【2月前半決算速報!!】直近決算が特に気になった9つの高配当株

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銘柄検証

先週からは3月期銘柄の第3四半期決算を中心に決算発表が本格化していますが、3月期銘柄は今期も折り返しを過ぎ残りが少なくなっていますので、通期見通しの修正があるのか、また進捗率がどの程度で推移しているのか注目度も高くなります。

また、今回は去年10月から12月の四半期決算となりますので、去年後半に進んだ円高の影響がどの程度出てくるのかを含め、保有銘柄を中心に特に気になった9銘柄を検証していきます。

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1月31日(水)

まずは本格的な決算シーズンがスタートした1月31日に決算を発表した銘柄の中から伊藤忠エネクスとAREホールディングス、イエローハットの3銘柄を見ていきます。

【8133】伊藤忠エネクス

1月31日決算発表最初の銘柄は伊藤忠エネクスです。

伊藤忠エネクスは伊藤忠グループ中核のエネルギー商社で、ガスや石油関連商品を全国のガソリンスタンドや工場、病院、一般家庭へ販売しています。

今期業績は電力小売事業や自動車ディーラー事業の貢献及び固定資産売却益などの影響で順調に推移しており、第2四半期時点の通期進捗率は66%付近と順調に推移していましたが、通期見通しは期初当初から変更していませんので、引き続き業績は順調に推移しているのか、通期見通しの上方修正があるのか注目でした。

直近決算

伊藤忠エネクスは1月31日に第3四半期決算を発表しており、最終利益は132億円と前年同期比24億円の増益となっていますが、通期最終利益、年間配当予測に変更はありません。

ただ、通期の売上予想を2300億円下方修正しており、要因については業績予想策定時の集計に誤りがあった事や原油価格の下落に伴う販売価格下落による影響としています。

直近決算の感想

決算の感想について、LPガスの輸入価格下落に伴う影響でホームライフ事業は苦戦が続いていますが、他の事業は概ね順調に推移しています。

ただ、期待していた上方修正はなく、逆に集計の誤りによる売上予測の下方修正とあまり聞いた事が無い発表がありました。

いずれにしても通期進捗率は98%付近で推移していますので、本決算での綺麗な最終着地を期待したいです。

【5857】AREホールディングス

1月31日決算発表2番目の銘柄はAREホールディングスです。

AREホールディングスは貴金属事業が売上の9割近くを占めていますが、多種多様な廃棄物の無害化や適正処理を行う環境保全事業も手掛けています。

メインの貴金属事業では貴金属含有原料などから、金や銀などをリサイクルし、精錬・加工・製品化まで行っています。

今期業績について第2四半期時点の通期進捗率は39%付近と低迷していましたので、持ち直しの動きが見られるのか注目でした、

直近決算

AREホールディングスは1月31日に第3四半期決算を発表しており、最終利益は70億円と前年同期比30億円の減益となっていますが、通期最終利益、年間配当予測に変更はありません。

前期比減益の要因は、国内貴金属リサイクルは高い金価格を背景に宝飾分野からの回収が好調に推移していますが、ロジウム価格下落の影響が前年同期比27億円発生しているためとの事です。

直近決算の感想

決算の感想について、第2四半期までの低迷が続き、第3四半期決算も前期比大幅減益で通期進捗率も54%付近に留まっています。

通期見通しの下方修正が無かった事が不思議な水準ですが、第4四半期のロジウム価格も前期比では下落していますので、今期は厳しい最終着地になるかもしれません。

しかし、AREホールディングスの配当方針は、「現在の年間配当水準から目減りさせず」としていますので、配当は維持されると信じたいです。

【9882】イエローハット

1月31日決算発表3番目の銘柄はイエローハットです。

イエローハットはカー用品を専門に取り扱う量販店で、現在全国に700店舗以上展開しています。

業績は順調に増益が続いているなか、今期も過去最高益を更新する予測になっていますが、第2四半期時点の通期進捗率は37%付近と心配な水準でしたので、通期見通しの下方修正が発表されないか不安なところでした。

直近決算

イエローハットは1月31日に第3四半期決算を発表しており、最終利益は89億円と前年同期比4億円の減益となっていますが、通期最終利益、年間配当予測に変更はありません。

