【元証券マンが検証】通信株の現状と今後

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銘柄検証

通信株の最新情報は下記記事でまとめています。

【株価急騰】通信3社(NTT、KDDI、ソフトバンク)の2022年本決算を検証

今回は個人的保有率業種別第2位の通信株の現状と今後についてまとめてみました。

業種別保有株ポートフォリオです。

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通信株の現状

まず通信株の現状についてですが、大手3社のチャートと業績・配当推移を比較しています。

※ソフトバンクは上場が2018年12月の為、それ以降のデータです。

大手通信株各社のチャート(2018年~2021年)

チャートは、大手3社とも同じ様な動きです。

特に去年9月の携帯料金引き下げをめぐる、いわゆる菅ショック時には3社とも大きく値を下げています。

その後は堅調な相場展開もあり、大きく株価を上げています。

通信株の業績と配当推移

業績推移

銘柄名NTTKDDIソフトバンク
2018年3月期897857254007
2019年3月期854561764624
2020年3月期855363974731
2021年3月期(会社予想)860064004900
純利益                    億円

配当推移

銘柄名NTTKDDIソフトバンク
2015年4556
2016年5570
2017年6085
2018年7590
2019年9010537.5(期末のみ)
2020年9511585
2021年(会社予想)10512086

コロナの影響も関係無く業績は順調に推移しています。

携帯事業は今や社会に不可欠なインフラの為、業績が景気に左右されない事は大きな強みです。

好調な業績と共に株主還元の姿勢も強めており、3社とも増配傾向です。

この様に通信大手3社の株価、業績は順調といえるでしょう。

通信株の今後

続いて通信株の今後を検証していきたいと思いますが、まずは通信株のメリット、デメリットについてまとめています。

メリット

  • 社会に必要不可欠なインフラの為、業績が景気に左右されない
  • 新規参入が難しい
  • 5Gの開始を含め、通信インフラ事業の将来性には多くの可能性がある

デメリット

  • 携帯料金値下げの影響
  • 国内の携帯契約数は飽和状態

メリットは、通信株の現状でも触れましたが業績が景気に左右されにくく安定している点です。

また、楽天モバイルの新規参入はありましたが、基本的に新規参入の障害が多く既存メーカーの独占状態となっています。

デメリットは、4月から本格化した携帯料金値下げの影響が業績にどの程度影響を及ぼすかというところではないでしょうか。

また、国内の携帯契約数は飽和状態の為、今後飛躍的に増える見込みは薄い点です。

国内の携帯契約数の大幅増も見込めない、携帯料金は値下げさせられる中、通信各社とも携帯料金以外の周辺サービスで収益をあげる必要があり、各社ともその動きは加速しています。

それぞれ従来の通信インフラをベースに銀行、証券、保険、ローン等の金融関係の他、キャッシュレスの支払い事業、インターネット広告、イーコマース等ネットビジネスの幅を広げています。

また、5Gのスタートにより通信インフラ業界は更に発展していくでしょうし、将来的には6G、7Gと可能性を広げていく事でしょう。

この様に考えると、今後国内の携帯契約数が増え続けていく事は厳しいでしょうが、通信業界の未来には可能性がある様に思えます。

通信株は買いなのか

そこで通信株は買いなのかを銘柄ごとに個人的な観点でまとめています。

安定感抜群のNTT

  • 国内最大手の通信メーカー
  • トヨタとスマートシティの実現を目指し業務提携
  • 三菱商事とDXサービスを提供する新会社を設立

攻守のバランスに優れたKDDI

  • スマートフォンを起点にライフデザインの融合を目指す
  • トヨタ、日立、東芝と協業でグローバル化を目指す
  • 株主優待制度導入(3000円のカタログギフト)
    ※保有期間や保有株数によってカタログ金額は変更

夢もリスクも大きいソフトバンク

  • PayPayを入口にした金融サービスへの本格参入
  • 子会社であるヤフー(Zホールディングス)やLINEとのグループシナジー効果
  • 配当利回り約6%(配当性向84.5%)

通信会社3銘柄の内容を比較

各社とも通信会社の括りには収まらない事業展開が今後期待出来そうです。

また、ここまでまとめてきた様に業績、企業規模、将来性、株主還元どれをとっても申し分ない3社です。

この様な観点から3社とも優良銘柄としては、保有する価値は十分あると思います。

しかし、最近の株価上昇もあり、NTTとKDDIは高配当銘柄としては少し寂しい当利回り3%半ばです。

銘柄コード株価配当配当利回り配当性向
NTT943228041053.741.4
KDDI943333361203.643.1
ソフトバンク94341436.5866.084.5
2021年4月23日時点
配当性向

その期の純利益の中から、配当金をどのくらい支払っているかをパーセンテージで表したものです。

※30%から40%位が平均。配当性向が高い企業は株主還元を重視しているとも言えますが、業績悪化による減配のリスクも大きくなります。

3%半ばでも市場平均からは十分高いのですが、高配当銘柄として4%以上は欲しいかなとういのが個人的な見解です。

ソフトバンクの配当利回りは約6%とかなり高いですが、配当性向も高い点が気になります。

現状の株価と配当で比較すると優良銘柄としては、3社とも申し分ない銘柄だと思いますが、優良高配当銘柄としては、NTTとKDDIは配当利回りが少し低いかなという印象です。

そして現状1番の懸念材料はデメリットでも書いた様に、各社とも携帯料金の値下げの影響がどの程度業績に影響を与えるかだと思います。

そういった意味では、GW明けに発表される各社の決算発表で2022年期の予測をどの様に発表するかは非常に注目です。

決算発表まで見極めて購入を検討する事も有効な選択肢の1つだと思います。

3社の決算発表予定日

  • NTT           5月12日(水)
  • KDDI         5月14日(金)
  • ソフトバンク     5月11日(火)

まとめ(おすすめ通信銘柄)

最後になりますが、個人的にはソフトバンクに1番期待しています。

親会社のソフトバンクグループの動向に左右されたり、有利子負債、配当性向の高さは気になりますが、噂されているPayPayの上場や新社長の200億分自社株購入等、従来の日本企業には無い期待感があります。

余談ですが、私は先日携帯をソフトバンクに乗り換えました。

ご存じの方も多いと思いますが、最近は機種変更する場合LINE等のアプリ設定は、店員が助言はしてくれますが基本的には自分で行わなければいけません。

先日機種変更の手続きを行う時もその様な流れだったのですが、PayPayのアプリだけはこちらが頼んでいないにも関わらず、初期設定まで店員がしてくれ、最初のポイントが付いたとの事でポイントを使用しての買い物の仕方まで親切丁寧に教えてくれました。

ソフトバンクのPayPayにかける想いを肌で感じた出来事でした。

通信株についてはYouTubeで最新情報を投稿していますので、あわせてご覧ください。

通信3社(NTT、KDDI、ソフトバンク)の決算内容を踏まえ投資判断を検証
通信3社(NTT、KDDI、ソフトバンク)の投資判断を検証

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