いよいよGWが明ける今週火曜日からは3月期銘柄の本決算を中心に決算発表が本格化していきますが、既に発表された決算を見ていても最近の好調な業績や株主還元力向上によって、前期の配当増額や今期配当見込みを増配で発表する銘柄も増えています。
という事で今回は、今週以降に本決算発表を予定している銘柄の中から増配が期待できそうな銘柄を決算発表日ごとに選定し、その配当額まで予想していきます。
【7466】SPK
最初の銘柄はGW明け初日の7日に決算発表を予定しているSPKです。SPKは自動車や産業、建設機械の部品を中心に取り扱っており、メーカー、モデルを問わず、あらゆる国産車、輸入車を対象に補修部品などを供給しています。
最近の業績はコロナからの経済回復や円安要因もあり順調に推移しているなか、前期業績も第3四半期時点の通期進捗率は86%付近と好調ですので、前期の最終着地や今期の増益も期待できる状況です。
配当推移
銘柄名 | SPK |
2015年 | 29.5 |
2016年 | 30.5 |
2017年 | 31.5 |
2018年 | 32.5 |
2019年 | 33.5 |
2020年 | 36 |
2021年 | 37 |
2022年 | 40 |
2023年 | 44 |
2024年(会社予想) | 50 |
配当は前期までで26期連続増配予定と国内トップクラスの連続増配を継続しているなか、現在の配当性向も23%付近と余裕のある水準です。そして、最近の増配幅は好調な業績と連動して大きくなっており、前期は一気に6円の増配見込みになっています。
以上の点を踏まえると、前期配当は既に大幅増配見込みですので、ここからの更なる増額は厳しいかもしれませんが、今期配当は前期と同レベルとなる55円付近までの増配を期待したいです。
【8001】伊藤忠
2番目の銘柄は5月8日(水)に本決算発表を予定している総合商社の伊藤忠です。伊藤忠は従来から繊維や食品などの非資源部門に強みを持っており、前期業績もほぼ据え置きの最終利益見込みと、商品市況下落の影響で減益見込みにしていた他の総合商社と比較して順調に推移しています。
そんななか、第3四半期時点の通期進捗率も76%付近と順調に推移していますので、前期は増益での着地も可能性がある水準となっています。
配当推移
銘柄名 | 伊藤忠 |
2015年 | 46 |
2016年 | 50 |
2017年 | 55 |
2018年 | 70 |
2019年 | 83 |
2020年 | 85 |
2021年 | 88 |
2022年 | 110 |
2023年 | 140 |
2024年(会社予想) | 160 |
配当はコロナショックも関係なく増配が続くなか、最近の増配幅は業績好調を背景に大きくなっています。そんななか、伊藤忠は4月頭に今期の経営計画を発表しており、今期の配当見込みは配当性向30%または1株当たり年間200円のいずれか高い方としています。
つまり、今期は最低でも既に40円の増配は確定していますので、さすがに8日(水)の本決算では年間200円の配当見込みで発表してくるかとは思いますが、今後の業績次第では更なる増配も期待できそうです。
5月9日(木)
続いては、徐々に決算発表も増えてくる5月9日に決算発表を予定している2銘柄を見ていきます。
【9434】ソフトバンク
5月9日決算発表最初の銘柄は通信会社のソフトバンクです。ソフトバンクはNTT、KDDIと並ぶ大手通信界会社で親会社はソフトバンクグループです。前期業績は2023年にPayPay子会社化に伴う再測定益を計上した反動で減益見込みになっていますが、ヤフー・LINE事業は引き続き好調を維持しており、通信料収入の落ち込みにも反転の兆しが見えていますので、今期業績は増益で発表する可能性が高そうです。
配当推移
銘柄名 | ソフトバンク |
2015年 | ‐ |
2016年 | ‐ |
2017年 | ‐ |
2018年 | ‐ |
2019年 | 37.5(期末のみ) |
2020年 | 85 |
2021年 | 86 |
2022年 | 86 |
2023年 | 86 |
2024年(会社予想) | 86 |
ソフトバンクは上場が2018年のため、2019年からの配当推移を見ていきますが、ここ数年はほぼ横ばいです。ただ、ソフトバンクは先月末に9月末を基準日とした株式の10分割とPayPayポイントがもらえる株主優待の新設を発表しています。
