ケイアイスター不動産、アルテリア、日本電計の銘柄検証

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銘柄検証

今回はブログと同時に運営しているYouTubeの過去動画コメント欄で銘柄検証をリクエスト頂いた3銘柄の検証をまとめて行いたいと思います。

リクエスト銘柄の検証は4回目になりますが、今回の銘柄はケイアイスター不動産、アルテリア・ネットワークス、日本電計の3銘柄を選定しています。

3銘柄とも配当利回りは4%後半を超える高水準でしたので、各銘柄が高配当株として投資可能か個別に検証していきます。

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【3465】ケイアイスター不動産

まず始めはケイアイスター不動産です。

ケイアイスター不動産は埼玉県が本社の不動産会社で、戸建分譲事業、注文住宅事業、総合不動産流通事業などを手掛けています。

分譲戸建住宅の着工棟数は過去10年増加傾向で、住宅着工棟数に占める分譲戸建の割合も上昇が続いており、また新築分譲戸建の契約者の平均年齢は低下傾向な為、低価格な分譲戸建住宅が選好されていく可能性があるとして、賃貸以下の金額でデザインされたセミオーダー新築戸建住宅の提供が可能な点を売りにしています。

【3465】ケイアイスター不動産直近決算

ケイアイスター不動産の2022年3月期最終利益は147億円と71億円の増益、年間配当は265円で126円の増配となっています。

今期予測は最終利益が160億円と13億円の増益、配当は15円増配の年間280円で発表しています。

業績好調の要因は、「KEIAIプラットフォーム」とコンパクト分譲開発によるセミオーダー住宅によって、分譲住宅事業の成長が継続している為としています。

KEIAIプラットフォームとは

KEIAIプラットフォームとは、ITシステムで統合された一気通貫の供給体制によりコンパクト分譲開発を実現し分譲住宅業界に真のDX化をもたらすとしています。

KEIAIプラットフォームに蓄積されたビッグデータ活用により、入社3年目の担当者が業界で7~10 年を経験した人材以上のパフォーマンスを発揮することが可能としており、勘と経験のみに頼るのではなく、 KEIAIプラットフォーム上のビッグデータを活用した仕入システム活用により高精度・高速・大量の仕入が可能ともしています。

通期最終利益(億円)推移

銘柄名ケイアイ不動産
2019年3月期34
2020年3月期35
2021年3月期76
2022年3月期147
2023年3月期(会社予想)160

2019年からの最終利益を見ていきますが、2021年より急激に伸びており前期は増益額が2倍近くに伸びています。

しかし、前期最終利益は2倍近く伸びていますが、売上だけをみると2割程度しか伸びていません。

この点については、今まで先行投資として費用をかけていたDX化の推進が実を結びだした為としています。

配当推移

銘柄名ケイアイ不動産
2015年15
2016年35
2017年64
2018年71
2019年84
2020年76
2021年139
2022年265
2023年(会社予想)280

2015年からの配当推移を見ていきますが、コロナショックの影響で減配となった2020年以外は順調に増配傾向です。

特に2021年以降は、好調な業績と連動して増配額も大きくなっています。

株価推移

株価はコロナショック時に968円まで売られた後は急速に上昇し、2021年11月には9370円まで上昇しました。

そこからは右肩下がりの状況が続いており、直近の株価は約8ヶ月で半値近い4200円付近まで売られる場面がありました。

株主優待

ケイアイスター不動産には株主優待もありますので内容を表にまとめています。

保有株数クオカード
100株以上499株まで1000円
500株以上3000円

保有株数によってQuoカードが貰えますが、株主優待の権利確定月は決算月とは異なり9月になっていますので注意が必要です。

株価指標(2022年7月22日時点)

銘柄コード株価PERPBR配当配当利回り配当性向
ケイアイスター不動産346548304.81.742805.8027.6

配当は大幅増配となっているなか株価は右肩下がりの状況ですので、配当利回りは6%付近と高水準です。

業績好調によりPERは市場平均と比較して割安で、配当性向は27%付近と余裕を感じます。

【3465】ケイアイスター不動産の投資判断

今までの点を踏まえケイアイスター不動産の投資判断ですが、業績、配当の伸び率に勢いがあり、配当利回りも6%付近と高水準ですので気になる銘柄ではあります。

今後についても、まだシェアを拡大できていないエリアへ進出するなど期待が持てる内容です。

しかし、株価の値動きが激しすぎる点は気になります。

最近8カ月で高値から半値近くまで下げていますが、それでも1年前の株価と同じくらいの水準です。

以上の点を踏まえケイアイスター不動産については気になる銘柄ではありますが、もう少し業績、配当、株価の動向を見守りたいというところです。

【4423】アルテリア・ネットワークス

アルテリア・ネットワークスは、インターネット事業、ネットワーク事業などを手掛ける電気通信事業者です。

主要都市部を中心に光ファイバー網を各地に敷設しており、他社回線を利用してサービスを展開する通信事業者が多数を占める中で、独自の回線を有する点は新規サービス開発やコストコントロールなどの面において大きなアドバンテージを持っているとしています。

直近決算

アルテリア・ネットワークスの2022年3月期最終利益は60億円と5億円の増益、配当は5.08円増配の年間60.45円としています。

今期予測は最終利益が60億円と据え置き、年間配当も60.52円とほぼ据え置きの見込みで発表しています。

前期業績好調の要因は、クラウド利⽤の拡大やテレワークの普及による新たな高速通信やセキュリティの高いネットワークサービスなどへの需要を取り込めた事や非注力事業の見直しによるデータセンター事業の⼀部譲渡において譲渡益が発生した為としています。

