製品などを手掛ける食品事業が主力事業です。

水産メジャーとして世界各地にネットワークを持っており、直近の海外売上比率は4割近くを占めています。

配当推移

銘柄名ニッスイ
2015年3
2016年5
2017年6
2018年8
2019年8
2020年8.5
2021年9.5
2022年14
2023年18
2024年(会社予想)24

2015年からの配当推移を見ていきますが順調に増配が続いているなか、特に最近は好調な業績を背景に増配額も大きくなっており、今期見込みは2015年と比較すると8倍の水準です。また、今期見込みも期初当初は年間20円の2円増配で発表していましたが、第3四半期決算で期末配当を4円増額した事で年間6円の大幅増配になっています。

ニッスイの配当方針は、長期的・総合的視野に立った企業体質の強化ならびに将来成長が見込まれる分野の事業展開に備えた内部保留も勘案しながら、経営環境の変化に対応して連結業績に応じた株主還元を行うとしています。

この様に配当方針に具体的な配当額の目安などは明記していませんが、第3四半期決算で一気に4円もの配当増額を発表した事は今後への自信が表れている雰囲気ですし、現在の配当性向も32%付近と余裕がありますので、来期は更なる大幅増配が期待できそうな雰囲気です。

【1419】タマホーム

過去の配当推移から大幅増配が期待できる2番目の銘柄はタマホームです。

タマホームは住宅事業に特化しているハウスメーカーで、現状売上の約8割を住宅関連事業が占めています。

そして住宅の中でも注文建築の木造住宅に特化しており、価格が他のメーカーと比較して安い事や宣伝にも力を入れている事で近年急速に成長している企業です。

配当推移

銘柄名タマホーム
2015年10
2016年10
2017年15
2018年30
2019年53
2020年70
2021年100
2022年125
2023年180
2024年(会社予想)185

2015年からの配当推移を見ていきますが順調に増配が続いているなか、2019年頃からの増配幅は業績好調を背景に大きくなっています。タマホームの配当方針は、株主の皆様への利益還元を重要な経営課題の一つと認識しており、経営成績に応じて株主の皆様への利益還元を継続的に行うとしています。

そんななか、今期は現状5円の増配見込みと最近の中では低めの増配額になっていますが、最近の配当は期初予測を大きく上回る金額になる事が多く、実際前期の期初予測は年間130円、2022年は年間110円となっていました。

また、今期第2四半期時点の業績は大きく減益となっていますが、今期の業績予想は第4四半期に偏重の傾向があり、約5%の増益としている通期計画は達成の⾒込としています。

以上の点を踏まえると、タマホームは5月決算ですので本決算発表は7月になりますが、今期も業績次第では今後の大幅増配が期待できるかもしれません。

【8031】三井物産

過去の配当推移から大幅増配が期待できる3番目の銘柄は三井物産です。

三井物産は5大総合商社の一角で従来から資源部門に強みを持っていましたが、現在は非資源部門への収益構造改革も進めています。

ただ、最近の業績は商品市況上昇の影響を受け、他の総合商社同様に大きく伸びているところです。

配当推移

銘柄名三井物産
2015年64
2016年64
2017年55
2018年70
2019年80
2020年80
2021年85
2022年105
2023年140
2024年(会社予想)170

2015年からの配当推移について数年前までは据え置きや減配の年もありましたが、2021年以降は順調に増配が続いており、特にここ数年の増配幅は業績好調を背景に大きくなっています。今期も通期最終利益は16%程度の減益見込みですが、第2四半期決算で20円の増額を発表し、一気に30円の増配見込みとなっています。

三井物産の配当方針は当期利益ではなく獲得するキャッシュの水準に基づき株主還元額を決定し、安定性と機動性を兼ね備えた株主還元を実施としています。
そして、2026年3月期までの中期経営計画中は基礎営業キャッシュ・フローに対する株主還元の割合を37%程度目標とし、また150円を下限とする累進配当を導入しています。

以上の配当方針のもと、今期業績は減益見込みですが、数年前と比較すると最終利益は2倍以上に伸びており、去年から累進配当も導入していますので、来期の更なる大幅増配に期待したいです。