今回の発表は本決算発表直前というタイミングも含め、かなりサプライズでしたが、ソフトバンクが株主還元に力を入れている事が感じられる内容だったと思います。
以上の点に加え、今期配当は株式分割により据え置きでも8.6円となりますので、どうせならキリの良い9円にしてくれると嬉しいです。
【4502】武田薬品工業
5月9日決算発表2銘柄目は武田薬品工業です。前期最終利益は大幅減益見込みとしているなか、第3四半期時点の通期進捗率は158%付近と既に予測の1.6倍近い利益を稼げている状況ですが、VYVANSEを含む独占販売期間満了による大幅なマイナス影響やコロナワクチンの減収を考慮して通期見通しは変更していないとの事です。
ただ、武田薬品工業は前期の前提為替を1ドル137円としており、現在の為替水準が継続した場合は業績が上振れる可能性があるともしていましたので、前期の最終着地はかなり上振れる可能性がありそうです。
配当推移
年 | 配当金 |
2015年 | 180 |
2016年 | 180 |
2017年 | 180 |
2018年 | 180 |
2019年 | 180 |
2020年 | 180 |
2021年 | 180 |
2022年 | 180 |
2023年 | 180 |
2024年(会社予想) | 188 |
配当については、業績に関係なく2023年までの年間配当は毎年180円で、遡ると2009年から10年以上180円で変わっておらず、30期以上減配はしていません。そんななか、前期はレバレッジ低下の進捗および将来の成長に対する自信に基づく増配として、久しぶりに8円の増配見込みとしています。
武田薬品工業の配当方針は、毎年の年間配当金を増額または維持するとしており、前期より累進配当を導入していますので、今期配当は190円台への増配を期待したいです。
5月10日(金)
続いては週末という事で決算発表もピークを迎えた5月10日に決算発表を予定している銘柄の中から増配が期待できそうな銘柄を見ていきます。
【9432】NTT
5月10日決算発表最初の銘柄はNTTです。NTTは通信事業を主体とするNTTグループの持株会社で、2020年にはNTTドコモを完全子会社化しています。
業績は順調に増益が続いており、前期も過去最高益の見込みにしているなか第3四半期時点の通期進捗率も80%付近と順調に推移していますので、前期の最終着地や今期の更なる増益にも期待が持てる状況です。
配当推移
銘柄名 | NTT |
2015年 | 1.8 |
2016年 | 2.2 |
2017年 | 2.4 |
2018年 | 3 |
2019年 | 3.6 |
2020年 | 3.8 |
2021年 | 4.2 |
2022年 | 4.6 |
2023年 | 4.8 |
2024年(会社予想) | 5 |
配当についても連続増配が続くなか、前期見込みは2015年と比較して3倍弱の水準へ増えています。従って今期見込みも増配発表となる可能性は高いですが、NTTは去年株式の25分割を行った事で配当額も小数点が付くほど小刻みになっており、最近の増配幅は0.2円から0.4円といったところです。
以上の点を踏まえると、0.5円増配の5.5円発表を期待したいところですが、5.2円の可能性が高そうな気はします。
【9433】KDDI
5月10日決算発表2番目の銘柄は同じく通信会社のKDDIです。KDDIの業績も最近は増益が続いていましたが、前期の最終利益は4月10日にミャンマー事業に絡む特別損失を計上するとして下方修正を発表した事で減益予測になっています。
という事で、前期は久しぶりに減益での最終着地となりそうですが、本業は順調に推移していますので、今期の巻き返しを期待したいです。
配当推移
銘柄名 | KDDI |
2015年 | 56 |
2016年 | 70 |
2017年 | 85 |
2018年 | 90 |
2019年 | 105 |
2020年 | 115 |
2021年 | 120 |
2022年 | 125 |
2023年 | 135 |
2024年(会社予想) | 140 |
以上の様に前期業績は減益となりそうですが、前期配当は増配見込みのままで、前期までの配当推移も22期連続の増配予定となっています。ただ、最近の増配幅は5円から10円とそこまで大きいわけではありませんので、今期見込みは恐らく年間145円の5円増配で発表しそうな気がします。
