【割安株!?】PERが異常に低い銘柄は高配当株として投資可能か検証

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銘柄検証

高配当株を選定するポイントは業績や配当推移、配当利回りなどいくつもありますが、PERの数値も重要な投資材料の1つで、よくPERが低い銘柄は割安でPERが高い銘柄は割高と聞いた事がある人も多いかと思います。

という事で今回はPERとは何なのかを含め、現在のPERが異常に低い2銘柄は高配当株銘柄として投資可能か検証していきます。

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PERとは

そもそもPERとは「price earnings ratio」の略称で株価収益率の事です。

株価収益率とは、株価を1株あたりの純利益で割る事で算出できる数値の事で、1株あたり利益の何倍まで株価が買われているかと言い換える事もできます。

1株当たりの利益が増えるか株価が下がるとPERの数値は下がりますし、1株当たりの利益が減るか株価が上がるとPERの数値は上昇します。

以上の事からPERの数値が低いと割安で、PERの数値が高いと割高と表現され、PERの目安は業種によって異なりますが、一般的な目安は15倍程度とされています。

以上の点を踏まえ、ここからは現在のPERが市場平均と比較して異常に低い2銘柄を個別に検証していきます。

【9104】商船三井

最初の銘柄は商船三井です。

商船三井は、日本郵船、川崎汽船と並ぶ日本三大海運会社の1つです。

日本は島国ですので世界的にも国際的な貿易額がトップクラスの国で、毎年多くの人や物資が船舶を使用して運送されており、海運会社は日本の経済を支えるうえで重要な企業です。

そして海運業界の規模自体は拡大傾向ですが、物資の量や運賃は景気動向に大きく左右される為、業績の変動が大きい業種でもあります。

直近決算

商船三井は7月29日に第1四半期決算を発表しており、最終利益は2857億円と前年同期比で1816億円の大幅増益です。

業績好調により通期最終利益予想を従来予想から2000億円増の7000億円へ上方修正しており、配当は従来予想から150円増の年間500円見込みで発表しています。

業績好調の要因は、コンテナ船の旺盛な貨物需要・賃率の継続による増益及び、自動車船における需要変動に合わせた柔軟な航路・貨物の入れ替えにより製品輸送事業が大幅な増益となった為との事です。

通期最終利益(億円)

銘柄名商船三井
2019年3月期268
2020年3月期326
2021年3月期900
2022年3月期7088
2023年3月期(会社予想)7000

2019年からの最終利益を見ていきますが、増減の激しい展開が続いています。

2020年頃は300億円程度の水準でしたが2021年頃より業績が伸び始め、2022年は前期比約8倍増と大きく増益となっています。

要因はコロナからの経済回復需要にコンテナや人員の供給が追い付いていない状況が続き運賃が上昇している為ですが、第1四半期上方修正の要因の1つに最近の円安影響も挙げています。

今回の修正で為替想定を従来の120円から125円へ変更していますが、まだまだ今後も円安の好影響は続きそうです。

配当推移

銘柄名商船三井
2015年23.33
2016年16.67
2017年6.67
2018年6.67
2019年15
2020年21.67
2021年50
2022年400
2023年(会社予想)500

配当についても好調な業績を背景に急激な増配が続いており、また商船三井は今年4月に株式を3分割していますので、前期以前の配当額は分割調整した金額になっています。

商船三井の配当方針は、2022年度は配当性向25%を予定し、23年度以降については投資計画の進展を確認しながら、東証プライム市場の動向を踏まえた見直しを検討するとしています。

株価推移

株価はコロナショックで500円を割れる水準まで売られた後は右肩上がりの状況が続いています。去年夏頃からは上昇ペースに勢いがついていましたが、最近は権利落ちや全体の下げもあり2000円台で推移しています。

株価指標(2022年9月30日時点)

