今回は自動車や建設機械の部品を中心に取り扱っているSPKの銘柄検証を行います。SPKは一般的な知名度はそこまで高くない銘柄だと思いますが、配当は現在24年連続増配中と日本でもベスト5に入る連続増配記録を更新中です。
そんなSPKが高配当銘柄として投資可能か検証していきたいと思います。
【7466】SPKとは
SPKは自動車や産業、建設機械の部品を中心に取り扱っており、メーカー、モデルを問わず、あらゆる国産車、輸入車を対象に補修部品などを供給しています。
販路は国内のみに限らず、80か国、350社以上の顧客に高品質な自動車用補修部品の提供をしています。
そして社名の「SPK」はSINCERITY(誠実)、PASSION(情熱)、KINDNESS(親切)の頭文字から取っているとの事です。
SPKの現状
そんなSPKの現状ですが、物流の停滞やインフレの加速懸念、また半導体を始めとしてモノ不足の影響を受けつつもコロナからの経済回復を受けて業績を伸ばしているところです。
また、自動車業界は電気自動車や自動運転など急速に変化を進めている為、新商品の開発や新規事業への取り組みも進めています。
直近決算
SPKは5月2日に本決算を発表しており、2022年3月期の最終利益は16億円と約2.4億円の増益、配当は年間40円と3円の増配です。
今期最終利益見込みは17億円と約7000万円の増益、配当は4円増配の年間44円で発表しています。
業績好調の要因は原材料価格の高騰や供給面での制約などの影響はありましたが、コロナからの回復や海外市場の好調な売上により増益となっています。
通期最終利益(億円)推移
銘柄名 | SPK |
2019年3月期 | 14 |
2020年3月期 | 15 |
2021年3月期 | 13 |
2022年3月期 | 16 |
2023年3月期(会社予想) | 17 |
2019年からの最終利益を見ていきますが、2021年にコロナショックの影響で大きく減益となった年以外は順調に増益傾向です。
そして前期はコロナからの経済回復を背景に業績を戻しており、今期見込みは現状コロナ前を上回る最終利益見込みとなっています。
配当推移
銘柄名 | SPK |
2015年 | 29.5 |
2016年 | 30.5 |
2017年 | 31.5 |
2018年 | 32.5 |
2019年 | 33.5 |
2020年 | 36 |
2021年 | 37 |
2022年 | 40 |
2023年(会社予想) | 44 |
2015年からの配当推移を見ていきますが、SPKは2020年に株式を2分割していますので2020年より前の配当は分割調整した数字です。
数年前までは年間1円ずつの増配でしたが、前期は3円、今期は4円増配見込みと以前と比較して増配ペースに勢いが付いています。
そして何より冒頭でもお伝えした通り2022年3月期までで24年連続増配を継続中で今期も予想通り増配となれば25期連続増配となります。
SPKの配当方針は中長期的な視野で財務体質の強化と業績との連動を考え、積極的に実施していく方針としています。
株価推移
株価はコロナショックで1112円まで売られた後は1500円を超える水準まで急速に戻しました。
しかし2021年夏以降は1250円付近から1400円付近での動きとなっており、直近の株価は久しぶりに1400円台を回復する場面がありました。
株価指標(2022年7月15日時点)
銘柄 | コード | 株価 | PER | PBR | 配当 | 配当利回り | 配当性向 |
SPK | 7466 | 1379 | 8.2 | 0.68 | 44 | 3.19 | 25.9 |
増配ペースが上がるなか株価は動きが止まっていますので配当利回りは3%前半の水準です。業績の回復でPER、PBRは市場平均と比較して割安で配当性向は25.9%とまだまだ余裕を感じる水準です。
SPKの今後
SPKは中期経営計画で部品商社からモビリティビジネスのグローバル総合商社へ進化する事を目標に掲げています。
現在の部品流通事業を中核に成長を続け、 2030年までに世界中のモビリティ社会とユーザ ーにあらゆる価値を提供するモビリティビジネスのグローバル総合商社を目指すとの事です。
モビリティとは「移動性」という意味ですが、自動車業界では車や電車などの移動手段の事を指しており、電気自動車やIT技術の発展で様々な企業が新たなモビリティサービスの開発を進めています。
そしてSPKは環境、脱炭素社会へ適応した商品群の再編成や国内営業・物流拠点の再編、太陽光発電の導入を開始するなどの取り組みも行っています。
SPKの投資判断
今までの点を踏まえSPKの投資判断ですが、業績、配当は安定しており、何よりも24年連続増配中と株主還元姿勢の高さは高配当株として魅力を感じる点です。
企業規模や知名度はそこまで高くありませんが、株価も安定傾向ですので中長期投資の対象としてもメリットになります。
今後については途中で触れた様に自動車業界は現在大きく変革していますので、上手く対応していけるかがポイントになりそうです。
という事で個人的にもSPKについては今後購入を検討したいと考えていますが、現在の株価は最近の中では高値圏ですので、もう少し株価が下がる場面があれば狙いたいというところです。
SPKの銘柄検証はYouTubeで動画版も投稿していますのであわせてご覧ください。
コメント