【8593】三菱HCキャピタル 

過去の配当推移から大幅増配が期待できる4銘柄目は三菱HCキャピタルです。

三菱HCキャピタルは機械や器具備品のリース、割賦販売、貸付を中心に、再生エネルギーや不動産、航空・モビリティ領域なども手掛けています。

また、直近業績の海外売上比率も3割程度に迫るほど国際的な企業です。

配当推移

銘柄名三菱HCキャピタル
2015年9.5
2016年12.3
2017年13
2018年18
2019年23.5
2020年25
2021年25.5
2022年28
2023年33
2024年(会社予想)37

2015年からの配当推移を見ていますが順調に増配傾向が続いており、連続増配は前期までで24期連続となっています。

増配額もコロナショック時の2021年は0.5円とぎりぎりの増配でしたが、前期は5円、今期は現状4円の増配見込みと好調な業績を背景に大きくなっています。

三菱HCキャピタルの配当方針は、株主還元は配当によって行うことを基本とし、利益成長を通じて配当総額を持続的に高めていくとしており、具体的な目安は配当性向40%以上としています。今期業績は3%程度の増益見込みにしているなか、第2四半期時点の通期進捗率は67%付近と苦戦していますが、まだまだ挽回可能として通期見通しは修正していませんので、今期の増益着地と共に来期の大幅増配も期待したいです。

【3431】宮地エンジニアリング

過去の配当推移から大幅増配が期待できる5番目の銘柄は宮地エンジニアリングで、橋梁や鉄骨などを施工する建設会社です。

既設橋梁の保全や補修、シールドトンネル向けの鋼製セグメントなども手掛けており、国土交通省や高速道路会社などの官公庁が主要顧客となっています。

配当推移

宮地
2015年10
2016年20
2017年20
2018年20
2019年30
2020年40
2021年40
2022年70
2023年70
2024年(会社予想)180

2015年からの配当推移について、据え置きが続く期間もありましたが減配はなく、増配傾向となっています。そんななか、最近の増配額は特に大きくなっており、今期配当は創立20周年の記念配当も10円含まれてはいますが、第3四半期決算で20円増額された事で一気に110円の大幅増配見込みになっています。

宮地エンジニアリングの配当方針は、好業績時には機動的な株主還元を実施するなど、株主還元の維持や拡⼤を図るとしており、中期経営計画中の2027年3月期までは具体的な目安を総還元性向60%としています。

去年8月に発表した第1四半期決算で配当性向を引き上げた事で大幅増配となっている宮地エンジニアリングですが、第2四半期の決算書には今後の業績予想計画をもとに2027年3月期の年間配当予測を年間180円としていましたので、わずか3ヶ月で計画を3年も前倒しした事になります。

そして、先ほどのニッスイのところでも触れましたが、3ヶ月後に本決算が迫るなか第3四半期決算で配当増額を発表する事は今後に対する自信もあるのだと思いますので、来期の大幅増配も期待したくなります。

業績好調銘柄

ここまでは過去の配当推移から来期の大幅増配が期待できそうな5銘柄を見てきましたが、やはり大幅増配に必要なものは好調な業績です。

銘柄によっては業績が低迷し、配当性向が100%を超える様な状況でも増配してくれる場合がありますが、継続した大幅増配に好調な業績は欠かせませんので、ここからは好調な業績から大幅増配が期待できる3銘柄を検証していきます。

【8316】三井住友FG

好調な業績から大幅増配が期待できる最初の銘柄は三井住友FGです。

三井住友FGは、メガバンクの三井住友銀行を中核に持つ金融持株会社で国内では三菱UFJFGに次ぐ存在です。三井住友銀行のほか、SMBC日興証券や三井住友ファイナンス&リース、三井住友カードなどを傘下にしています。

また、インドネシア、インド、ベトナム、フィリピンを中心に海外進出を進めています。

通期最終利益(億円)

銘柄名三井住友FG
2018年3月期7343
2019年3月期7266
2020年3月期7038
2021年3月期5128
2022年3月期7066
2023年3月期8058
2024年3月期(会社予想)9200

2018年からの通期最終利益について、コロナショックの影響を受けた2021年は5000億円台へ大きく減益なりましたが、その2021年以外は7000億円台で安定しています。

そんななか、前期はコロナからの経済回復を受けて法人貸出の増加や付帯取引の獲得、好調な決済ビジネスなどにより各事業部門の主要ビジネスがバランスよく増益になったとして、最終利益は8000億円台での最終着地となりました。

