AIとEVの融合で今後成長しそうな4つの高配当株

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銘柄検証

高配当株投資は10年単位での長期投資になるため、投資する銘柄を選定する時には、その企業の将来性まで想像する事が大切です。

しかし、欲を言えば投資する企業だけでなく投資する業界全体に将来性がある方が望ましく、また特に今後の成長が期待される業界としてはAIとEV市場が挙げられるかと思います。

AI関連は去年話題になったChatGPTや接客ロボットなどが急速に普及しており、EV市場も世界的な脱炭素の流れを受け、世界中のメーカーでEV自動車の開発が急速に進んでいます。

ただ、これだけ巨大な動きになると、それぞれ単体ではなく2つの市場が融合して巨大革命となる可能性もありますので、今回はAIやEVに関連している4つの高配当株を検証していきます。

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【8068】菱洋エレクトロ

最初の銘柄はAI関連の菱洋エレクトロです。

菱洋エレクトロは、半導体とコンピューター製品をはじめとするICTの2つの事業基盤を柱にしており、それぞれの強みを活かしたサービス・ソリューション事業も手掛ける半導体商社です。

半導体とシステム情報機器を融合した組み込みシステムに注力しており、直近の海外売上比率は3割程度と海外への売上も多くなっています。

直近決算

菱洋エレクトロは1月決算ですので、11月30日に第3四半期決算を発表しており、最終利益は65億円と前年同期比39億円の増益となっています。

また、今期からの決算期変更(1月期から3月期)を発表しており、今期は14ヶ月と変則的な決算になります。

決算期の変更により今期は通常より2ヶ月間多い事になりますが、特別損失として経営統合関連の準備費用の計上を見込むとの事で、通期最終利益の予測は71億円と前回公表時から約4億円減っています。

通期最終利益(億円)

銘柄名菱洋エレクトロ
2020年1月期13
2021年1月期8
2022年1月期18
2023年1月期30
2024年3月期(会社予想)71

2020年からの通期最終利益を見ていきますが、2021年はコロナショックの影響もあり大きく減益となっていますが、2022年以降は大きく増益が続いています。

大幅増益が続いている要因は、半導体・デバイス部門の需要が通信機器・OA機器向けに拡大している事やICT・ソリューション関連はオンライン資格確認関連の需要取込みもあり堅調に推移しているためとの事です。

そして、今期も引き続きICT・ソリューション分野が堅調に推移した事や株式会社リョーサンを持分法適用関連会社化したことに伴い、負ののれん発生益を含む持分法による投資損益を営業外収益に計上した事で大きく増益の見込みになっています。

配当推移

銘柄名菱洋エレクトロ
2015年30
2016年30
2017年40
2018年60
2019年60
2020年80
2021年180
2022年120
2023年110
2024年(会社予想)180

2015年からの配当推移について、たまに据え置きや減配の年もありますが、概ね増配傾向となっています。

また、業績が低迷した2021年に配当が大きく増えている要因は、会社設立60周年の記念配当が60円出たためです。

2022年は記念配当の反動で減配となっていますが、今期は好調な業績を背景に期初当初は50円の増配見込みとしていましたが、決算期の変更により更に20円増額されています。

菱洋エレクトロの配当方針は、DOE(純資産配当率)5%を目安とした配当の実施としています。

株主優待

菱洋エレクトロには株主優待が設定されており、500株以上の保有が条件になっています。

内容は3000円相当のカタログギフトと国内約25,000ヵ所の宿泊施設の割引をはじめ、レジャー施設などの割引券がもらえます。

最低単元の100株ではもらえませんが、魅力を感じる株主優待です。

株価推移

株価はコロナショックで1600円まで値を下げた後、約1年で3700円まで上昇しました。

そこからは再び1760円まで下落しましたが、その後は反発し直近は再び3700円前後で推移しています。

株価指標(2024年1月12日時点)