前期比減益ではありましたが、旅行や帰省をはじめとしたドライブ需要の回復により消耗品販売が堅調に推移したとして、通期進捗率は83%付近まで回復しています。

直近決算の感想

決算の感想について、前期比減益の状況に変わりはありませんでしたが、第2四半期時点と比較すると業績には持ち直しの兆しがみられます。

そして、通期進捗率も83%付近ですので今期も通期で最高益が更新できる可能性は十分ありますが、現状は過去5年の平均水準に届いていませんので注意は必要です。

いずれにしても、株価は今回の決算を好感して上昇していますので、このまま順調な最終着地を期待したいところです。

【8316】三井住友FG

続いては2月1日に決算を発表した三井住友FGで、メガバンクの三井住友銀行やSMBC日興証券などを傘下に持つ金融持株会社です。

最近の業績は順調に推移しており、今期も第2四半期決算で通期見通しや年間配当見込みを上方修正していますが、通期進捗率は57%付近と順調に推移しています。

第2四半期決算で通期見込みを上方修正していますので、今回の決算で再度上方修正が発表される可能性は高くないかもしれませんが、引き続き業績は順調に推移しているのか注目でした。

直近決算

三井住友FGは2月1日に第3四半期決算を発表しており、最終利益は7928億円と前年同期比268億円の増益となっていますが、通期最終利益、年間配当予測に変更はありません。

前期比増益の要因は、米国貨車リース事業の売却損やインフレによる経費増のマイナス要因がありましたが、引き続きSMBC日興の回復や決済ビジネスの好調、 国内外の貸金収益増など各事業部門が堅調に推移しているためとの事です。

直近決算の感想

決算の感想について、第2四半期までの好調な流れが継続した順調な内容で通期進捗率も86%付近となっています。

さすがに通期見通しの上方修正はありませんでしたが、第4四半期もこの勢いは継続しそうですので、本決算では現在の予想を上回る最終着地が期待できそうです。

2月2日(金)

続いては週末という事で決算発表が増えた2月2日から総合商社の三井物産、丸紅と通信会社のKDDIを見ていきます。

【8031】三井物産

2月2日決算発表最初の銘柄は総合商社の三井物産です。

総合商社は商品市況の反落を想定して今期の通期見込みを減益で予測している銘柄が多く、三井物産も第2四半期決算で通期見通しを上方修正しましたが、通期最終利益の見込みは約17%の減益見込みとなっています。

しかし、進捗率は48%付近と順調に推移していますので、第2四半期に続いて通期見通しの上方修正があるのか注目でした。

直近決算

三井物産は2月2日に第3四半期決算を発表しており、最終利益は7264億円と前年同期比1143億円の減益となっています。

第3四半期決算は前期比減益でしたが、通期最終利益を9500億円へ100億円上方修正しており、配当は年間170円予測から変更ありませんでした。

業績上方修正の要因は、金属資源や機械・インフラ事業が引き続き順調に推移しているためとしています。

直近決算の感想

決算の感想について、第3四半期時点でも前期比減益の状況に変わりはありませんが、通期見通しは100億円上方修正してくれました。

ただ、前回よりも増益額が少なかった事や配当増額が無かったためか、決算後の株価は大きく売られています。

今期はこのまま通期でも減益着地となりそうですが、ここ数年の増益ペースを振り返ると仕方がない部分も大きいですので、第3四半期としては十分な内容だと思います。

【8002】丸紅

2月2日決算発表2銘柄目は丸紅で三井物産と同じ5大総合商社の1角です。

丸紅も今期は資源価格の反落を想定して通期予測を減益予測にしており、第2四半期決算の上方修正後でも約17%の減益見込みとなっています。

しかし、進捗率は56%付近と順調に推移していますので、三井物産同様に第2四半期に続く通期見通しの上方修正があるのか注目でした。

直近決算

丸紅は2月2日に第3四半期決算を発表しており、最終利益は3714億円と前年同期比920億円の減益となっていますが、通期最終利益、年間配当予測に変更はありません。

前期比減益の要因は、電⼒や⾷料事業は増益となりましたが、アグリ事業や化学品に加え、資源価格下落に伴い原料炭事業などが減益だったためとの事です。

直近決算の感想

決算の感想について、通期見通しの上方修正はありませんでしたが、進捗率は83%付近まできていますので、順調な内容だったかと思います。

三井物産同様に今期は減益着地の可能性が高く、決算後の株価も売られてしまいましたが、総合商社にとっては恒例行事でもありますので、引き続き期待したい銘柄です。

【9433】KDDI

2月2日決算発表最後の銘柄はKDDIで、NTTやソフトバンクと並ぶ大手通信会社です。

最近の業績は通信料金値下げの影響を受けつつも増益が続いており、今期も過去最高益を更新する見込みにしています。

そんななか、第2四半期時点の通勤進捗率は54%付近と例年並みの水準で推移していますので、引き続き業績が順調に推移しているか注目でした。

直近決算

KDDIは2月2日に第3四半期決算を発表しており、最終利益は5455億円と前年同期比120億円の増益となっていますが、通期最終利益、年間配当予測に変更はありません。

