今年の株式市場も早いもので2ヶ月が過ぎました。個人的には今年も家族3人分のNISA枠上限320万円を目標に株式を購入していくつもりで、年明けの時点では3月権利取りまでに200万円くらいの購入を予定していました。
しかし、年明け以降日経平均は膠着状態が続いていますが、バリュー株を中心に狙っている高配当株は堅調な値動きが続き、なかなか思う様に購入できないまま3月を迎えました。
そこで今回は2月までの購入銘柄を振り返りつつ、1年間で1番権利確定が集中する3月権利取りまでに購入を検討している10銘柄を個別に検証していきます。
そして、1月、2月に続き今回も購入候補とはしていますが、既に1銘柄は購入していますので、最後の部分では3月最初に購入した銘柄についても紹介します。
2023年2月の購入候補銘柄9選(2023年2月3日時点)
まずは現在購入候補にしている銘柄から振り返りますが、私は去年12月に「新規で購入したい15銘柄」と「現在保有している銘柄の中から買い増したい9銘柄」の記事を投稿しており、年明け時点ではこの24銘柄が購入候補でした。
しかし、合計24銘柄とかなり数が多い事や現在の株価状況や業績などを踏まえ、すぐには購入しにくい銘柄も含まれていましたので、厳選したこちらの9銘柄を2月の購入候補にしていました。
銘柄 | コード | 株価 | PER | PBR | 配当 | 配当利回り | 配当性向 |
東京海上HD | 8766 | 2655.5 | 14.4 | 1.44 | 100 | 3.77 | 54.1 |
三菱HCキャピタル | 8593 | 656 | 8.6 | 0.61 | 31 | 4.73 | 40.7 |
SPK | 7466 | 1493 | 8.3 | 0.69 | 44 | 2.95 | 24.5 |
JR九州 | 9142 | 2853 | 16.9 | 1.15 | 93 | 3.26 | 54.9 |
ケーズHD | 8282 | 1171 | 8.8 | 0.78 | 44 | 3.76 | 32.9 |
ホンダ | 7267 | 3198 | 7.4 | 0.46 | 120 | 3.75 | 27.8 |
NTT | 9432 | 3830 | 11.0 | 1.55 | 120 | 3.13 | 34.6 |
住友倉庫 | 9303 | 1978 | 6.8 | 0.75 | 100 | 5.06 | 34.3 |
伊藤忠エネクス | 8133 | 1063 | 9.2 | 0.80 | 48 | 4.52 | 41.7 |
そして2月はこの9銘柄の中より、三菱HCキャピタル、ホンダ、伊藤忠エネクス、SPKの4銘柄を購入しています。2月に購入できなかった残りの5銘柄も引き続き購入候補ではあるのですが、今回は3月権利取りまでの購入候補として新たに5銘柄を追加し、2023年3月権利取りまでに購入を検討している高配当株10選としてまとめていきます。
【高配当株】権利落ち前に買う方が良いのかor権利落ち後に買う方が良いのか
個別銘柄の検証に入る前に今回は権利取りに絡むテーマですので、高配当株投資における永遠のテーマである「高配当株は権利落ち前に買う方が良いのかor権利落ち後に買う方が良いのか」について先に触れておきます。
そもそも株式の売買には受け渡し日があり、昔は約定日を含め4営業日後でしたが、現在は3営業日後に短縮されています。株式を購入した場合は受け渡し日までに購入代金を支払わないといけませんし、売却した場合は受け渡し日以降に売却代金を受け取る事ができます。
ただ、今は事前入金制の証券会社も多いですし、昔は株券の受け渡しもありましたが現在は電子化されていますので、普段の取引で受け渡し日を気にする事はあまりないかもしれません。
いずれにしても、株式の売買は約定日に権利が発生する訳ではないため、3月31日時点の保有者が権利を得る事ができる3月の権利を得るためには、今年の場合3月29日(水)時点で保有している事が条件となります。
つまり極端な例を挙げると、権利付き最終日の1日だけ保有していれば配当などの権利を得る事ができます。そのため、高配当株の場合は権利取り最終日に向けて株価が上昇する場合が多く、権利が落ちる次の営業日に株価は理論上、配当分下落する事になります。
この様な状況を踏まえ、先程の「高配当株は権利取り前に買う方が良いのかor権利落ち後に買う方が良いのか」という疑問が生まれてくるのですが、個人的な結論はケースバイケースです。