通期最終利益(億円)推移

銘柄名アルテリア
2019年3月期46
2020年3月期52
2021年3月期55
2022年3月期60
2023年3月期(会社予想)60

2019年からの最終利益を見ていきますが、順調に増益傾向です。

今期の最終利益は現状据え置きの予測になっていますが、今期は前期にあったデータセンター譲渡益による⼀時収益影響を見込んでいない為、本業では増収増益基調を維持としています。

配当推移

銘柄名アルテリア
2019年26.22
2020年52.97
2021年55.37
2022年60.45
2023年(会社予想)60.52

アルテリア・ネットワークスは上場が2018年の為、2019年からの配当推移を見ていきます。

順調に増配傾向ですが、配当額は小数点第2位まで細かく設定されています。

最初は株式分割の調整かと思ったのですが、計算するとちょうど配当性向50%になる様に小数点以下も調整している様です。

アルテリア・ネットワークスの配当方針は今期も配当性向50%を維持としており、期首公表値を下限として前期比増配を予定としています。

株価推移

株価はコロナショック時に1488円まで値を下げた後は上下を繰り返しながら推移しています。しかし、2021年7月に1900円台半ばまで上昇した後は右肩下がりの状況が続いており、直近の株価はコロナ時を下回る1200円台で推移しています。

株価指標(2022年7月22日時点)

銘柄コード株価PERPBR配当配当利回り配当性向
アルテリア・ネットワークス4423127510.52.4460.524.7549.8

配当は小幅ですが増配が続くなか、株価は右肩下がりの状況ですので配当利回りは4%後半の水準です。

株価は下げていますがPERに割安感はそれ程なく、配当性向は50%付近と方針通りとなっています。

【4423】アルテリア・ネットワークスの投資判断

今までの点を踏まえアルテリア・ネットワークスの投資判断ですが、業績は少しずつですが安定して増益傾向であり、配当も小数点まで配当性向50%に寄せている点は高配当株銘柄として魅力を感じます。

企業規模はそれ程大きくありませんが、事業内容はネットワークサービスを中心にしており将来性も期待できます。

株価は右肩下がりの状況が続いていますので購入後、多少株価が下がっても良いくらいの気持ちが持てれば購入を検討しても良いかもしれません。

【9908】日本電計

日本電計は創業以来70年以上一貫して電子計測機器の販売やシステム構築など、各社、各種計測器を取り扱う電子計測器の専門商社です。

現在国内50拠点、海外は12の国と地域に49拠点のネットワークを広げており、海外の売上比率も高い会社です。

計測機器の提供のみにとどまらず、システム製品・検査機器・試験装置・受託試験・規格試験への取組・計測技術セミナーの開催など個別カスタム製品や技術相談にも応じています。

直近決算

日本電計の2022年3月期最終利益は、22億円と約8億円の増益、配当は5円増配の年間70円としています。
しかし、日本電計は今年1月に株式を1.5分割していますので、分割調整した金額だと年間90円となります。

今期予測は最終利益が25億円と約3億円の増益、配当は年間70円で発表しています。

業績好調の要因は、校正サービスや各種試験機器の製造を担う子会社が堅調な業績を確保した事や円安による為替差益が要因としています。

通期最終利益(億円)推移

銘柄名日本電計
2019年3月期23
2020年3月期16
2021年3月期14
2022年3月期22
2023年3月期(会社予想)25

2019年からの最終利益を見ていきますが、コロナショックの影響が出始めた2020年、2021年は大きく業績を落としています。

前期以降はコロナからの回復や円安の影響もあり業績をコロナ前の水準に戻しているところです。

配当推移

銘柄名日本電計
2015年38
2016年38
2017年40
2018年42
2019年50
2020年50
2021年65
2022年90
2023年(会社予想)70

2015年からの配当推移を見ていきますが、先程もお伝えした通り日本電計は今年1月に株式を1.5分割していますので、分割調整した金額となります。

日本電計の配当方針は株主の皆様への積極的な利益還元を図るべく、配当性向35%を目標としています。

株価推移

株価はコロナショック時に600円を割れる水準まで売られましたが、その後は順調に値を戻しています。

そして直近の株価は約4年ぶりに1400円台の大台を回復しています。

株価指標(2022年7月22日時点)

銘柄コード株価PERPBR配当配当利回り配当性向
日本電計990814156.70.72704.9532.9

株価は上昇傾向で今期配当は据え置き見込みとなっていますが、配当利回りは5%付近と高水準です。

業績好調によりPER、PBRは市場平均と比較して割安で配当性向は33%付近と方針通りです。

【9908】日本電計の投資判断

今までの点を踏まえ日本電計の投資判断ですが、コロナショック時を除けば業績は安定しており、配当も順調に増配傾向で配当利回りも5%付近ですので高配当株としての魅力を感じます。

日本電計も企業規模が小さく、また最近の株価が上昇傾向な点は気になる部分ですが指標面に割高感はありませんので、中長期保有であれば十分購入を検討できる銘柄かと思います。

まとめ

今回はYouTube動画のコメント欄よりリクエスト頂いた銘柄より3銘柄を検証しました。

今回検証した3銘柄は全て業績、配当ともに伸びており、配当利回りも4%後半から5%と高水準でしたので高配当株として狙っても面白い銘柄だと感じました。

しかし、3銘柄とも途中で触れた様に少し気になる部分もそれぞれありましたので、最終的には好みの部分もあるかと思いますが、個人的に今回検証した3銘柄のなかで今購入するのならばアルテリア・ネットワークスかなというところです。

リクエスト3銘柄の検証はYouTubeで動画版も投稿しています。

コメント欄よりリクエスト頂いた3銘柄(ケイアイスター、アルテリア、日本電計)の銘柄検証

40代元証券マンの高配当株投資(YouTube編)

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