【2023年5月後半】期待以上の本決算だった高配当株8選

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銘柄検証

3月期銘柄の本決算発表も先週でひと段落しましたが日本は3月期銘柄が多く、また今回は本決算という事で前期の実績はもちろんですが、今期の予測も含めどの様な発表になるのか注目が集まっていました。

そして4月末から5月11日までに本決算が発表された銘柄については、先週16日(火)に検証記事を投稿していましたので、今回は5月12日以降に発表された本決算のうち保有銘柄を中心に期待以上の内容だった8銘柄を検証していきます。

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5月12日(金)

最初は決算発表がピークを迎えた5月12日(金)に本決算を発表した銘柄からですが、保有銘柄の中から4銘柄を検証していきます。

【1925】大和ハウス

5月12日本決算発表最初の銘柄は大和ハウスです。

大和ハウスは大阪が本社の住宅総合メーカーで住宅の他に商業施設や事業施設も手掛けており、また現在25の国と地域で地域密着型の事業を展開するなど海外への進出も注力しています。

大和ハウスは本決算発表前の4月24日に前期の通期最終利益見込みを800億円程度上方修正していましたので、今期の業績や配当見込みをどの様に発表するのか注目でした。

本決算

大和ハウスは5月12日に本決算を発表しており、前期の通期最終利益は3083億円と831億円の増益、配当は4円増配の年間130円としています。

今期予測は最終利益が2500億円と583億円の減益見込みとしていますが、配当は5円増配の年間135円で発表しています。

また、来年3月末までを期限とする上限350億円の自社株買いも発表しました。

本決算の感想

決算の感想について、前期業績は直前で上方修正があったため、ほぼ予想通りの着地となりました。

しかし上方修正の要因は、退職給付に関する割引率変更などの一時的要因が含まれていたため、今期業績は反動で大幅減益予測となっています。

ただ数年単位でみると業績は順調に推移しており、今期配当も増配見込みな事に加え、自社株買いの発表もありましたので、今期も期待できそうです。

【8425】みずほリース

5月12日本決算発表2銘柄目はみずほリースです。

みずほリースは、リース及び割賦といった「モノ」に係わるファイナンスを中心に発展し、現在では法人向け総合金融サービスグループとして国内外で積極的に事業を展開しています。

前期業績は収益性の高いファイナンスや不動産分野での資産積上、採算重視の取り組みなどのために好調を維持しており、過去最高益を見込む通期予測に対しても第3四半期時点の進捗率は95%付近と更なる上積みも期待できる状況でした。

本決算

みずほリースは5月12日に本決算を発表しており、前期の通期最終利益は283億円と134億円の増益、配当は37円増配の年間147円としています。

今期予測は最終利益が310億円と27億円の増益見込みとしているなか、配当は19円増配の年間166円で発表しています。

業績好調の要因は、ベースの収益力が着実に伸長し、注力分野での資産積上げおよび採算重視の取組を継続しているためとの事です

本決算の感想

決算の感想ですが、前期業績は通期最終利益が従来予想を約23億円上回り、配当も従来予想から17円増額するほど期待以上の最終着地でした。

そして今期も増益見込みのなか配当も19円増配と増配幅が大きくなっていますが、配当性向は26%付近とまだまだ余裕のある水準です。

2022年は航空業界の低迷により大きな減益に陥りましたが、今後は完全復活が期待できそうです。

【9069】センコーグループHD

5月12日本決算発表3銘柄目は、センコーグループHDです。

センコーグループHDは、量販店や小売チェーン店の物流業務に加え、鉄骨部材、外壁などの住宅物流、化学合成製品の輸送など様々な商品の物流を手掛けています。

最近の業績は物流需要の高まりを受けて増益が続いており、前期業績も過去最高益を見込む通期最終利益に対して、第3四半期時点の進捗率は90%を超えていましたので、最終着地での上積みが期待できそうでした。

本決算

センコーグループHDは5月12日に本決算を発表しており、前期の通期最終利益は153億円と1億円の増益、配当は据え置きの年間34円としています。

今期予測は最終利益が167億円と14億円の増益見込みとしているなか、配当は2円増配の年間36円で発表しています。

業績好調の要因は、電気料金ならびに燃料価格や仕入価格の上昇、コロナ特需の剥落などがありましたが、拡販ならびに料金・価格改定などにグループ全体で取り組むと共に、M&Aを推進した結果としています。