何故なら、権利取り前でも3年前のコロナショックの様に暴落に襲われる事がありますし、本当に相場が強い時は、権利落ち後でも権利落ち分の株価を1日で回復する事もあります。
ただ、この様にまとめてきて結論がケースバイケースでは面白くありませんので、今年に関してはどうなのかを考えると、最近の相場は高配当株を中心にしっかりとした動きが続いています。
そして業種によってはかなりのスピードで上昇している銘柄もありますので、なかなか買い場が無かった銘柄については、権利落ち後を狙う方が良いと思います。逆に権利取り前でもあまり株価が上がっていない銘柄や権利取り前に株価が急落する様な銘柄があれば、権利取り前に購入する方が良いかと思います。
それでは以上の点を踏まえ3月権利取りまでに購入を検討している10銘柄のうち、今回新たに追加した5銘柄の最新情報をまとめていきます。
【4502】武田薬品工業
最初の銘柄は武田薬品工業です。
武田薬品工業は日本の医薬品企業の中で売上はトップの国内最大手医薬品メーカーで、現在約80の国と地域で医薬品を販売しており、世界中に製造拠点を有するとともに日本および米国に主要な研究拠点があります。
武田薬品工業は個人的に現在保有していない医薬品銘柄という事もあり、年明けから購入候補にしていました。
しかし、年明け以降株価はしっかりとした動きが続いており購入できていませんので、3月権利取りまでに株価が下がる場面があれば狙いたいと思っています。
通期最終利益(億円)
銘柄名 | 武田薬品 |
2018年3月期 | 1868 |
2019年3月期 | 1351 |
2020年3月期 | 442 |
2021年3月期 | 3760 |
2022年3月期 | 2300 |
2023年3月期(会社予想) | 3070 |
2018年からの通期最終利益を見ていきますが、増減の激しい展開が続いています。
前期大幅減益の要因として売上は順調に伸びていますが、営業収益の部分で前年度に計上した武田コンシューマーヘルスケアの株式や関連資産売却の反動に加え、研究開発費増加のためとの事です。
今期は、主力製品が好調に推移している事に加え円安の効果により、大幅増益見込みになっており、第3四半期時点の通期進捗率も93%付近と順調に推移しています。
配当推移
年 | 配当金 |
2015年 | 180 |
2016年 | 180 |
2017年 | 180 |
2018年 | 180 |
2019年 | 180 |
2020年 | 180 |
2021年 | 180 |
2022年 | 180 |
2023年3月期(会社予想) | 180 |
2015年からの配推移をみていきますが、年間配当は毎年180円です。
配当は遡ると2009年から10年以上180円で変わっておらず、30期以上減配はしていません。
武田薬品工業の株主還元方針は、売上と利益が中期的に伸長していくことを見込んでおり、1株当たり年間配当金180円の確立された配当方針を維持した上、自己株式の取得は適切な場合に取り組むとしています。
株価推移
株価は2018年に6693円まで上昇しましたが、その後は右肩下がりでコロナショックでは2894円まで下げました。しかし、去年11月以降は業績の回復などを背景にじわじわと上昇を続け、直近は4000円台で推移しています。
株価指標(2023年3月3日時点)
銘柄 | コード | 株価 | PER | PBR | 配当 | 配当利回り | 配当性向 |
武田薬品工業 | 4502 | 4246 | 21.5 | 1.07 | 180 | 4.24 | 91.1 |
最近の株価はここ数年の中では高値圏ですが配当は安定している事もあり、配当利回りは4%台前半の水準です。
今期業績は大幅増益見込みですがPERに割安感はなく、配当性向は91%付近とかなりの高水準です。
武田薬品工業については、今期最終利益は増益見込みですが指標面に割安感はなく、配当性向も高水準です。また、度重なる企業買収を繰り返してきた事で、突如買収絡みの費用が発生する事や新薬の治験中止などで業績や株価が大きく上下する懸念もあります。
しかし、その様な状況でも30年以上減配をしていない配当推移や個人的に製薬メーカーの株を保有していない事も踏まえ、3月の権利取りまでに株価が下がる場面があれば狙いたいと思っています。
【8425】みずほリース