【9882】イエローハット
5月10日決算発表3番目の銘柄はイエローハットです。イエローハットはカー用品を専門に取り扱う量販店で、現在全国に700店舗以上展開しています。
業績は過去最高益が続いており、前期も増益見込みにしているなか第3四半期時点の通期進捗率は83%付近と順調に推移していますので、最終着地に期待が持てる状況となっています。
配当推移
銘柄名 | イエローハット |
2015年 | 23 |
2016年 | 27 |
2017年 | 30 |
2018年 | 33 |
2019年 | 36 |
2020年 | 46 |
2021年 | 54 |
2022年 | 58 |
2023年 | 62 |
2024年(会社予想) | 66 |
配当も好調な業績と連動して10年以上の連続増配となっているなか、現状の配当性向も28%付近と、配当方針の目安としている配当性向30%と比較して余裕がある水準です。
以上の点に加え、最近は4円刻みの増配が続いている事を考慮すると、イエローハットについては前期の配当増額も期待できそうですし、今期配当見込みは最低でも70円の大台を超えてきそうな印象です。
【1925】大和ハウス
5月10日決算発表4番目の銘柄は大和ハウスです。大和ハウスは大阪が本社の住宅総合メーカーで住宅の他に商業施設や事業施設も手掛けています。
前期業績は一時的要因の反動もあり減益見込みにしている状況ですが、第3四半期時点の通期進捗率は82%付近と順調に推移していますので、前期業績の上積みや今期は増益も期待できそうな印象です。
配当推移
銘柄名 | 大和ハウス |
2015年 | 60 |
2016年 | 80 |
2017年 | 92 |
2018年 | 107 |
2019年 | 114 |
2020年 | 115 |
2021年 | 116 |
2022年 | 126 |
2023年 | 130 |
2024年 | 140 |
配当は順調に増配が続いており、前期も業績は減益見込みですが、第2四半期決算で5円の増額を発表した事で10円の増配予測になっています。大和ハウスは年間配当の下限を130円、配当性向の目安を35%以上としており、現状の配当性向は34%付近と余裕もありますので、前期配当の更なる増額は厳しそうですが、今期見込みは最低でも145円、できれば150円で発表して欲しいところです。
【7268】ホンダ
5月10日決算発表最後の銘柄はホンダです。ホンダは日本を代表する輸送機器メーカーで、オートバイの販売台数、売上高は世界1位となっており、国内に限らず北米やアジアなど世界各国に製品を販売しています。
前期業績は四輪販売台数の増加や商品価値向上に見合う値付けに加え、円安影響などで大きく増益見込みにしているなか、第3四半期時点の通期進捗率も90%付近と好調に推移していますので、前期の更なる上積みにも期待が持てる状況です。
配当推移
銘柄名 | ホンダ |
2015年 | 29.3 |
2016年 | 29.3 |
2017年 | 30.6 |
2018年 | 33.3 |
2019年 | 37 |
2020年 | 37.3 |
2021年 | 36.6 |
2022年 | 40 |
2023年 | 40 |
2024年(会社予想) | 58 |
配当も順調に増配が継続しているなか、前期配当は一気に18円と大幅増配見込みになっています。そんななか、最近の業績好調要因である円安は継続しており、今期の増益にも期待ができるなか、現状の配当性向は目安としている29%付近と、まだまだ余裕があります。
以上の点を踏まえると、前期配当は既に大幅増配見込みですので、ここからの更なる増額は厳しそうですが、今期配当は65円から70円付近までの大幅増配を期待したいです。
5月14日(火)
続いては決算発表も終盤を迎える5月14日に決算発表を予定している銘柄の中から見ていきます。
【7202】いすゞ自動車
5月14日決算発表最初の銘柄はホンダに続き自動車メーカーのいすゞ自動車です。いすゞ自動車はトラックやバスなどの商用車をメインに製造しており、アジアや北米を中心に直近の海外売上比率は7割近くになっています。
その分、最近の業績は円安の影響もあり好調が続いており、前期業績も過去最高益見込みにしているなか、第3四半期時点の通期進捗率は97%付近と既に予測並みの利益は稼げている状況でしたので、更なる上積みも期待できそうな状況です。