前期比増益の要因は楽天ローミング収入の減影響はありましたが、通信料収入の反転と注力領域の成長によるものとしています。

直近決算の感想

決算の感想について、第3四半期単体では前期比1%程度の減益でしたが、通期進捗率は80%付近と例年並みの水準を維持できています。

内容についても、ここ数年の減要因だった通信料収入に反転の兆しが見えていますので、今期の最終着地だけでなく、来期以降の業績にも期待が持てそうな印象です。

2月5日(月)

最後は2月5日に決算を発表した銘柄の中から三菱UFJFGと伊藤忠の2銘柄を見ていきます。

【8316】三菱UFJFG

2月5日決算発表最初の銘柄は三菱UFJFGで、メガバンクの三菱UFJ銀行を中核に持つ国内最大手の金融グループです。

最近の業績は順調に推移しているなか、前期はMUB(米国地銀ユニオンバンク)の株式譲渡に絡む臨時損失が発生した事で減益とはなりましたが、最終利益は1兆円の大台を超えています。

そんななか、今期は16%程度の増益見込みにしているなか、第2四半期時点の通期進捗率は71%付近と順調に推移していますので、今回の決算で業績の上方修正や配当増額があるのか注目でした。

直近決算

三菱UFJFGは2月5日に第3四半期決算を発表しており、最終利益は1兆2979億円と前年同期比9548億円の増益となっていますが、通期最終利益、年間配当予測に変更はありません。

業績好調の要因は、業務純益の増益に加え、Morgan Stanleyの持分法適用決算期変更や円安の影響としています。

直近決算の感想

決算の感想ですが、第2四半期までの好調な流れが継続し、第3四半期時点としては過去最高益、通期進捗率も100%付近まで持ってこれています。

しかし、毎回お伝えしている様に今期は前期とは逆にMUB関連の反動で第4四半期が大きく減益となる可能性が高いです。

以上の問題もあり通期見通しの上方修正はありませんでしたが、いずれにしても本業は順調に推移していますので本決算への期待が今から高まります。

【8001】伊藤忠

2月5日決算発表2番目の銘柄は総合商社の伊藤忠です。

伊藤忠は従来から繊維や食品などの非資源部門に強みを持っており、商品市況の下落で減益見込みにしている三井物産や丸紅と比較して今期業績は順調に推移しています。

実際、第2四半期決算で通期見通しの上方修正を発表した事により通期最終利益はほぼ前年並みの水準となるなか、進捗率は51%付近と順調に推移していましたので、更なる上方修正があるのか、また配当増額があるのか注目でした。

直近決算

伊藤忠は2月5日に第3四半期決算を発表しており、通期最終利益は6116億円と706億円の減益となっていますが、通期最終利益、年間配当予測に変更はありません。

前期比減益ではありましたが、非資源分野における景気変動耐性が高く底堅い収益基盤や戦略的な投資からの利益貢献に加え、一部事業の改善などもあり、3年連続8,000億円超の達成に向けて順調に推移しているとしています。

直近決算の感想

決算の感想について、前期比減益の状況に変わりはありませんでしたが、通期進捗率は76%付近となっており、順調に推移しているかと思います。

また、先ほどもお伝えした様に伊藤忠は他の総合商社と違い今期見込みをほぼ前年並みの予測にしていますので、その点でも非資源分野の強さが際立っています。

以上の点を踏まえ、第3四半期決算でも配当増額が無かった点は残念でしたが、本決算を期待して待ちたいと思います。

まとめ

今回は1月末から2月前半に発表された決算発表の中から保有銘柄を中心に特に気になった9銘柄を検証しました。

第3四半期決算という事で通期見通しの上方修正を発表した銘柄は少なかったですが、目安の進捗率75%はクリアしている銘柄が多かったですので、本決算に向けて期待が持てる内容だったと思います。

そんななか、まだまだ今週も続々と決算発表は続き、いよいよ12月期銘柄の本決算発表も控えていますので、その辺りの内容は改めて記事でまとめたいと考えています。

直近決算が気になった銘柄はYouTubeで動画版も投稿していますので、あわせてご覧ください。

【2024年2月前半】最近の決算の中から特に気になった9銘柄を検証

40代元証券マンの高配当株投資(YouTube編)

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