そして、今期も好調な流れは継続する見込みとして更に増益の予測にしているなか、第3四半期時点の通期進捗率は86%付近と順調に推移しています。

配当推移

銘柄名三井住友FG
2015年140
2016年150
2017年150
2018年170
2019年180
2020年190
2021年190
2022年210
2023年240
2024年(会社予想)270

2015年からの配当推移について、たまに据え置きの年はありますが順調に増配傾向です。特に最近の増配幅は業績好調を背景に大きくなっており、今期見込みも期初当初は10円の増配予測となっていましたが、第2四半期決算で20円増額された事で一気に30円の増配見込みになっています。

三井住友FGの配当方針はボトムラインの成長を通じて増配を実現するとしており、配当は累進的で具体的な目安は配当性向40%としています。

最近の業績はコロナからの経済回復などを要因に増益が続いているなか、配当も大幅増配となっています。そんななか、銀行は金利上昇により更に収益を伸ばせますので、国内金利の先高観は今後の更なる増益への期待も高めます。

以上の点を踏まえると、現在の配当性向は39%付近と目安ぎりぎりの水準ですが、来期の大幅増益からの更なる大幅増配も期待できそうな状況です。

【8766】東京海上HD

好調な業績から大幅増配が期待できる2番目の銘柄は東京海上HDです。

東京海上HDは東京海上日動火災保険や日新火災海上などを傘下にしている保険持株会社です。

自動車保険や火災保険などの国内損害保険や国内生命保険に加え、海外保険も手掛けおり、直近売上の4割近くを海外保険事業が占めています。

通期最終利益(億円)

銘柄名東京海上HD
2019年3月期2745
2020年3月期2597
2021年3月期1618
2022年3月期4204
2023年3月期3764
2024年3月期(会社予想)6700

2019年からの通期最終利益を見ていきますが、コロナショックの影響を受けた2021年にかけては減益傾向が続いていましたが、2022年は大幅増益となっています。

2022年に業績が大きく伸びた要因は、⾃然災害の減少やコロナの反動、北⽶のキャピタルゲインなどの一過性要因に加え、運用資産を背景としたインカム収益の拡大としており、前期は国内や台湾におけるコロナの影響や自然災害といった一過性の影響で減益となっています。

今期は海外の好調な保険引受や資産運用に加え、円安水準が続いている事で大幅増益見込みとしているなか、通期進捗率は77%付近と順調に推移しています。

配当推移

銘柄名東京海上HD
2015年31.67
2016年36.67
2017年46.67
2018年53.33
2019年83.33
2020年75
2021年78.33
2022年85
2023年100
2024年(会社予想)121

2015年からの配当推移を見ていきますが、コロナショックで減配となった2020年以外は順調に増配が続いており、増配は前期までで11期連続です。前期は業績が減益のなかでも15円の増配を行っており、今期は現状21円の増配見込みと最近は増配幅も大きくなっています。

東京海上HDの配当方針は5年平均の修正純利益に今期は配当性向50%を目安にしており、原則減配はしないともしています。また、相対的に利益⽔準が低位だった2019~20年度が5年平均の対象期間から外れる事で配当原資が切り上がり、2024年~2025年は単年度の利益成⻑以上にDPSが上昇する見込みとしています。

最近の業績は増減を繰り返していますが数年前と比較すると大きく伸びており、今後も自然災害などの影響を受ける場面はありそうですが、海外保険の好調を背景に更に伸びて行きそうな雰囲気です。

そんななか、今期の第4四半期もあと3週間程度で終了しますが、引き続き円安水準は続いていますし、配当方針に明記されている様に5年平均の切り上げにより来期の大幅増配も現実的に思えてきます。

【8133】伊藤忠エネクス

好調な業績から大幅増配が期待できる最後の銘柄は伊藤忠エネクスです。

伊藤忠エネクスは伊藤忠グループ中核のエネルギー商社で、エネルギー商社としての売上は業界トップクラスとなっています。

販路はガソリンスタンドや工場、病院などの法人向けのほか、一般家庭へも石油製品やLPガスなどを販売しています。

また、自動車ディーラーや水素ステーション、蓄電池事業なども手掛けています。

通期最終利益(億円)

銘柄名伊藤忠エネクス
2019年3月期115
2020年3月期120
2021年3月期121
2022年3月期131
2023年3月期138
2024年3月期(会社予想)135