配当推移
銘柄名 | いすゞ自動車 |
2015年 | 30 |
2016年 | 32 |
2017年 | 32 |
2018年 | 33 |
2019年 | 37 |
2020年 | 38 |
2021年 | 30 |
2022年 | 66 |
2023年 | 79 |
2024年(会社予想) | 86 |
配当についても2022年以降は業績好調や配当性向の引き上げで大幅増配が続いているなか、前期見込みも第2四半期決算で6円の増額が発表された事で7円の増配見込みになっています。
以上の点を踏まえると、今期も大幅増配を期待したくなりますが、いすゞ自動車は第3四半期決算も販売台数の下方修正を理由に業績の上方修正を行いませんでしたので、今期配当も最初は保守的に2円程度の増配見込みで発表しそうな気もします。
【1332】ニッスイ
5月14日決算発表2番目の銘柄はニッスイで、水産品の加工や物流を手掛ける大手水産メーカーです。水産メジャーとして世界各地にネットワークを持っており、直近の海外売上比率は4割近くを占めています。
最近の業績はコロナからの経済回復や円安の追い風もあり過去最高益が続いているなか、前期も更に増益予測にしていますので、順調な最終着地が期待できそうな状況です。
配当推移
銘柄名 | ニッスイ |
2015年 | 3 |
2016年 | 5 |
2017年 | 6 |
2018年 | 8 |
2019年 | 8 |
2020年 | 8.5 |
2021年 | 9.5 |
2022年 | 14 |
2023年 | 18 |
2024年(会社予想) | 24 |
前期配当についても期初当初は年間20円の2円増配見込みで発表していましたが、第3四半期決算で期末配当を4円増額した事で年間6円の大幅増配になっています。
また、ニッスイは配当方針に具体的な配当性向の目安を明記していませんが、現在の配当性向も32%付近と余裕がありますので、今期も最低2円、できれば期初当初から4円増配の28円くらいで発表してくれたら嬉しいです。
【3431】宮地エンジニアリング
5月14日決算発表3番目の銘柄は宮地エンジニアリングで、橋梁や鉄骨などを施工する建設会社です。既設橋梁の保全や補修、シールドトンネル向けの鋼製セグメントなども手掛けており、国土交通省や高速道路会社などの官公庁が主要顧客となっています。
最終利益は30億円台で安定感があるなか、前期は2割以上の増益見込みにしていますが、第3四半期時点の通期進捗率は97%付近と順調に推移していますので、前期の更なる上積みや今期増益にも期待できそうです。
配当推移
年 | 宮地 |
2015年 | 10 |
2016年 | 20 |
2017年 | 20 |
2018年 | 20 |
2019年 | 30 |
2020年 | 40 |
2021年 | 40 |
2022年 | 70 |
2023年 | 70 |
2024年(会社予想) | 180 |
配当推移については、去年8月に発表した第1四半期決算で2027年3月期までの目安を総還元性向60%に引き上げた事で前期見込みは大幅増配になっています。新しい配当方針のもと、第3四半期決算でも業績と連動して20円の配当増額を発表していますので、今期の増配にも期待できそうです。
ただ、現状の配当性向は64%付近とそこまで余裕がある水準ではありませんので、前期並みの増配幅は厳しいと思いますが、キリの良い200円までは増配して欲しいところです。
【8425】みずほリース
5月14日決算発表最後の銘柄はみずほリースです。みずほリースは2019年により一層の事業成長及び企業価値の向上を実現していくため、みずほ銀行と資本業務提携を実施し、商号を興銀リースからみずほリースに変更しています。本業は順調に推移しており、前期業績も過去最高益を予測するなか、第3四半期時点の通期進進捗率は89%付近と順調に推移していますので、前期の更なる上積みや今期の増益も期待できそうです。
配当推移
銘柄名 | みずほリース |
2015年 | 11.2 |
2016年 | 12 |
2017年 | 12.8 |
2018年 | 14 |
2019年 | 15.6 |
2020年 | 16.4 |
2021年 | 18.4 |
2022年 | 22 |
2023年 | 29.4 |
2024年(会社予想) | 34.4 |
