伊藤忠エネクスは高配当銘柄として投資可能か株価や今後を検証

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銘柄検証

今回はガスや石油製品などのエネルギーをメインで取り扱っており、配当利回りも4%を超えている伊藤忠エネクスが高配当銘柄として投資可能か検証していきます。

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伊藤忠エネクスとは

まず伊藤忠エネクスの事業内容を簡単にまとめていきます。

伊藤忠エネクスは伊藤忠グループ中核のエネルギー商社で、エネルギー商社としての売上は業界トップクラスです。

ガスや石油関連製品を全国のガソリンスタンドや工場、病院、一般家庭へ販売しています。

経営理念は『社会とくらしのパートナー~エネルギーと共に・車と共に・家庭と共に~』としており、社会インフラとしてのエネルギーから人を育み、くらしと心を豊かにするエネルギーまでを事業領域としています。

伊藤忠エネクスの現状

2021年3月期は石油製品の輸出入事業における原油価格の変動を捉えたオペレーションで大幅増益となった事もあり、コロナショックによる落ち込みをカバーし増益となっています。

今期はコロナ感染拡大によるリモート勤務や外出自粛の影響は残るとしていますが、ガソリン、軽油の販売量、店舗、工場などの稼働率は回復傾向との事です。

直近決算

伊藤忠エネクスは1月に第3四半期決算を発表しており、第3四半期時点の最終利益は113億円と前年同期比で18億円の増益ですが、通期最終予測は125億円、年間配当は46円で変更ありません。

業績好調の要因は前年同期の原油価格の変動を捉えたオペレーションによる一過性収益の反動などがあったものの、LPガス輸入価格上昇に伴う在庫影響やメガソーラーの子会社化に伴う評価益により増益となり第3四半期時点の過去最高益を更新しています。

株価推移

株価はコロナショック時に716円まで売られましたが、その後は1100円を超える水準まで値を戻しています。その後は再び1000円を割れる水準まで売られ、直近では1050円付近での動きとなっています。

業績推移

2018年からの最終利益推移と2020年からの第3四半期時点の最終利益を見ていきますが順調に増加傾向です。

第3四半期時点最終利益(億円)

銘柄名伊藤忠エネクス
2020年3月期第3四半期92
2021年3月期第3四半期95
2022年3月期第3四半期113
2020年3月期通期進捗率(%)76.6
2021年3月期通期進捗率(%)78.5
2022年3月期通期進捗率(%)90.4

通期最終利益(億円)

銘柄名伊藤忠エネクス
2018年3月期110
2019年3月期115
2020年3月期120
2021年3月期121
2022年3月期(会社予想)125

コロナショックの影響を受けた2021年も原油価格の変動を捉えたオペレーションで増益となっています。

また今期第3四半期時点の通期進捗率は90%を超えていますので、本決算での上方修正も期待できる水準です。

配当推移

銘柄名伊藤忠エネクス
2015年22
2016年24
2017年32
2018年40
2019年42
2020年44
2021年50
2022年(会社予想)46

2015年からの配当推移を見ていきます。

2021年までは順調に増配傾向でしたが、2022年3月期は現状4円減配見込みとなっています。

しかし2021年は設立60周年の記念配当が6円出ていましたので、記念配当を考慮すると2022年も増配予定です。

伊藤忠エネクスの配当方針は、継続的に安定配当を実施することを重要方針として掲げており、その指針を連結配当性向40%以上としています。

株価等指標(2022年4月22日時点)

銘柄コード株価PERPBR配当配当利回り配当性向
伊藤忠エネクス813310619.60.84464.3441.5

伊藤忠エネクスの配当利回りは増配が続いているなか、株価は横ばいが続いていますので4%半ばの水準です。

PERは9.6倍付近、PBRは0.8倍台と市場平均と比較して割安な数値です。

伊藤忠エネクスの今後

伊藤忠エネクスは2022年度までの中期経営計画を策定しており、その中で3つの基本方針を示しています。

基盤の維持・拡大

国内販売ネットワーク、顧客基盤の更なる充実やアジアを中心とした海外事業の展開強化を掲げています。

環境・エネルギービジネスの深化

環境商材をはじめ電力他多様なエネルギーで未開拓エリア(新事業領域)への進出や再生可能エネルギーを中心に、発電から売電まで電力事業の更なる拡大を目指す。

次世代人材の育成

事業部門・商材(縦割り)の壁を越え、国内外で活躍するマルチ人材の育成に注力

伊藤忠エネクスの投資判断

今までの点を踏まえ伊藤忠エネクスの投資判断ですが、業績、配当は安定傾向で現在の配当利回りも4%を超えていますので高配当銘柄として十分購入を検討できる銘柄だと思います。

エネルギービジネスは、脱炭素の流れを受けたガソリン車の販売禁止や電力販売の自由化など変化の大きい分野ではありますが、伊藤忠グループという抜群の顧客基盤やネットワークを活かし今後の展開も楽しみな企業です。

また、このブログを以前からご覧頂いた事がある方はご存じかと思いますが、私は総合商社の伊藤忠商事をずっと購入候補銘柄にしていましたが、株価の強さについていけず結局まだ購入出来ていません。

3月権利落ち以降も伊藤忠商事の株価は強い傾向が続いていますので、今回伊藤忠エネクスを検証して高配当株としての魅力を感じましたし、伊藤忠グループという事もありますので、先に伊藤忠エネクスを購入しようかなとも思いました。

伊藤忠エネクスの投資判断はYouTubeで動画版を投稿していますのであわせてご覧ください。

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