2番目の銘柄はみずほリースです。
みずほリースは2019年により一層の事業成長及び企業価値の向上を実現していくため、みずほ銀行と資本業務提携を実施し、商号を興銀リースからみずほリースに変更しています。
リース及び割賦といった「モノ」に係わるファイナンスを中心に発展し、現在では法人向け総合金融サービスグループとして国内外で積極的に事業を展開しています。
みずほリースについては年明け時点では購入候補にしていませんでしたが、リース銘柄全般の株主還元力に改めて魅力を感じ、今回初めて購入候補にしています。
通期最終利益(億円)
銘柄名 | みずほリース |
2019年3月期 | 165 |
2020年3月期 | 175 |
2021年3月期 | 217 |
2022年3月期 | 149 |
2023年3月期(会社予想) | 260 |
2019年からの通期最終利益についてコロナショックも関係なく順調に増益が続いていましたが、前期は大きく減益となっています。前期大幅減益の要因は、航空業界の低迷による業績悪化及びロシアウクライナ情勢に伴う減損計上に加え、前期にあった投資有価証券売却益の反動としています。
しかし、今期は収益性の高いファイナンスや不動産分野での資産積上や採算重視の取り組みなどを要因に業績はコロナ前を上回る水準へ回復する見込みになっており、第3四半期時点の通期進捗率も95%付近と順調に推移しています。
配当推移
銘柄名 | みずほリース |
2015年 | 56 |
2016年 | 60 |
2017年 | 64 |
2018年 | 70 |
2019年 | 78 |
2020年 | 82 |
2021年 | 92 |
2022年 | 110 |
2023年(会社予想) | 130 |
2015年からの配当推移をまとめていますが、業績が大きく落ち込んだ2022年でも増配しており、株主還元力の高さを感じます。そして、今期は現状20円増配と好調な業績を背景に増配幅も大きくなっています。
みずほリースの配当方針は、収益力の向上を図りつつ業績に応じた配当を実施することを基本方針としており、具体的な数値としては配当性向25%以上を目標にしています。
株主優待
みずほリースには、100株以上の保有でクオカードがもらえる株主優待があり、金額は継続保有期間が1年未満で3000円相当、1年以上で4000円相当となっています。
最初から3000円相当のクオカードがもらえますので、なかなか良い株主優待だと思います。
株価推移
株価はコロナショックで1666円まで値を下げた後、2021年9月には3845円まで上昇しました。その後はロシアウクライナ情勢や業績低迷を背景に値を下げる場面もありましたが、今年に入り株価は上昇し直近は3600円前後で推移しています。
株価指標(2023年3月3日時点)
銘柄 | コード | 株価 | PER | PBR | 配当 | 配当利回り | 配当性向 |
みずほリース | 8425 | 3675 | 6.8 | 0.67 | 130 | 3.54 | 24.2 |
最近の株価は3000円台で安定しているなか増配が継続している事で、配当利回りは3%半ばの水準です。
今期業績は好調によりPER、PBRは市場平均より割安で、配当性向は24%付近と余裕を感じます。
みずほリースについて、前期はロシアウクライナ情勢の影響もあり大きく業績を落としましたが、今期は過去最高益の水準へV字回復する見込みで配当も順調に増配傾向です。
今年に入って株価は上昇していますが、みずほリースを含めリース銘柄全般は他業種の高配当株と比較して、まだまだ株価が上昇しきれていない様にも思いますので、3月権利取りまでの購入を狙っています。
【9412】スカパーJSAT
3番目の銘柄はスカパーJSATです。
スカパーJSATの事業は主に通信衛星によるサービスを基盤としており、日本最大の衛星多チャンネル「スカパー!」などを運営しているメディア事業と衛星を活用した新たな宇宙ビジネスや航空機の機内インターネット無料サービスなどを手掛ける宇宙事業がメイン事業です。
メディア事業は動画配信サービス会社の乱立などにより苦戦が続いていますが、グローバル市場の旺盛な衛星通信需要へ積極対応している宇宙事業は好調な状況ですので、既に200株保有していますが、買い増しを検討しています。
通期最終利益(億円)
銘柄名 | スカパーJSAT |
2018年3月期 | 113 |