本決算の感想

決算の感想について、前期業績は従来予想を下回る着地となり配当も据え置きでしたが、今期はそれぞれ増益、増配の見込みとなっています。

そして今後の経済環境については、海外景気の下振れリスクやドライバーの2024年問題などの懸念材料はありますが、コロナ禍からの回復や雇用・所得環境の改善が進むことなどにより、緩やかに成長していくことが期待されるとしていますので、センコーグループHDの将来にも期待したいです。

【1332】ニッスイ

5月12日本決算発表4銘柄目はニッスイです。

ニッスイは水産品の加工や物流を手掛ける大手水産メーカーで、家庭用の冷凍食品でも馴染みがあると思います。

前期業績は過去最高益を見込む通期最終利益に対しても第3四半期時点の進捗率は92%付近と順調に推移していましたので、本決算での更なる上積みが期待できる状況でした。

本決算

ニッスイは5月12日に本決算を発表しており、前期の通期最終利益は212億円と40億円の増益、配当は4円増配の年間18円としています。

今期予測は最終利益が215億円と3億円の増益見込みとしているなか、配当は2円増配の年間20円で発表しています。

業績好調の要因は、国内外での販売が堅調に推移している事や国内養殖事業の改善に加え、加工品の販売好調、北米事業の経費削減などのためとしています。

本決算の感想

決算の感想ですが、前期業績は第3四半期までの好調な状況を維持し、従来予想を12億円上回る過去最高益の最終利益に加え、配当も従来予想から2円増額と期待以上の最終着地となりました。

今期も好調な流れは継続するとして、増益、増配見込みで業績予想を発表していますので、更なる上方修正も期待したいです。

5月15日

決算発表も終盤を迎えた5月15日(月)は保有銘柄の中で三菱UFJFGや三井住友FGのメガバンク、三菱HCキャピタルと高配当株投資家にも人気が高い3銘柄の決算を見ていきます。

【8316】三菱UFJFG

5月15日本決算発表最初の銘柄は三菱UFJFGで、メガバンクの三菱UFJ銀行を中核に持つ国内最大手の金融グループです。

前期業績について本業は順調に推移していますが、MUB(米国地銀ユニオンバンク)の株式譲渡に絡む臨時損失が発生した事で、第3四半期時点の進捗率は34%付近と悲惨な状況になっていました。

しかし、この損失の大部分は特別利益として第4四半期に戻ってくるとしており、特別利益を勘案すると第3四半期時点の最終利益は1兆1449億円と既に通期目標をクリアしているとの事でしたので、本決算での大逆転に期待が集まっていました。

本決算

三菱UFJFGは5月15日に本決算を発表しており、前期の通期最終利益は1兆1164億円と144億円の減益となっていますが、配当は4円増配の年間32円としています。