配当推移について、みずほリースは今年の3月末に株式の5分割を行っていますので金額が細かくなっていますが、順調に増配を継続中です。そんななか、前期は株主優待を廃止して、今後は配当等による利益還元に集約するとしており、実際前期配当は株主優待廃止に伴う費用減少を総合的に考慮し、第2四半期決算で6円の増額を行っています。
以上の点に加え、現状の配当性向は27%と余裕がある事や今期業績も増益の期待が持てる事を考慮すると、5円以上の増配となる年間40円見込みでの発表を期待します。
5月15日(水)
最後は、いよいよ決算発表もほぼ終わりとなる5月15日に予定している銘柄の中から4銘柄を見ていきます。
【8316】三菱UFJFG
5月15日決算発表最初の銘柄は三菱UFJFGで、メガバンクの三菱UFJ銀行を中核に持つ国内最大手の金融グループです。最近の業績は順調に推移しており、前期は大幅増益見込みにしているなか、第3四半期時点の通期進捗率も99%付近と既に予測並みの利益は稼げている状況です。
ただ、前期の第4四半期は一時的要因の反動で大きく減益となる可能性が高いですので、最終着地は予測並みとなりそうですが、今期の更なる増益は期待できそうな状況です。
配当推移
銘柄名 | 三菱UFJ |
2015年 | 18 |
2016年 | 18 |
2017年 | 18 |
2018年 | 19 |
2019年 | 22 |
2020年 | 25 |
2021年 | 25 |
2022年 | 28 |
2023年 | 32 |
2024年(会社予想) | 41 |
配当も順調に増配が継続しているなか、最近の増配幅は業績好調を背景に大きくなっており、前期は一気に9円の大幅増配と過去最高の引き上げ幅になっています。
ただ、三菱UFJFGの配当方針は「2023年度までに配当性向40%への累進的な引き上げをめざす」としており、現状の配当性向は37%付近ですので、前期は既に大幅増配見込みですが最終着地次第では更なる増額も期待できそうです。ちなみに、現状のEPSで配当性向40%を計算すると44.2円となりますので、前期配当は2円から3円程度の増額があるかもしれません。
そして、今期は新しい配当方針も気になるところですが、累進配当政策継続のもと年間50円見込みで発表してくれれば言う事はありません。
【8316】三井住友FG
5月15日決算発表2銘柄目は、同じくメガバンクの三井住友銀行やSMBC日興証券などを傘下に持つ三井住友FGです。最近の業績は順調に推移しており、今期も第2四半期決算で通期最終利益の見通しを上方修正しているなか、第3四半期時点の通期進捗率も86%付近と順調に推移していますので、前期業績の更なる上積みや今期増益も期待できそうな状況です。
配当推移
銘柄名 | 三井住友FG |
2015年 | 140 |
2016年 | 150 |
2017年 | 150 |
2018年 | 170 |
2019年 | 180 |
2020年 | 190 |
2021年 | 190 |
2022年 | 210 |
2023年 | 240 |
2024年(会社予想) | 270 |
配当も順調に増配が続いており、特に最近は好調な業績を背景に大幅増配が続いています。
ちなみに三井住友FGの配当方針は累進的配当方針および配当性向40%を維持としており、現状の配当性向は39%付近ですので、前期配当の更なる増額は厳しそうな印象です。
ただ、今期は増益や配当性向の引き上げも含め、一気に年間300円での発表を期待しています。
【8593】三菱HCキャピタル
5月15日決算発表3銘柄目は三菱HCキャピタルで、業績は順調に推移しているなか、前期最終利益も過去最高益の見込みにしていますが、第3四半期時点の通期進捗率は67%付近と苦戦しています。
ただ、航空セグメントの利益計上は下期偏重である事や不動産や環境エネルギーセグメントにおいても大口のアセット売却益の計上を見込むとしていますので、予測通りに過去最高益で着地できるか注目です。
配当推移
銘柄名 | 三菱HCキャピタル |
2015年 | 9.5 |
2016年 | 12.3 |
2017年 | 13 |
2018年 | 18 |
2019年 | 23.5 |
2020年 | 25 |
2021年 | 25.5 |
2022年 | 28 |
2023年 | 33 |
2024年(会社予想) | 37 |