2019年からの通期最終利益を見ていきますが順調に増益が続いており、前期までで8期連続の過去最高益を更新しています。

業績好調の要因について、2022年はLPガスの輸入価格上昇やメガソーラーの子会社化に伴う評価益などのためで、前期は外航船向けの重油販売が堅調に推移した事などで産業ビジネス部門が堅調に推移したためとしています。

今期は前期の反動なども考慮し現状減益見込みとしていますが、第3四半期時点の通期進捗率は98%付近と既に前年並みの利益は稼げていますので、今期も増益着地となる可能性は十分ありそうです。

配当推移

銘柄名伊藤忠エネクス
2015年22
2016年24
2017年32
2018年40
2019年42
2020年44
2021年50
2022年48
2023年50
2024年(会社予想)52

2015年からの配当推移を見ていきますが順調に増配が続いており、2022年は2円減配となっていますが、2021年は設立60周年の記念配当が6円出ていましたので、記念配当を考慮すると増配が継続している事になります。そして、今期も業績は現状減益見込みとなっていますが、配当は2円増配の予測にしています。

伊藤忠エネクスの配当方針は継続的な安定配当を方針として掲げ、 連結配当性向40%以上を強く意識した上で、2024年度までの中期経営計画期間中は累進配当を実施としています。

業績は過去最高益が続くなか、今期も第3四半期時点の進捗率を踏まえると、恐らく最終着地は過去最高益を更新してきそうに思います。そうなってくると、過去の配当推移や来期まで取り入れている累進配当政策をもとに来期の大幅増配も期待したくなります。

現在の配当方針が今期までの銘柄

ここまでは、過去の配当推移や好調な業績から大幅増配が期待できそうな銘柄を検証してきましたが、今後の配当推移を予測するうえで配当方針も大切な指標です。

そんな配当方針は中期経営計画と同じ期限になっている場合も多く、中期経営計画の期限が終了するタイミングで配当方針も見直されるケースがあります。

従って、配当方針の期限が切れるタイミングは、もちろん今までよりも還元方針が低下してしまう可能性もありますが、最近の流れを踏まえても更に株主還元が向上した配当方針へパワーアップする可能性が高いですので、3つ目のテーマは配当方針の期限が今期までとなっており、来期の配当方針見直しにより大幅増配が期待できる2銘柄を検証していきます。

【8001】伊藤忠

配当方針の見直しにより大幅増配が期待できる最初の銘柄は総合商社の伊藤忠で、三菱商事や三井物産と並ぶ5大総合商社の一角とです。

伊藤忠は従来から繊維や食品などの非資源部門に強みを持っていますが、ここ数年の業績は商品市況上昇に円安の追い風も加わり好調な状況が続いています。

配当方針

そんな伊藤忠の配当方針は2023年度までの中期経営計画中は累進配当を継続としており、今期は保守的な期初利益計画を踏まえ、期中上方修正時には総還元性向40%を目途とした追加還元を実施としています。

配当推移

銘柄名伊藤忠
2015年46
2016年50
2017年55
2018年70
2019年83
2020年85
2021年88
2022年110
2023年140
2024年(会社予想)160

2015年からの配当推移を見ていきますが、順調に増配が継続しているなか業績好調を背景に最近の増配幅は大きくなっています。

今期も通期最終利益は現状前年並みの予測になっていますが、配当は20円の増配予測になっており、2015年と比較すると3倍以上の水準です。

そんななか、累進配当を宣言している配当方針は今期までとなっていますが、恐らく5月の本決算発表時に公表される新しい中期経営計画では、更に素晴らしい株主還元方針のもと大幅増配を発表してくれると信じています。

【8306】三菱UFJFG

配当方針の見直しにより大幅増配が期待できる2番目の銘柄は三菱UFJFGです。

三菱UFJFGはメガバンクの三菱UFJ銀行を中核に持つ金融持株会社で国内最大手の金融グループです。

三菱UFJ銀行のほか、三菱UFJ証券やリースの三菱HCキャピタルなども傘下にしています。

そんな三菱UFJFGの配当方針は、2023年度までに配当性向40%への累進的な引き上げを目指すとしています。

配当推移

銘柄名三菱UFJ
2015年18
2016年18
2017年18
2018年19
2019年22
2020年25
2021年25
2022年28
2023年32
2024年(会社予想)41