銘柄コード株価PERPBR配当配当利回り配当性向
菱洋エレクトロ8068372512.21.491804.8350.7

最近の株価はここ数年の高値圏で推移していますが、大幅増配を受けて配当利回りは4%後半と高水準です。

今期業績は大きく増益見込みですがPERにそれほど割安感はなく、配当性向は50%付近となっています。

投資判断

今までの内容から菱洋エレクトロの投資判断について、直近の業績はAI関連の需要を取り込み好調で配当も大きく増えているため株価も上昇していますが、配当利回りは依然4%台と高水準です。

しかし、今期業績は負ののれんの影響で大きく増益となっており、配当も20円は決算期の変更に絡む増額となっていますので、来期の業績や配当推移には注意が必要です。

以上の点を踏まえると、AI市場の更なる成長を期待して狙いたくなる銘柄ですが、来期の業績まで見極めたい気持ちもあります。

【6859】エスペック

2番目の銘柄はEV関連のエスペックで環境試験機の大手メーカーです。

環境試験機とは温度や湿度、圧力、光、振動、電磁波などの特定の条件にさらすことで、製品の耐久テストを行うための機械です。

航空機や食品、医薬品などのニーズにあわせて様々な装置を提供するなか、車両部品や車自体をテストする機械も手掛けています。

そして、直近の海外売上比率は5割を占めるほど、国際的な企業です。

直近決算

エスペックは11月10日に第2四半期決算を発表しており、最終利益は16億円と前年同期比7億円の増益となっています。

ただ、エスペックは決算直前の10月27日に通期最終利益の予測を40億円へ約4億円の上方修正を発表していたため、そこからの変更はなく、また年間配当予測に変更はありません。

業績好調の要因は国内のEV・バッテリー向け投資がけん引し、環境試験器やエナジーデバイス装置、受託試験が想定以上に増加した事に加え、9月の製品値上げ前の駆け込み受注があった影響としています。

通期最終利益(億円)

銘柄名エスペック
2020年3月期28
2021年3月期19
2022年3月期19
2023年3月期33
2024年3月期(会社予想)40

2020年からの通期最終利益について、2021年頃はコロナショックや半導体、電子部品不足の影響で減益となっていますが、前期は大きく回復しています。

前期業績が大きく増益となった要因は、部品調達難や部材価格高騰は継続しましたが、エレクトロニクスや自動車市場が好調を維持したためとの事です。

そして、今期も高速大容量通信などのIoT分野や世界的EVシフトによる需要が継続しているとして去年10月に通期見通しを上方修正していますが、進捗率は40%に留まっています。

配当推移

銘柄名エスペック
2015年26
2016年32
2017年36
2018年58
2019年68
2020年68
2021年51
2022年60
2023年69
2024年(会社予想)70

2015年からの配当推移について、順調に増配が継続していたなか、コロナショックで業績が低迷した2021年は減配となっていますが、減配はその1回だけで2022年以降は再び増配が続いています。

また、先ほど触れた様に今期業績は去年10月に上方修正されましたが、投資を予定しているとの事で配当予想に変更はありませんでした。

エスペックの配当方針は、安定配当として年20円の配当金を利益水準に関わらず維持しますが、2期連続で最終赤字の場合は見直しを行うとしています。

そして、具体的な目安は配当性向30%に加え、予定必要資金の超過金額の1/3を目途に配当として上乗せする方針です。

株価推移

株価は2018年に3000円を超える場面もありましたが、コロナショックでは1371円まで値を下げています。

その後は上下を繰り返しながらも上昇し、直近は2400円前後で推移しています。

株価指標(2024年1月12日時点)

銘柄コード株価PERPBR配当配当利回り配当性向
エスペック6859245913.61.1702.8538.6

最近の株価は上昇していますが、配当も増配が続いていますので配当利回りは3%前後の水準です。

今期業績は上方修正されましたがPER、PBRに割安感はなく、配当性向は39%付近となっています。

投資判断

今までの内容からエスペックの投資判断について、最近の業績は高速大容量通信などのIoT分野や世界的なEVシフトによる需要増により順調に推移しています。

今期売上は値上げ前の駆け込み受注があった点や海外の売上が多い事で今後の円高懸念は警戒ポイントではありますが、今後もEV市場の需要増は継続しそうですので、業績の将来性にも期待が持てそうです。

