2022年7月上旬に2つの高配当株を購入した理由

スポンサーリンク
銘柄検証

私は7月2日に投稿した6月末の保有銘柄についてまとめた投稿の最後で、7月上旬の株式市場は7月8日にETFの分配金捻出に絡む売りが集中している事や7月13日にアメリカの消費者物価指数(CPI)の発表が控えている事で弱含む展開を予想していました。

しかし、実際の相場は意外と底堅く推移しており、特に7月初旬は想像よりも強い動きとなりました。

その様な相場展開でしたが、7月上旬に2つの高配当株を新規で購入しましたので購入した銘柄の現状や購入した理由についてまとめていきます。

スポンサーリンク

2022年下半期に購入したい9銘柄

私は約1ヶ月前に2022年下半期に購入したい9銘柄の記事を投稿しており、こちらがその9銘柄です。

銘柄コード株価PERPBR配当配当利回り配当性向
伊藤忠商事800136557.71.281303.5627.2
稲畑産業809822316.20.731155.1532.0
伊藤忠エネクス813310439.00.82484.6041.6
GSIクレオス810112829.20.64705.4650.4
三菱HCキャピタル85936248.20.68314.9740.4
スカパーJSAT94125119.90.61183.5234.8
センコーグループHD90698417.80.85344.0431.6
三菱UFJ8306731.19.20.54324.3840.2
エディオン273011828.60.61443.7232.1

下半期に購入したいとしていましたが、この9銘柄より6月下旬に伊藤忠エネクスを購入しています。

そして7月は更にこの9銘柄の中より2銘柄を新規で購入しましたので、ここからは購入した2銘柄について個別にまとめていきます。

【8098】稲畑産業(化学専門商社)

1つ目の購入銘柄は稲畑産業です。

稲畑産業は3月権利落ち後から購入を検討していましたが、権利落ち以降もなかなか株価が下がらず、ようやく購入できた感じです。

稲畑産業は自動車向けの高機能樹脂や生活用品などへの合成樹脂、また水産、農産物を取り扱う食品なども、海外を含め多くの取引先へ販売している専門商社です。

現在海外18カ国に約60拠点を展開しており、市場開発、製造加工、物流、ファイナンス等の機能商品やマーケットの専門知識、ノウハウに基づく企画、提案などを行っています。

直近業績

2022年3月期の最終利益は223億円と86億円の増益、配当は年間110円と47円の増配です。

今期予測は205億円と18億円の減益見込みですが、配当は5円増配の年間115円見込みで発表しています。

前期業績好調の要因は、コロナ感染拡大による大幅な落ち込みからの回復や原材料販売価格の上昇に加え、円安が寄与した事や保有していた投資有価証券売却の為としています。

政策保有株式の縮減方針

前期業績の押し上げ要因となった保有株式の売却方針について触れておきます。

稲畑産業は6月に発表した中期経営計画で政策保有株式の残高を2年後(2024年3月期)までに2021年3月末残高に対して50%削減する従来の方針に加え、今後5年間(2027年3月末まで)で2021年3月末残高に対して概ね80%を削減する新たな方針を追加しています。

そして売却で得られた資金は、基本的に株主還元と成長投資へ充てる方針です。

通期最終利益(億円)推移

銘柄名稲畑産業
2018年3月期67
2019年3月期128
2020年3月期114
2021年3月期137
2022年3月期223
2023年3月期(会社予想)205

2018年からの最終利益推移を見ていきますが、コロナ感染拡大や樹脂価格の下落により減益となった2020年以外は順調に増益傾向で、特にここ数年の増益幅は大きくなっています。

コロナからの回復や樹脂価格上昇に加え円安や保有株式の売却が大きな要因で、また保有株式の売却について2023年3月期は62億円を計上見込みとしており、大きな割合を占めています。

配当推移

銘柄名稲畑産業
2015年33
2016年36
2017年40
2018年40
2019年48
2020年53
2021年63
2022年110
2023年(会社予想)115

配当は順調に増配が続いているなか、2022年の増配幅は2倍近い金額になっています。

稲畑産業の配当方針は、中期経営計画中(2024年3月期まで)の総還元性向は目安として概ね50%程度としていますが、政策保有株式を売却し相当程度のキャッシュインが発生した事業年度においては、今後の資金需要や会社の財務状況、株価、マーケットの状況などを総合的に勘案し、総還元性向の目安には必ずしも囚われずに、株主還元を実施するとしています。

また、中期経営計画中は一株あたりの配当額については前年度実績を下限として減配は行わず、継続的に増加させていくことを基本とする累進配当の継続も発表しています。

株価推移

株価は最終利益の上方修正を発表した今年2月に大きく上げる場面があり、2525円まで買われました。

3月権利落ち後は2000円を割る場面も一瞬ありましたが、すぐに切り返し直近は2200円台で推移しています。

株主優待

稲畑産業には株主優待制度もありますので内容を表にまとめています。

継続保有年数/保有株数100株以上200株未満200株以上300株未満300株以上
6ヶ月未満500円分500円分500円分
6ヶ月以上3年未満1,000円分2,000円分3,000円分
3年以上2,000円分3,000円分5,000円分

保有株数や継続保有年数によってオリジナルのQUOカードが貰えますが、株主優待の権利確定は9月末となっており決算月とは異なりますので注意が必要です。

株価指標(2022年7月15日時点)