2015年からの配当推移について、2017年までは据え置きが続いていましたが、2018年以降は順調に増配が続いています。

コロナショックで業績が落ち込んだ2021年の配当は据え置きでしたが、ここ数年は業績好調を背景に増配額も大きくなっており、今期は過去最高の引き上げ幅となる9円の増配見込みになっています。

業績は数年前と比較して大きく伸びているなか、最近の配当額も大きく増えていますが、現状の配当性向は37%付近と目安の40%に少し足りていない状況です。

そんななか、現在の配当方針では2023年度までに配当性向40%を目指すとしていますので、三菱UFJFGについては新しい配当方針のもと来期の大幅増配はもちろんですが、本決算で今期配当の大幅増額も期待したくなります。

個人的な希望から大幅増配を期待する銘柄

ここまでは、過去の配当推移や好調な業績に加え、新しい配当方針により大幅増配が期待できそうな銘柄を見てきましたが、最後は単純に個人的な希望から来期の大幅増配を期待する銘柄を検証していきます。

【9434】ソフトバンク

個人的な希望から来期の大幅増配を期待する銘柄は通信会社のソフトバンクです。

ソフトバンクはNTT、KDDIと並ぶ大手通信界会社で親会社はソフトバンクグループです。近年は通信料収入の減少に苦戦していましたが、ヤフーやLINE、PayPayなどの非通信事業に注力してカバーしている状況です。

通期最終利益(億円)

銘柄名ソフトバンク
2019年3月期4307
2020年3月期4731
2021年3月期4912
2022年3月期5175
2023年3月期5313
2024年3月期(会社予想)4200

2019年からの通期最終利益を見ていきますが、前期までは順調に増益が続いていました。

しかし、ここ数年は通信料金値下げの影響を法人やヤフー・LINE事業でカバーしている状況で、前期はPayPay子会社化に伴う再測定益で何とか増益を維持できた印象です。

今期は前期の反動を考慮して大きく減益見込みとしていますが、通信部門以外の事業が順調に伸びているなか、モバイル部門も契約数の増加などで通信料収入の落ち込みをカバーし、第3四半期決算で通期見通しを上方修正していますが、進捗率は88%付近と順調に推移しています。

PayPay子会社化に絡む再測定益の反動が大きく、今回の上方修正後でも通期見通しは減益のままですので今期はこのまま減益着地となりそうですが、来期以降の業績には期待できそうな状況です。

配当推移

銘柄名ソフトバンク
2019年37.5(期末のみ)
2020年85
2021年86
2022年86
2023年86
2024年(会社予想)86

ソフトバンクは上場が2018年のため、2019年からの配当推移をまとめていますが、ここ数年はほぼ横ばいで安定しています。増益が続くなかでも据え置きを維持しており、今期は現状大幅減益見込みですが配当は据え置きの予測になっています。

ソフトバンクの配当方針は、昨年度までに引き続き、業績動向、財政状態、キャッシュ・フローの状況などを総合的に勘案して安定性、継続性に配慮しながら高水準の還元を維持するとしています。

ソフトバンクについては、従来から配当性向が70%を超える高水準な銘柄でしたが、今期は業績が減益見込みのなか、配当を据え置いていますので配当性向は87%付近まで上昇しています。

以上の点から、もちろん現状の配当性向を踏まえると大幅増配が期待できる水準ではありませんが、先程も触れた様に来期以降の業績には期待できる部分も大きいですので、現在800株保有している個人的な希望としてソフトバンクには来期の大幅増配を期待しています。

まとめ

今回は来期の大幅増配が期待できる銘柄を4つのテーマに分けて検証しました。

高配当株投資家にとって保有しているだけで配当が増える増配は正義ですので、1番有難い存在です。

そんななか、最近は好調な業績を背景に株主還元に力を入れ始めている日本企業も多いので、今後の増配が期待できる銘柄も増えています。

という事で、個人的に3月期銘柄の本決算がピークを迎える今年の5月は空前の増配ラッシュを期待していますので、今から楽しみに待ちたいと思っています。

来期の大幅増配が期待できそうな銘柄はYouTubeで動画版も投稿していますので、あわせてご覧ください。

来期の大幅増配が期待できる11個の高配当銘柄

40代元証券マンの高配当株投資(YouTube編)

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