2019年3月期 | 96 |
2020年3月期 | 120 |
2022年3月期 | 145 |
2023年3月期(会社予想) | 150 |
2018年からの通期最終利益を見ていきますが、ここ数年は順調に増益傾向です。
特に宇宙事業は、グローバル・モバイルなどの収益貢献に加え新領域での順調な案件獲得など好調な状況で、実際2022年の通期最終利益150億円のうち宇宙事業は8割近くを占めており、比率の面でもメディア事業と大きな差がついています。
そして、今期も現状増益見込みとしていますが、第3四半期時点の通期進捗率は75%付近と順調に推移しています。
配当推移
銘柄名 | スカパーJSAT |
2015年 | 12 |
2016年 | 14 |
2017年 | 18 |
2018年 | 18 |
2019年 | 18 |
2020年 | 18 |
2021年 | 18 |
2022年 | 18 |
2023年(会社予想) | 18 |
2015年からの配当推移をみていきますが、2017年からは18円で安定しています。
スカパーJSATは配当方針を1株あたり年間16 円以上、配当性向30 %以上の条件を満たす額としています。
順調に増益が続いていますので増配も期待したいところですが、今期の配当性向は現状35%付近ですので、今期も18円の年間配当は継続の可能性が高そうです。
株価推移
株価は2020年12月に500円を超える場面もありましたが、そこからは低迷が続き400円から450円のボックス圏での動きが続きました。そして去年8月には好調な決算を受けて583円まで上昇する場面がありましたが、直近は高値から値を下げ500円前後で推移しています。
株価指標(2023年3月3日時点)
銘柄 | コード | 株価 | PER | PBR | 配当 | 配当利回り | 配当性向 |
スカパーJSAT | 9412 | 510 | 9.9 | 0.58 | 18 | 3.53 | 34.9 |
最近の株価は高値からは反落していますが、年間配当は18円で安定していますので、配当利回りは3%半ばの水準です。
業績好調によりPER、PBRは市場平均と比較して割安で配当性向は35%付近と方針通りの水準です。
スカパーJSATについては宇宙事業という将来性が期待できる点に魅力を感じ買い増しを検討しています。今後も2030年に向けて新領域に2000億円以上を投資予定としていますが、その中でも宇宙事業には1500億円以上投資する予定です。
将来性が期待できるなか配当利回りも3%台で安定していますが、株価はそこまで上昇していませんので、3月権利取りまでの買い増しを検討しています。
【1332】ニッスイ
4番目の銘柄はニッスイです。
ニッスイは水産品の加工や物流を手掛ける大手水産メーカーで、家庭用の冷凍食品でも馴染みがあると思います。
そんななか、最近の業績はコロナからの経済回復などを要因に順調に推移していますが、株価はそこまで上昇していません。
最低購入金額も5万円前後と安く、500株以上の保有が条件ですが自社商品がもらえる株主優待もありますので、今回初めて購入候補にしています。
通期最終利益(億円)
銘柄名 | ニッスイ |
2019年3月期 | 153 |
2020年3月期 | 147 |
2021年3月期 | 143 |
2022年3月期 | 172 |
2023年3月期(会社予想) | 200 |
2019年からの通期最終利益を見ていきますが、コロナショックの影響を受けた2021年頃は減益が続きました。
しかし、前期はコロナからの経済回復や国内養殖事業の改善に加え、堅調な市況価格の影響もあり大きく業績が回復しています。
今期業績について、原材料や円安を始めとしたコストアップの影響を大きく受けつつも、前期に引き続き国内外の販売が堅調に推移している事や国内養殖事業の改善が一部の魚種を除き継続し、北米加工事業のコスト削減も進んだことなどで大幅増益となっています。
そして、第3四半期時点の通期進捗率は92%付近ですので、更なる上積みも期待できそうな状況です。
配当推移
銘柄名 | ニッスイ |
2015年 | 3 |
2016年 | 5 |
2017年 | 6 |
2018年 | 8 |
2019年 | 8 |
2020年 | 8.5 |
2021年 | 9.5 |
2022年 | 14 |
2023年(会社予想) | 16 |