銘柄コード株価PERPBR配当配当利回り配当性向
稲畑産業809822686.30.741155.0732.0

株価は以前の水準と比較して上昇してますが、大幅増配を受けて配当利回りは5%前後の水準です。

PER、PBRは市場平均と比較して割安で、配当性向は30%台前半と余裕を感じます。

稲畑産業の購入理由

稲畑産業は3月権利落ち後に購入したい銘柄として少し前から購入を検討していましたが、3月権利落ち後の下がったタイミングでは購入できず、暫く様子見が続いていました。

正直株価がもう少し下がるタイミングまで待ちたい気持ちもあったのですが、今の水準でも配当利回りは5%を超えている点を考慮しています。

しかし、現在の業績は商品市況の上昇や円安に加え保有株式の売却益まで加わり、かなり絶好調な状態です。

これらの好材料は永遠に続くものではなく、10年単位で考える長期投資においては不安な部分もありますが、2024年3月期までは累進配当が継続される点や保有株式の売却が2027年まで続く点、そして何より元々の業績、配当は安定傾向である点を踏まえ、今後株価が大きく下がる様ならば買い増しをしても良いくらいの気持ちで購入しました。

【9069】センコーグループHD

2番目の購入銘柄はセンコーグループHDです。

センコーグループHDは、総合スーパーやドラッグストアなどの物流業務や住宅、建材業界、化学製品のケミカル業界などを中心に様々な商品の物流を手掛けています。

また、食品業界向けには冷凍・冷蔵倉庫を保有し、輸送では保冷トラック・鉄道コンテナを利用するなど全国規模で低温物流のネットワークを構築していますので、実際に「センコー」と名前の入ったトラックを見かける事も多いかと思います。

直近決算

センコーHDの2022年3月期決算は最終利益が152億円と10億円の増益、配当は年間34円と6円の増配です。

今期予測は最終利益が160億円と8億円の増益、配当は据え置きの年間34円見込みで発表しています。

業績好調の要因は燃料費高騰のマイナス影響はありましたが、コロナからの経済回復を受けた物流需要の高まりを受けて順調に推移しているとの事です。

業績推移

銘柄名センコーHD
2019年3月期116
2020年3月期120
2021年3月期142
2022年3月期152
2023年3月期(会社予想)160

2019年からの最終利益を見ていきますが順調に増益傾向です。コロナショックの影響を受けた2020年も減益にはなっておらず、2020年以外の年は増益率も大きくなっています。

配当推移

銘柄名センコーHD
2015年17
2016年20
2017年22
2018年22
2019年26
2020年26
2021年28
2022年34
2023年(会社予想)34

配当についても順調な業績と連動して順調に増配傾向です。

コロナの影響を受けた2020年など据え置きの年もありますが、減配はなく安定しています。

センコーグループHDの配当方針は、安定配当に加え業績連動を考慮した配当の実施ならびに配当性向の向上を目指す中で株主還元の充実を目指す方針です。

株価推移

株価はコロナショックで707円まで売られた後、2021年3月には1168円まで上昇しました。

その後はじわじわと値を下げ、最近は800円から900円の間での動きとなっています

株価指標(2022年7月15日時点)

銘柄コード株価PERPBR配当配当利回り配当性向
センコーHD90698998.40.91343.7831.6

配当は順調に増配が続いているなか、株価は停滞していますので配当利回りは3%後半の水準です。

PER、PBRは市場平均と比較して割安で、配当性向も30%台前半と余裕を感じます。

センコーグループHDの購入理由

センコーグループHDの購入理由は、順調な業績、配当に加え株価も安定している点です。

センコーグループHDはそこまで出来高の多い銘柄ではなく、株価も大きく変動する事はあまりありません。

そして最近の株価は低迷気味で去年3月の高値からはじわじわ売られている印象です。

株価は低迷気味ですので今後も株価が下がる可能性は十分ありますが、センコーHDについても今後株価が下がる場面があれば買い増しをするつもりで購入しました。

まとめ

今回は2022年下半期に購入したいとしていた9銘柄の中より7月上旬に購入した2銘柄の現状や購入理由についてまとめました。

冒頭でもお伝えした様に私は6月下旬から7月上旬にかけて株式市場は弱含む展開を想定しており、今回購入した2銘柄も本当の事を言うと、もう少し株価が下がるタイミングを待ちたいところでした。

しかし、株式の売買において100%満足する事は難しいですので、途中でも触れた様に今後株価が下がる様であればナンピン買いをしても良い位の気持ちで購入しています。

また最近は相場全体の値動きも激しく個別銘柄の株価も変動が激しい様に感じます。

そして2022年に購入したいとしていた9銘柄も1ヶ月前と比較して株価が大きく変動している銘柄もあります。

という事で3月期銘柄の中間配当でもある9月権利取りが約2ヶ月後に迫っていますので、現在の状況や株価を踏まえ期間を9月権利取りまでに絞った購入候補銘柄の記事を改めて明日7月17日に投稿しようと思っていますので是非ご覧ください。

2022年7月上旬の購入した2つの高配当株についてはYouTubeで動画版を投稿していますのであわせてご覧ください。

2022年7月上旬に2つの高配当株を購入した理由

40代元証券マンの高配当株投資(YouTube編)

コメント

タイトルとURLをコピーしました