以上の点を踏まえると、最近の株価は上昇していますが、まだコロナ前の水準へ戻れていませんので、高配当株として気になる銘柄です。

【4725】CAC

3番目の銘柄はAI関連のCACです。

CACは独立系のシステム開発会社で、製薬会社向けに治験業務の受託代行やIT支援、金融・製造システムの開発によるITソリューションなどを提供しています。

外国企業の買収などにより海外進出を進めており、直近の海外売上比率は3割に迫る水準です。

直近決算

CACは12月決算のため11月10日に第3四半期決算を発表しており、最終利益は14億円と前年同期比2億円の減益となっていますが、通期最終利益、年間配当予測に変更はありません。

前期比減益の要因はインド子会社で金融系大型案件が計上された事や為替の影響などにより売上は増収ですが、成長投資をはじめとした販管費が増加したためとの事です。

通期最終利益(億円)

銘柄名CAC
2019年12月期15
2020年12月期16
2021年12月期24
2022年12月期20
2023年12月期(会社予想)22

2019年からの通期最終利益について、2021年にかけて増益が続いた後は減益となっています。2021年に業績が大きく伸びた要因は、国内のIT事業やインドネシアの子会社が堅調に推移した事に加え、関係会社の株式売却益があったためとしています。

2022年も国内IT事業が堅調に推移した事や海外のIT事業も円安の影響により増収幅が拡大しましたが、CRO事業子会社の連結除外が大きく影響して減益となっています。

前期は引き続き顧客のIT投資意欲は旺盛に推移するとして増益見込みにしているなか、第3四半期時点の通期進捗率は64%付近と最終着地が心配な水準でしたが、去年12月28日に投資有価証券の売却益が9億円発生したと発表しています。

通期見通しの上方修正はありませんでしたが、今回の特別利益は第4四半期に計上予定との事でしたので、現状の予測はクリアできそうです。

配当推移

CAC
2015年32
2016年40
2017年36
2018年38
2019年50
2020年60
2021年60
2022年60
2023年(会社予想)80

2015年からの配当推移について、ここ数年は60円で据え置きの期間が長かったですが、前期は久しぶりに20円の増配予測になっています。

前期配当が大きく増配となっている要因は、株主還元方針を明確にするとして2025年12月期までの配当方針を見直したためです。

CACの配当方針は、将来の成長のための内部留保と株主の皆様への継続的・安定的な配当の実現を目指し、DOE5%水準を目安としています。

株価推移

株価はコロナショックで781円まで売られましたが、その後は上下を繰り返しながらも上昇しています。

しかし、ここ半年くらいは1700円付近で停滞しており、直近も1750円前後で推移しています。

株価指標(2024年1月12日時点)

銘柄コード株価PERPBR配当配当利回り配当性向
CAC4725174813.50.99804.5861.9

最近の株価は停滞していますが、今期配当は大幅増配見込みですので配当利回りは4%半ばと高水準です。

今期業績は増益見込みですがPER、PBRは市場平均並みで、配当性向は62%付近となっています。

投資判断

今までの内容からCACの投資判断について、最近の業績は子会社連結除外の影響で減益となった年もありましたが、前期は海外子会社の好調や保有株式の売却益で増益となりそうです。

配当も据え置きの期間が続きましたが、前期は久しぶりの増配見込みという事で配当利回りは4%半ばと高水準です。

そんななか、現在の配当性向は60%を超えていますが、DOEを配当の目安にしていますので、今後も安定した配当は維持してくれそうな印象です。

以上の点を踏まえ、成長投資をはじめとした販管費の増加は今後も続きそうですが、最近の株価は停滞が続いていますので、高配当株としてチェックしておきたい銘柄です。

【6817】スミダコーポレーション

最後の銘柄はEV関連のスミダコーポレーションで、コイルメーカーのスミダ電機を中核とする電子部品グループです。

車載用や家電用コイル部品、車載用モジュール製品などを製造しているなか、EVやxEV市場は大きく成長しているとして、北米に開発拠点を増強しています。

そして、今後はEV、xEV関連に注力し、マーケットリーダになるとしています。

ちなみにxEVとは、電気だけでなく水素や燃料電池など様々な方法で電動化する自動車の総称です。

直近決算

スミダコーポレーションは12月決算のため、10月31日に第3四半期決算を発表しており、最終利益は43億円と前年同期比13億円の増益ですが、通期最終利益、年間配当予測に変更はありません。