今期予測は最終利益が1兆3000億円と1836億円の増益としており、配当は9円増配の年間41円で発表しています。

本決算の感想

決算の感想ですが、第4四半期に見込んでいたMUB関連の特別利益の影響で従来予想を上回る最終着地となりました。

それでも前期配当は据え置きで最終利益も昨対までわずかに届かなかった点は少し気になりましたが、そんな懸念も吹き飛ぶほど期待を上回る今期予測となっています。

特に配当は一気に9円の増配と予想をはるかに上回る増配幅でしたので、国内最大手の金融グループとして今期も期待できそうです。

【8316】三井住友FG

5月15日本決算発表2銘柄目は三井住友FGで、メガバンクの三井住友銀行やSMBC日興証券などを傘下に持つ金融持株会社です。

前期業績は630億円程度の増益を見込む通期最終利益に対して、第3四半期時点の進捗率は99%付近と順調に推移していましたので、更なる上積みが期待できました。

また、配当方針は累進配当のもと前期までに配当性向40%を目指す方針でしたので、今期以降どの様な配当方針になるのかも注目でした。

本決算

三井住友FGは5月15日に本決算を発表しており、前期の通期最終利益は8058億円と992億円の増益、配当は30円増配の年間240円としています。

今期予測は最終利益が8200億円と142億円の増益見込みとしているなか、配当は10円増配の年間250円で発表しています。

業績好調の要因は、法人貸出の増加や付帯取引の獲得に加え、決済ビジネスなどが好調に推移したためとの事です。

本決算の感想

決算の感想について、第3四半期までの好調な流れが継続し、最終利益は従来予想を358億円、配当は10円上回る完璧な最終着地でした。

今期も更に増益、増配予測としていますが、現状の好調な流れが続けば今期も更なる上方修正が期待できそうです。

また、配当方針も配当性向 40%と累進配当の継続を発表していますので、今後の増配にも期待です。

【8593】三菱HCキャピタル

5月15本日決算発表3目銘柄目は三菱HCキャピタルです。

三菱HCキャピタルは2021年4月に三菱UFJリースと日立キャピタルの合併により誕生した総合リース会社です。

前期業績は過去最高益を見込む通期最終利益に対して、第3四半期時点の進捗率は78%付近と順調に推移していましたので、綺麗な最終着地に期待でした。

また、配当方針は2023年4月にスタート予定の新中期経営計画期間中の配当性向イメージである40%程度に沿って決定するとしていましたので、実際にどの様な配当方針になるのかも注目でした。

本決算

三菱HCキャピタルは5月15日に本決算を発表しており、前期の通期最終利益は1162億円と168億円の増益、配当は5円増配の年間33円としています。

今期予測は最終利益が1200億円と38億円の増益見込みとしているなか、配当は4円増配の年間37円で発表しています。

業績好調の要因は、2021年11月に完全子会社化した米国の海上コンテナリース会社CAI の利益貢献や貸倒関連費用の減少に加え、海外地域セグメントの米州事業の伸長などとしています。

本決算の感想

決算の感想について、前期業績は従来予想を最終利益で62億円、配当は2円上回る期待以上の最終着地でした。

今期見込みもそれぞれ増益、増配としていますが、今までの経緯をみると保守的にも思えますので、今後の上方修正にも期待です。

また、2025年度までの中期経営計画も発表され、株主還元は配当によって行うことを基本とし、利益成長を通じて配当総額を持続的に高めつつ、目安の配当性向は40%以上と示されましたので、今後の増配にも期待できそうです。

【8766】東京海上HD

本決算検証最後の銘柄は5月19日に本決算を発表した東京海上HDで、東京海上日動火災保険や日新火災海上などを傘下にしている保険持株会社です。

前期業績は国内や台湾におけるコロナの影響や自然災害といった一過性の影響で大きく減益見込みとしているなか、第3四半期時点の進捗率は73%付近と微妙な水準でしたので、どこまで持って来れるのか、今期の予測も含め注目でした。

本決算

東京海上HDは5月19日に本決算を発表しており、前期の通期最終利益は3764億円と440億円の増益、配当は15円増配の年間100円としています。

今期予測は最終利益が5300億円と1536億円の増益見込みとしており、配当は21円増配の年間121円で発表しています。

また、9月22日までを期限とする上限500億円の自社株買いも発表しています。

本決算の感想

決算の感想ですが、前期業績は従来予想を60億円程度上回る最終着地で、今期予測は増益、増配見込みと期待を上回る決算内容でした。

特に最終利益は過去最高益の見込みとしていますので、前期の反動を期待したいです。

また、自社株買いについても年間を通じて1000億円を機動的に実⾏していく⽅針としていますので、今後追加の自社株買いが発表される可能性も高そうです。

まとめ

今回は5月12日以降に発表された本決算の中から、期待以上の内容だった8銘柄を検証しました。

前回5月11日までに決算を発表した銘柄もそうでしたが、今回の8銘柄も前期業績は原材料費の高騰や為替の過度な変動など懸念材料が複数あるなか、好調な業績だった銘柄が多く、今期の予測についても順調な見通しの銘柄が多かった印象です。

そして増配や自社株買いなどで株主還元力を高めている企業も多く、この様な決算を見ると改めて日本株にはまだまだ魅力的な銘柄が多いのだと感じましたので、引き続き日本の優良高配当株を購入していきたい気持ちが強まりました。

本決算が期待以上だった8銘柄はYouTubeで動画版も投稿していますので、あわせてご覧ください。

【2023年5月後半】本決算が期待以上の内容だった高配当8銘柄

40代元証券マンの高配当株投資(YouTube編)

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