2015年からの配当推移を見ていきますが順調に増配が続いており、特に前期以降は好調な業績を背景に大幅増配となっています。ニッスイの配当方針は、長期的・総合的視野に立った企業体質の強化ならびに将来成長が見込まれる分野の事業展開に備えた内部保留も勘案しながら、経営環境の変化に対応して連結業績に応じた株主還元を行うとしています。
株主優待
ニッスイは株主優待が設定されており、保有株数によって自社商品の詰め合わせセットがもらえます。
具体的な金額は、500株以上で3000円相当、1000株以上で5000円相当となっており、最低単元の100株ではもらえませんので注意が必要です。
株価推移
株価はコロナショックで398円まで売られた後、2021年10月には689円まで上昇しています。しかし、その後は値を下げ、直近は500円台で推移しています。
株価指標(2023年3月3日時点)
銘柄 | コード | 株価 | PER | PBR | 配当 | 配当利回り | 配当性向 |
ニッスイ | 1332 | 545 | 8.5 | 0.77 | 16 | 2.94 | 24.9 |
最近の株価はじわじわ上昇していますが配当は順調に増配が続いているため、配当利回りは3%前後の水準です。
好調な業績を背景にPER、PBRは市場平均と比較して割安で、配当性向は25%付近と余裕を感じます。
ニッスイの直近業績は順調に推移しており配当も増配傾向ですが、株価はそこまで上昇していません。そして株主優待をもらうには27万円前後の資金が必要ですが、100株ならば5万円くらいから購入可能です。
配当利回りは3%前後と高配当株としては少し物足りない水準ですが、来期以降の増配も期待できそうな業績推移ですので、3月権利取りまでの購入を検討しています。
【8566】リコーリース
最後の銘柄はリコーリースです。
リコーリースは複合機やパソコンなどのオフィス関連機器に加え、医療機器や産業工作機械、計測器などのファイナンス・リースや法人向けに融資を行っているリコー系のリース会社です。
みずほリースに続いてのリース銘柄になり、リコーリースは既に100株保有していますが、リース銘柄らしく株主還元力は抜群ですので3月権利取りまでの買い増しを検討しています。
通期最終利益(億円)
銘柄名 | リコーリース |
2019年3月期 | 119 |
2020年3月期 | 118 |
2021年3月期 | 120 |
2022年3月期 | 134 |
2023年3月期(会社予想) | 135 |
2019年からの通期最終利益を見ていきますが、コロナショックの影響も関係なく順調に増益が続いており、特に前期の業績は大きく伸びています。
前期業績好調の要因は、資産利回り改善の継続やレンタル事業の伸長により各セグメントの利益はいずれも計画を達成し、過去最高益を更新したためとの事です。
今期は更に増益見込みとしていますが、第3四半期時点の通期進捗率は90%を超えていますので更なる上積みも期待できそうです。
配当推移
銘柄名 | リコーリース |
2015年 | 50 |
2016年 | 55 |
2017年 | 60 |
2018年 | 70 |
2019年 | 80 |
2020年 | 90 |
2021年 | 100 |
2022年 | 120 |
2023年(会社予想) | 135 |
2015年からの配当推移を見ていきますが好調な業績を背景に増配傾向が続いており、2022年までで27期連続増配を継続中です。
リコーリースの配当方針は2022年度までの中期経営計画の目標として、配当性向30%を目指すとしています。
ただ、現在の配当方針は今期までとなりますので、来期以降の配当方針は気になるところです。
株主優待
リコーリースには株主優待があり、保有株数や保有継続年数によってQUOカードかカタログギフトがもらえますので、詳細を表にまとめています。
保有株数 | 保有継続年数 | 金額 | 優待品 | |||
100株~299株 | 1年未満 | 2000円相当 | QUOカード | |||
1年以上3年未満 | 4000円相当 | |||||
3年以上 | 5000円相当 | |||||
300株以上 | 1年未満 | 5000円相当 | カタログギフト | |||
1年以上3年未満 | 8000円相当 | |||||
3年以上 | 1万円相当 |
特に継続保有年数が3年を超えると金額もかなり大きくなりますので、中長期投資家には有難い株主優待です。