第3四半期までの累計では前期比増益ですが、第3四半期単体では世界経済の減速に伴う市場全体の需要後退により、最終利益は半減しています。

通期最終利益(億円)

銘柄名スミダ
2019年12月期15
2020年12月期8
2021年12月期26
2022年12月期50
2023年12月期(会社予想)51

2019年からの通期最終利益を見ていきますが変動が大きくなっており、2020年はコロナショックの影響により大きく減益となっています。

2021年以降の業績は半導体不足や原材料費高騰の影響を受けつつも、EVやxEV、太陽光発電関連の売上が伸びた事に加え、円安の影響で大きく伸びており、2022年は過去最高益を記録しています。

そして前期もEV関連の需要は拡大する見込みとして更に増益の予測にしているなか、第3四半期時点の通期進捗率は84%付近と好調を維持しています。

配当推移

銘柄名スミダ
2015年26
2016年34
2017年45
2018年27
2019年24
2020年9
2021年28
2022年47
2023年(会社予想)47

2015年からの配当推移を見ていきますが、こちらも変動が大きくなっており、2020年にかけては減配が続きました。

しかし、2021年以降は業績の回復を背景に大きく増配となっており、2022年の配当は数年前の高値を超えていますが、前期は現状据え置きの見込みとなっています。

スミダコーポレーションの配当方針は、配当による利益の配分を最優先に考え、連結配当性向25%~30%を勘案した配当を実施としています。

株価推移

株価は2017年7月に2400円の高値を付けた後は右肩下がりで、コロナショックでは533円まで値を下げました。

その後は上下を繰り返しながらも反発し、去年8月には1800円付近まで上昇しましたが、直近は1200円前後まで下落しています。

株価指標(2024年1月12日時点)

銘柄コード株価PERPBR配当配当利回り配当性向
スミダ681711717.50.62474.0130.1

最近の株価は下落が続いているなか、配当は高水準を維持していますので配当利回りは4%前後となっています。

業績は好調ですのでPER、PBRは市場平均よりも割安で、配当性向は30%付近と方針通りの水準です。

投資判断

今までの内容からスミダコーポレーションの投資判断ですが、最近の業績はEV市場の成長と共に増益が続いており、前期も第3四半期時点の進捗率を見ていると何とか増益を維持できそうな印象です。

ただ、直近の業績は世界経済減速の影響を受けていますので、今後更に世界経済が後退すると業績も影響を受けそうです。

そして、過去の配当推移を見ると、業績と連動して大きく増減を繰り返していますので、今後業績が落ち込めば減配となるリスクも高そうです。

その辺りの動きを警戒してなのか、最近の株価は低迷していますが、もう少し今後の世界経済や業績の行方を見守りたい気持ちもあります。

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まとめ

今回は今後の飛躍的成長が期待できるAIとEV関連の4銘柄を検証しました。

冒頭でもお伝えした様に、AIやEV市場は今後大きく成長していく事が期待されていますので、関連する銘柄の成長性にも期待できる部分が大きいです。

もちろん、今回検証した銘柄の様にAIやEVに関連しているからといって無条件で購入候補にする事はできませんが、注目する価値はあるかと思います。

そして、今回検証した銘柄以外にもAIやEVに関連している銘柄はありますし、その他の市場にも将来性が期待できる銘柄はたくさんありますので、常にアンテナを張っておく事が大切です。

AIやEVに関連する4銘柄はYouTubeで動画版も投稿していますので、あわせてご覧ください。

今後の飛躍的成長が期待できる〇〇と〇〇に関連する4つの高配当株

40代元証券マンの高配当株投資(YouTube編)

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