配当も順調に増配傾向が続いており、連続増配は2023年までで24期連続と国内トップクラスとなっています。そんななか、増配額も2023年は5円、前期は現状4円の増配見込みと好調な業績を背景に大きくなっています。
三菱HCキャピタルの配当方針目安は配当性向40%以上としており、現状の配当性向は44%付近ですので、前期配当は最終利益がどの様に着地しようと予測通りになりそうです。
ただ、今期見込みは国内トップクラスの連続増配記録を継続中な事や最近の増配幅を考慮すると、最低でも年間40円見込みでは発表して欲しいところです。
【8584】ジャックス
5月15日決算発表4番目の銘柄はジャックスです。ジャックスはオートローンなどのクレジット事業や一括・分割ショッピングのクレジットカード・ペイメント事業などを手掛けており、最近の業績は数年前の2倍以上に増えています。
前期も過去最高益を更新する見込みにしているなか、第3四半期時点の通期進捗率も79%付近と順調に推移していますので、前期の更なる上積みや今期の増益にも期待したい状況です。
配当推移
銘柄名 | ジャックス |
2015年 | 70 |
2016年 | 70 |
2017年 | 75 |
2018年 | 80 |
2019年 | 80 |
2020年 | 95 |
2021年 | 105 |
2022年 | 160 |
2023年 | 190 |
2024年(会社予想) | 210 |
配当も最近の好調な業績と連動して増配が続いており、特に最近は増配額も大きくなっています。ジャックスの配当方針は連結配当性向35%を目安としていますが、中期経営計画の最終年度2025年3月期までに段階的な引き上げを実施する方針ともしています。
ちなみに現状の配当性向は32%付近ですので、前期も予測通りに着地できれば10円程度の増額が期待できそうで、今期も更なる増益により年間250円発表があるかもしれません、
【8766】東京海上HD
最後の銘柄は保有銘柄最後となる5月20日に決算発表を予定している東京海上HDです。東京海上HDは東京海上日動火災保険や日新火災海上などを傘下にしている保険持株会社です。
最近の業績はコロナや自然災害の影響で増減が大きくなっていますが、前期業績は過去最高益を大きく更新する予測にしているなか、第3四半期時点の通期進捗率も77%付近と順調に推移していますので、予測付近での最終着地ができそうな印象です。
配当推移
銘柄名 | 東京海上HD |
2015年 | 31.67 |
2016年 | 36.67 |
2017年 | 46.67 |
2018年 | 53.33 |
2019年 | 83.33 |
2020年 | 75 |
2021年 | 78.33 |
2022年 | 85 |
2023年 | 100 |
2024年(会社予想) | 121 |
配当についても、コロナショックで減配となった2020年以外は順調に増配が続いているなか、2023年は業績が減益のなかでも15円の増配を行っており、前期は現状21円の増配見込みと最近は増配幅も大きくなっています。
また、東京海上HDの配当方針は5年平均の修正純利益に配当性向50%を目安にしており、原則減配はしないとしていますが、相対的に利益⽔準が低位だった2019~20年度が5年平均の対象期間から外れる事で配当原資が切り上がり、2024年~2025年は単年度の利益成⻑以上に配当金が上昇する見込みとしています。
以上の点を踏まえると、今期業績は前期の反動もあり減益見込みとなるかもしれませんが、配当は10円から20円近い増配を期待したくなります。
まとめ
今回は今週以降に決算発表を予定している銘柄の中から増配が期待できそうな銘柄を選定し、その増配額まで予想してみました。今回検証した銘柄は全て私が現在保有している銘柄という事もあり、個人的な希望もそれなりに入っていますので、もちろん予想額通りに増配が発表されるかは分かりません。
ただ、最近の日本株全体の好調な業績や株主還元力向上を見ていると、可能性が全く無いわけでもないと思っています。という事で、実際にどんな決算が発表されたかは決算発表日に改めてブログ記事で検証しますので、そこで答え合わせができればと考えています。
今週以降の本決算で増配が期待できる銘柄はYouTubeで動画も投稿していますので、あわせてご覧ください。
40代元証券マンの高配当株投資(YouTube編)
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