株価推移
株価はコロナショックで2423円まで売られた後は値を戻しましたが、コロナ前の水準には届いていないです。2021年以降は3000円台での動きが中心でしたが、直近はじわじわ値を上げ久しぶりに4000円台を回復しています。
株価指標(2023年3月3日時点)
銘柄 | コード | 株価 | PER | PBR | 配当 | 配当利回り | 配当性向 |
リコーリース | 8566 | 4030 | 9.2 | 0.59 | 135 | 3.35 | 30.8 |
最近の株価はじわじわ上昇していますが、安定して増配している事で配当利回りは3%半ばの水準です。
業績好調によりPER、PBRは市場平均と比較して割安で、配当性向は30%付近と方針通りの水準です。
リコーリースについては、既に100株保有しており最低購入金額も40万円前後と高額ですが、年明けより購入候補にしています。みずほリースのところでも触れましたが、リース銘柄は業績や配当が順調に推移しているなか、まだ株価はコロナ前の水準を超えられない銘柄が多く、他業種の高配当株と比較すると出遅れている印象です。
27期連続増配中と日本でもトップ5に入る連続増配記録を持ちながら株主優待までありますので、3月権利取りまでの買い増しを検討しています。
2023年3月権利取りまでに購入したい高配当株10選(2023年3月3日時点)
今回検証した3月権利取りまでに購入を検討している5銘柄と2月の購入候補にしていながら買えなかった5銘柄の合計10銘柄を表にまとめています。
銘柄 | コード | 株価 | PER | PBR | 配当 | 配当利回り | 配当性向 |
武田薬品工業 | 4502 | 4246 | 21.5 | 1.07 | 180 | 4.24 | 91.1 |
みずほリース | 8425 | 3675 | 6.8 | 0.67 | 130 | 3.54 | 24.2 |
スカパーJSAT | 9412 | 510 | 9.9 | 0.58 | 18 | 3.53 | 34.9 |
ニッスイ | 1332 | 545 | 8.5 | 0.77 | 16 | 2.94 | 24.9 |
リコーリース | 8566 | 4030 | 9.2 | 0.59 | 135 | 3.35 | 30.8 |
東京海上HD | 8766 | 2879.5 | 15.5 | 1.54 | 100 | 3.47 | 53.9 |
JR九州 | 9142 | 3005 | 17.7 | 1.19 | 93 | 3.09 | 54.9 |
ケーズHD | 8282 | 1184 | 8.7 | 0.77 | 44 | 3.72 | 32.2 |
NTT | 9432 | 3987 | 11.5 | 1.62 | 120 | 3.01 | 34.4 |
住友倉庫 | 9303 | 2205 | 7.4 | 0.83 | 100 | 4.54 | 33.7 |
1月、2月は購入候補の株価が強かったため想定ほど購入できませんでしたが、タイミングとしてはそろそろ調整がきてもおかしくない状況ですので、3月権利取り前に株価が下がる場面があれば、この10銘柄を中心に購入を狙いたいと思っています。
まとめ
今回は3月権利取りまでに購入を検討している10銘柄についてまとめました。
購入を検討としていましたが、冒頭でお伝えした様にこの中の1銘柄は既に購入しており、3月最初に購入した銘柄はニッスイです。ニッスイについては途中でも触れた様に最近の業績は好調ですが、株価は低迷が続いています。
現在の配当利回りは3%前後と高配当株としては少し物足りない水準ですが、日本を代表する企業であり、今後の増配にも期待を込めて購入しました。
そして購入株数について、ニッスイは最低購入金額も5万円台と安いので当初は200株程度の購入を考えていたのですが、せっかくならば株主優待も欲しいと思い500株購入しています。
という事で3月権利取りまでは、残りの9銘柄を中心に株価の状況を見ながら購入していきたいと思いますが、実際の購入実績については、改めて投稿しますので宜しくお願いします。
3月権利取りまでに購入を検討している10銘柄については、YouTubeで動画版も投稿していますのであわせてご覧ください。
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