銘柄コード株価PERPBR配当配当利回り配当性向
商船三井910426021.30.6550019.2225.8

権利落ちで株価が下がった事もあり、配当利回りは19%超と異次元の水準です。

業績好調を背景にPERは1.3倍と市場平均と比較してかなり割安で、配当性向は25%付近と方針通りの水準です。

投資判断

今までの内容から商船三井の投資判断ですが、好調な業績からの大幅増配を受けて配当利回りは19%超とあまり見ない水準です。

しかし、好調な業績は運賃市況や円安影響ですので今後の動向は不透明で、実際運賃市況は高値からは下落傾向で、円安もこれ以上大幅な水準は想定しにくいです。

そうは言っても現在のPERや配当利回りの水準は通常考えられない数値ですので、個人的に購入するつもりは無いですが、動向は見守りたい銘柄です。

【7744】ノーリツ鋼機

ノーリツ鋼機は、音楽機器の開発・販売、ペン先部材の製造・販売、医療データの分析調査など多角的に事業を展開している企業です。

特にペン先部材については年間約3400品種を取り扱い、国内及び世界45ヵ国以上に販売するなど世界トップシェアを誇っています。

直近決算

ノーリツ鋼機は12月決算ですので8月12日に第2四半期決算を発表しており、最終利益は1011億円と前年同期比で995億円の大幅増益です。

業績好調により通期最終利益見込みを従来予想から49億円増の1026億円へ上方修正していますが、年間配当は152円で変更ありません。

業績好調の要因は、連結子会社JMDCの一部株式をオムロンに売却する事に伴い、売却に絡む利益約987億円を第1四半期に計上した事によるものとしています。

通期最終利益(億円)

銘柄名ノーリツ鋼機
2019年3月期29
2020年3月期12
2020年12月期98
2021年12月期52
2022年12月期(会社予想)1026

2019年からの最終利益を見ていきますが、JMDCの株式売却で今期業績は大きく伸びています。しかし、先程お伝えしましたが株式売却に絡む利益は約987億円ですので今期利益の大半を占めています。

株式売却の影響は一時的なもので、また連結子会社の株式を売却する事で今後の売上や利益は減少が見込まれますので、来期以降の業績推移は気になるところです。

配当推移

銘柄名ノーリツ鋼機
2015年3月8
2016年3月8
2017年3月10
2018年3月15
2019年3月15
2020年3月15
2020年12月20
2021年12月198
2022年12月(会社予想)152

2015年からの配当推移について数年前までは15円付近の水準が続いていましたが、2021年の配当は前期比約10倍の水準へ急激に増配しており、今期も46円の減配ではありますが、数年前と比較すると大きく伸びています。

また、今回の大幅増配は株式の売却益によるところが大きいですが、配当性向も従来の25%から40%以上へ引き上げています。

しかし、年間配当のうち特別配当が2021年は160円、今期は110円と高い水準ですので業績同様、来期以降の配当推移にも注意は必要です。

株価推移

株価はコロナショック時に748円まで売られた後は、3000円に迫る水準まで上昇しています。その後、今年初めには1725円まで値を下げましたが、2月に発表した決算を受けて株価は上昇し、直近は2400円付近で推移しています。

株価指標(2022年9月30日時点)

銘柄コード株価PERPBR配当配当利回り配当性向
ノーリツ鋼機774424420.80.421526.225.2

業績の上方修正以降、株価は上昇していますが、大幅増配を受けて配当利回りは6%を超えています。

そして業績好調を背景にPERはまさかの1倍割れで、配当性向は5%付近とこちらも異次元の数字です。

投資判断

今までの内容をもとにノーリツ鋼機の投資判断ですが、配当利回りは6%を超えていますが要因は子会社の株式売却による一時的な要因ですので来期以降の業績、配当推移は懸念点です。

今期に限れば配当性向は5%付近と目安の40%を大きく下回っていますので更なる配当増額も期待できるかもしれませんが、来期以降は今期の水準を維持できるか不透明です。

ちなみに前期の最終利益で配当を計算すると年間60円になりますので、現在の株価だと配当利回りは2%台まで下がります。

株式売却の資金で新たな事業を拡大できる可能性もありますが、現状のノーリツ鋼機については中長期の高配当株銘柄としては狙いにくいかなというところです。

まとめ

今回は現在のPERが異常に低い2銘柄を個別に検証しました。

2銘柄ともPERは1倍付近と市場平均と比較してかなり低いですが、それだけで投資する事は危険な感じがしました。

何事もそうですが、やはり指標が良い場合でも数値がかなり偏っている場合は注意が必要です。

そして高配当株投資において1番重要な事は中長期に渡り、好調な数値を維持できるかですので、その辺りを踏まえて銘柄選定をする事が大切かと思います。

PERが異常に低い2銘柄については、YouTubeで動画版も投稿していますのであわせてご覧ください。

【割安株!?】PERが異常に低い銘柄は高配当株として投資可能か検証

40代元証券マンの高配当株投資(YouTube編)

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